セルモーター 始動不良修理 その①
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
数ヶ月前に発症しはじめたセルの不調(故障)。エンジンが温まっている状態でエンジンを切ると、再始動しにくくなるこの現象。キーをひねってもカチン、と言うだけでセルが回りません。このカチンってのを連打すればかかるんですが、ガソリンスタンドとかでこれになるとちょっとあせります。この現象の場合、不具合箇所はセルモーターで間違いないのですが場所的に交換するのも面倒だし、中古のセルモーターでまた壊れたら二度手間。新品のために大枚はたく余裕もありません。
実はカローラ時代もこの現象に遭遇した事があって、色々調べてみると配線の改造で直るとの情報を入手し、部品も準備していたのですが結局作業しなかったので同じ方法で直るかどうか、試してみましょう。
2
これはセルモーターの一般的な配線図(エクセルで手書きなんで、ちょっと汚くてすみません)ですがセルモーターにはバッテリーからの直電源とキーシリンダーからの配線が繋がっています。
セルモーターの中にはデカいソレノイド(リレー)があって、それがセルモーター電源のON&OFFと、ピニオンギアを出したり引っ込めたりしているわけです。で、そのソレノイドを動かしているのがキーシリンダーからの信号線で、この入力電流が低いとソレノイドが作動不良になり、セルモーターの電源が入らないという状態になっているらしいのです。
ここからは勝手な推測論になりますが、ソレノイドの接点が長年に渡るON、OFFの繰り返しで焼けて酸化し、通常の動作では接触不良を起こしているのではないかと思います。さらに温度負荷がかかると一般的に磁力は低下するはずなので接点の圧着不良が発生。これらが本当なら連打すればかかるのも、辻褄が合います。
3
というわけで、このソレノイドにしっかりと電流が流れるように汎用のリレーを使ってバッテリーから直に電源を引いてやります。今回はホーン用の30A4極リレー(ぱっと見5極ですが出力が2極あるON接点のみのタイプ)を使用しました。線の太さを考えると、容量は30Aは必要だと思います。
4
まずはキーシリンダーからのソレノイド起動用配線を探します。大抵の場合、セルモーターにはバッテリーからの太い(ウチのワゴンRで8sqくらいあったかな?)電源線とキーシリンダーからのソレノイド起動用配線しか接続されていないはずです。バッテリーからの太い線はセル本体にボルト留めしてあり、ソレノイド起動用の配線は2sqか1.25sqくらいの太さで、セルのソレノイド部にカプラーで接続されているのでこれはセルモーターを見ればすぐに見つけられます。
ワゴンRの場合、セルモーターはインマニの下にあるのでエンジンルームからはアクセスできません。ジャッキアップして安全を確保してから車体の下から作業しました。
というわけで簡単に見つけられたので潔く外します。画像中の外れたカプラーがそれです。
5
このソレノイド起動線で汎用のリレー(30A以上の物)を駆動し、バッテリーから直にソレノイドを起動させる訳ですが車体の下側からこの配線に上手く接続できる程の作業スペースが確保できそうにないので配線をたどって上側のバルクヘッド付近で接続する作戦に変更!しかしハーネスは束になっていてとてもたどれそうにありません。
仕方なく配線の色を確認し、バルクヘッド付近でメインハーネスの配線色を確認、テスターで最終確認してから起動線を割り出しました。
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この線から信号を取れるように被覆を一部だけ切り取って分岐させます(カッターを使って優しく切り取れば切断しなくても被覆だけ剥ぎ取れます)。
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圧着端子でカシメてテープで絶縁すればOK!本来ならセルに刺さっていたカプラーと同型のオス端子を探して接続すればオリジナルのハーネスを傷つけることも無かったのですが、端子を入手出来なかったので今回はこの方法で我慢します。
8
この分岐させた線を準備したリレーのコイルに入力し、コイルのマイナス側はしっかりとアースします。リレーの接点側はバッテリーから2sqの線を使って30Aヒューズを介して配線を入力、出力側は同径の線を使い、平型端子を圧着してセルのソレノイド側カプラーに接続して配線完了です。
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