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D:5の中でも残念に思うのがドアミラーの形状です。

上の写真をごらんいいただければ分かるとおり、鏡面の内側が「くの字」になっており、後輪が見えないのです。もっと内側にミラーの角度を調整すれば後輪も見えるようになるのですが、そうすると今度はムダにボディが映り込んで肝心の外側が見えなくなってしまいます。

鏡の内側ラインを「くの字」ではなく真っ直ぐにするだけで、だいぶ見えやすくなると思うのですが、なぜメーカーではこんな変な形状にしたのでしょうか? 　見た目が良いから?(決してこの形が格好いいとは思いませんが)。よく分かりません。

セダンやステーションワゴンなどのミラーよりは鏡面積が大きいので、それらてに比べればまだ見やすいのかもしれません。しかし、天地方向に余裕のあったスペースギアのミラーから比べると、格段に見にくくなっているので、元スペギ乗りとしてはなんとかならんものかと思ってしまうわけであります。

私個人としては、天地方向に長い長方形で、適度に湾曲したワイド鏡面タイプのミラーが理想的な形状です。イメージとしてはスターワゴンなど昔のワンボックスカーのミラーのような・・・。そうそう、私が毎日運転している大型バスも縦長の長方形ですネ。
それにデリカD:5のキャラクターを考えると、オフロードカーを思わせるような大型のミラーでもスタイル的には似合いそうな気もします。

メッキボディでサイドフラッシャー付き、電動格納機能、ヒーター内臓の大型ミラーなんてのを、どこかのアフターパーツメーカーさんで出してくれないものでしょうか・・・。
　

D:5でいつも気になっているのが、後方視界の悪さです。バックする時はいつもヒヤヒヤ、相当に気を使わなければなりません。

その原因は2つです。


1つは、大きくて立派なシートが後方視界を妨げていること。
運転席から後ろを振り返ると、ちょうどセカンドシートのヘッドレストが
リヤウインドウやクオーターウインドウにかぶってしまうのです。

そしてもう1つは、Dピラーが太すぎて死角が大きいこと。
デザイン上の理由なのか、車体の剛性確保のためなのか理由は分かりませんが、
D:5はやたらにDピラーが太くて、これが死角を極端に増やしてしまっています。

この2点のため、D:5は非常にバックのしにくいクルマになってしまっています。
ハッキリ言って、バックカメラがなければ安全にバックするのは不可能といえるでしょう。

シートの件についてはまだ、リクライニングさせたり、
サードシートを取り外してしまうなど対処もできるのですが、
Dピラーだけはどうしようもありません。





いったい　なんのためにこんなにDピラーを太くしなければいけないのでしょうか??
Dピラーが太くてクオーターウインドウが短いと、
クルマを真横から見たときに全長が短く寸詰まりに見えて、
個人的には逆にカッコ悪いと思うのですが・・・。

デリカのフロントカメラですが、当初装備されていたのは左右の映像が独立して映し出されるタイプのものでした。これを実際に使ってみたことがありますが、右と左が独立しているせいでちょっと見にくいなぁと思うことがありました。モニタに右画と左画が独立して表示されると、どっちがどっちなんだか一瞬分からなくなることがあったからです(慣れの問題はあると思いますが)。

しかしこれがマイナーチェンジで、一つのカメラで左右両方まで見渡せる
超広角のレンズに切り替わりました。

私のデリカに装備されているのは、後者のカメラです。
一つのカメラで全てを見渡せるので、
映し出されたモノの位置関係は非常に分かりやすくなっています。
しかしながら、ワンカメラにしたせいでどうしても左右の画角が狭くなってしまい、
肝心の部分が見えなかったりします。

また映し出される映像も、モニタの画像が荒いため、何が映っているのか
よく分からないこともしばしばです。
小さな子どものように対象物が小さい場合、
モニタを凝視していても、クルマのすぐ近くに来るまで
全く気づかないということも珍しくありません。

もっと鮮明かつ、広角に映像が映し出されるのであれば重宝すると思います。
しかしながら現状ではこの装備、ほとんど出番はありません。

デリカD:5のヘッドライトや純正のフォグランプは、
とても明るく見やすいので、私が気に入っているポイントの一つです。

ヘッドライトはロービーム側に、最近のクルマでは
もはや当たり前になった感のある、
キセノンタイプが採用されています。
純正らしく多少黄色味がかった色味ですが、
それが逆に、雨天や雪道など条件の悪い時でも
しっかり視界を確保してくれます。


ちなみに、自分の好みでは、ヘッドライトのバルブは純正がベストだと思っています。

以前、雑誌の企画で、色々なメーカーの高効率をうたうヘッドライトバルブの
比較テストをしたことが何度かありました。
白っぽい色味のアフター系バルブは、
真っ暗な場所では確かに明るくなったように感じるものの、
雨が降ったりして条件が悪くなると、純正よりも視界が悪くなるものが結構ありました。
テストをしてみて、「わざわざ高いお金を払ってまで交換したい」
と思わせるような商品は、本当にごくわずかでした。

というような経験もあり、値段の高いアフター系のバルブよりも
安価で見やすく、信頼性も確実な純正バルブが良い、というのが私の持論です。



一方、ハイビーム側は従来どおりのフィラメントタイプなのはちょっと残念。
もちろん、明るさは実用上問題ありませんが、
こちらもキセノンだったら良かったのになあと思います。



フォグランプは見た目は小さいボディですが、見やすさ、明るさはVERY GOOD!!
前車レガシィも、その前のスペースギアも、純正フォグランプは非常に暗くて、
晴れた夜間でも点いているのかいないのか分からないぐらいボンヤリしたものでした。
それがD:5の純正フォグランプはどうでしょう!　
ロービームではちょっと手薄になっているクルマの直近をしっかりと明るく照らし出してくれます。
また、左右への光の広がりがとても大きいのも特筆すべき点でしょう。
街灯の全くない山道などでフォグランプを点けると、
ロービームだけでは全く見えなかった左右の路肩までハッキリと見えるようになります。
まさにフォグランプの見本となるような配光です。

このように、夜間走行の機会が多い私にとって、
デリカのランプ類は非常に満足した装備となっています。

フロント、セカンドときて、サードシートです。

フロント・セカンドシートは「大き目のサイズでゆったり座ることができる」と高く評価しました。これと同様、サードシートもやはり、大きめのサイズで快適に座ることができます。
しかしサードシートについては、「こんなに大きくなくてもいいんじゃんないかな？」というのが率直な感想です。

確かに、サードシートを後ろまでスライドさせると、
大人の男性が座っても足元のきゅうくつさはありませんし、
クッションの肉厚も十分に取られていて長距離の移動でも
苦痛を感じることはほとんどないでしょう。
メーカー側でも「サードシートにきちんと人が座れることを目標に開発した」
というコメントを発表していますが、その目標は十分に達成されていると思います。

しかしその目標は、デリカ本来のコンセプトから少し外れていると個人的には考えます。
人それぞれの「デリカ観」があると思いますが、
私は、デリカというクルマは「アウトドアアクティビティのよきパートナー」
だと思っています。
つまり、人だけでなく、キャンプや釣り、サイクリング、ウインタースポーツなどの
ギアをたくさん積み込めること、
そしてどんな路面状況になっても快適かつ確実に目的地まで移動できる、
というところにデリカの最大の魅力があるのではないでしょうか。

という観点からすると、たとえ跳ね上げたとしても肉厚なシートは
ラゲッジルームのスペースを大きくつぶしてしまうという欠点ばかりが目立ちます。
ですので、サードシートはもっと平板なもので構わないので、
床下収納ができるとか、簡単に取り外しができるなどして
ラゲッジルームを有効に使うことのできるシートのほうがデリカらしいように思います。

メーカーのコメントにあるような、サードシートまできっちり人が座れるというコンセプトは、
他にもたくさんある「普通の」ミニバンたちにまかせておけばいいのではないでしょうか。
（まあ、商売を考えたらそういうわけにもいかないのでしょうが）

ちなみに、私は片方のサードシートを取り外してしまっています。
これだけでもかなりラゲッジスペースを有効に使えるようになります。