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『オッペンハイマー』
みてきました。

今年のアカデミー賞の１本です。
作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞等受賞です。

アカデミー賞では
戦争映画は受賞しにくいので、
戦争映画じゃないんだろうな～
ってのが先入観です。

映画は２つの軸で語られます。
①オッペンハイマーが物理学者として原子爆弾の政策に至るまでの物語と、
②オッペンハイマーが聴聞会で取り調べをされている物語。

わかりやすく、見せ方の違いで示しています。


大きな違いは①はオッペンハイマーが１人称、
②は原子力委員会のストローズが１人称で進められます。

科学者としての興味と、
理想をみるオッペンハイマーの（偽）善意。
そのことは原爆を生み、「原爆の父」として称されていきます。
実験物理を嫌い、理論物理に進み、共産主義に興味を示すなど
彼の持つ世界観で持つ正しさが、政治に利用され、
彼を含む科学者が次の時代に何を遺そうとするかを示した映画です。

自分も、学生時代物理、しかも理論物理で量子力学をしていたので
なんとなく、この人が考える方向性（理論ですべてを示すことができる）
に共感を得ました。

また、途中で登場する
Bohr、Heisenberg、Fermi、Feynmanなんかは
学生時代にめっちゃ苦しめられたことを覚えてます。

けど、研究していた時代にはいろんなことを示すのに
武器となった理論を使わせていただきましたｗ

そんな物理を思いださせてもらった懐かしい一作でした。

ただ、冒頭で書いたように、
彼のしたかったこと、作ったもの、その責任を負うもの
等を２本の軸でまとめられています。

多くの人が
「う～ん」
って映画館を出るんだと思います。