2017年01月10日
LSDによる走法の変化
昨年夏にLSDを入れてから走ったサーキットは
本庄2回、
エビス東1回、
千葉南1回、
TC20001回
合計5回。
LSD装着FF車初心者が半年経験して分かってきた事を忘れないうちにメモ。
LSD装着後、いずれもベストタイムは更新できている結果から見ると確実に速くなるのは間違いなさそうです。
理由は、単純に立ち上がり加速で駆動ロスが少なくなる事が大きな要因かと思います。
例えば、LSD非装着ではヘアピンを2速で立ち上がるとタイヤが空転して前に進まなかったので、仕方なく3速で走っていたところを、2速でフル加速できるようになった等・・・。
あともう一つ、車が心なしか安定した様に思うこと(特に加減速時に)
まるで、いい事だらけの魔法のパーツの様ですが・・・・。
実は、そんなに世の中甘く無い。。。
確かに駆動ロスが少なくなるので立ち上がり加速は格段に良くなるのですが・・・。
ここに罠がある訳です。
ちょっとここでLSDについてのおさらいです。

LSDとは、Limited Slip Defferential Gear(差動制限デフ装置)の略。
自動車は旋回時に内側の車輪と外側の車輪に内輪差が生じるが、それを吸収するため Defferential Gear(デファレンシャルギア)と呼ばれる差動ギアを装備して、内側よりも軌跡の長い外側の駆動輪に駆動力を多く配分することでスムーズな旋回を実現している。
しかし、コーナリングや悪路走行時などで一方の駆動輪がスリップを始めると、デフの働きにより接地している方の駆動輪よりもスリップしている方の駆動輪に駆動力が配分されてしまう。
その結果、スリップしている駆動輪が空転するばかりで接地輪が回転しないので前に進まないという現象が発生し、コーナリング速度が低下したり悪路でスタックしたりなどの現象が生じてしまうので、デフの動作を制限して駆動輪の空転を抑止したものが LSDである。
さて、ここでお分かりかと思いますが、車の旋回を助ける装置がデフなのですが、そのデフの働きを制限してしまうのがLSDって事なので、単純に考えるとLSDを装着する事で曲がりにくくなる訳です。
所謂、アンダーステア特性になります。
これは、駆動輪が前であろうが後ろであろうが変りません。
(アンダーに至るメカニズムは異なりますが)
例えば、純正オプションのLSD等は、イニシャル(ロック率というか、レスポンス)を低くして、あまり違和感が出ないような設定になっているようです(マイルドLSDって感じでしょうか)
特にFF車はイニシャル上げると乗り難くなります。
FFの場合は、フロントタイヤのグリップ限界内であればステアリングを切った方向に引っ張ってくれるので、まるでオーバーステア傾向の如くに感じて勘違いしてしまうのですが・・・。
これを信じてグリップ限界付近で走行すると痛い目をみます。
これが、「LSDの罠」です。
TC2000の1コーナーや最終コーナー、本庄の最終コーナーなんか、まさにこの「罠」がオイデオイデしている場所です。
(しっかり、体験させて頂きましたよw)
特にFFの場合は「タイヤの摩擦円理論」が顕著に現れるのでステアリングを少しでも切った状態でフル加速すると、車はどんどん外側にはらんで行ってしまいます。
タイヤグリップのバランス内であれば、ステアリングを切った方向にグイグイ切れ込んで行くのをいい事に調子に乗っていると思った以上にアウトに膨らんでしまうか、あわててアクセル戻してIN巻きでスピン、コースアウトの罠が待ち受けてると言う訳です。
対策は、基本中の基本で、タイヤのグリップバランス内でステア、アクセル操作をするって事に尽きます。
これは、LSDが付いていようが無かろうが同じ事です。
では、LSDを活かす走り方って??
単純に言えば、トラクションを活かした加速に利用する事に尽きると思う訳です。
LSDは曲がるための道具ではない(逆に邪魔になる装置)であるって事を忘れてはいけませんね。
FFの場合は、出口のラインを決めて荷重とステア操作、アクセリングでそのラインに乗せてあげるって事でしょうか。
コーナリング中のアクセリングでも違いが分りますが、そこから先がLSDの本領発揮!
(某、日本最速MINIドライバーの受け売りですが・・w)
個人的には今年は、入り口から出口までアンダーを出さない走り方(車のセットアップも含めて)を心掛けてLSDを使いきれるようになりたいと思っています。
あ!
もう一つ、SC6という武器もまだ使いこなせていないのでこれも課題に追加しておかないと。。。
ブログ一覧 |
サーキット | クルマ
Posted at
2017/01/10 12:43:31
タグ
今、あなたにおすすめ