塩原・会津の旅 その3【会津幻想漫遊記】
投稿日 : 2010年06月20日
1
県道をかなり北上し、ようやく只見川沿い(JR只見線が並行して走っている)に到着する。
沼沢湖まではここから川沿いに沿って西に進む必要がある。
天気が曇天になってきた。そして只見川を覗こうとするものの、画像のような巨大な霧が川全体を覆っていて、流れは一切見えない。しかしながら、非常に神秘的な景観を味わうことができた。
只見川は周囲を高台に覆われた谷に位置するので、霧が発生しやすいのかもしれないが、私はかつてこれほどに大規模に川に覆いかぶさる霧を見たことがない。
2
かろうじて只見線の線路が雲のような濃霧の中から顔を出していた。
霧は時折、道路にも立ち込めていた。
加えて、運転しているときに入ったトンネル内にも霧が立ち込めていた。トンネル内に少々の起伏があり、トンネル中央がサグになっているため、霧が発生したのかと思われるが、これは非常に貴重な経験だった。
3
念願の沼沢湖に到着した。
キャンプ場や釣り場もあるようだが、私たちが来訪したときはまことに閑散としていた。
湖面の風景を眺めるために、しばし自動車を停めて、岸まで降りてみることにした。
4
雨がぽつりぽつりと降ってきた。
周囲を囲む外輪山の輪郭がぼやけてきて、神秘的な雰囲気をより堪能することができた。
先述したが、沼沢湖はカルデラ湖であり、他の一切合財の河川から孤立している(と思う)。広大な火口跡に満腔の水が湛えられる姿は筆舌に尽くしがたい感傷を与えてくれる。
沼沢湖では湖畔を覆うような霧は発生していなかったが、画像を見ていると霧で覆われているようで、只見川で撮影した写真と混同してしまった。
5
もう一点、沼沢湖の写真。
前景の木々が湖畔での撮影である目印となっている。
只見川との区別がつきにくくなってきている。
いや待てよ。
只見川沿いで仮眠したときに(6参照)撮影した写真かもしれない。だとすると、ここは昭和60年くらいまでは船着場があって、近隣住民の人々が川を往来し、交通するための要所であったはずだ。
深い霧で、私の記憶も濃霧に覆われたようになっている。
6
再び只見川沿いに戻り、いまだ川全体に立ち込める霧を眺めながら、しばし仮眠したのち、会津若松市の隣町の会津美里町にある温泉に向かう。なお、道中は狭くて暗い道が永遠と続いており、会津美里の集落が見えたときにほっとしたものだ。
新鶴温泉健康センターという場所の温泉に浸かったが、日がすっかり暮れていたせいか、どうも他の関連サイトに掲載されている写真がピンと来ない。
ちなみに、私たちが到着したときは、「福島」ナンバーと最近出来たご当地ナンバーの「会津」ナンバーのみで、完全に地元の人たちだけに知られている施設かと思ったが、そうでもないらしい。
温泉に加え、ここの寝風呂が温めで気持ちがよかった。また、人参風呂なども体中があったまる良質なお湯であった。
画像は入浴後のぽかぽかした気持ちいい気分で、会津若松市外の夜景を写そうと試みたもの。
7
会津若松市街を一周し給油。
この時点でも燃料計の針は半分以上残っている。
余談だが、会津に入った時点でいつのまにやらオドメーターが15万キロを超えていた。
実は今年の冬に会津若松に行った(一泊二日)。
積雪・降雪が凄まじかったが、さすがにその面影はこの季節ともなると見受けられない。
冬の来訪時にさんざん市街や雪山を歩いたので、しっかりと地理が頭の中に入っていたのが嬉しい。
画像は冬の来訪時、日没後に撮影した鶴ヶ城の雄姿。
雪が深くて、天守に近づくのが容易ではなかったことを思い出す。お堀は凍結していた。
8
帰路は若松市内東南部の東山温泉郷を抜け、茨城街道とも呼ばれる国道294号線(非常に軽快に走ることができる)で、一気に福島県南端の白河市まで行くことにした。
が、茨城街道に出るまでに難儀した。
さて、ここで、手元に地図があれば広げていただきたい。
東山温泉から県道374号線を抜けて、茨城街道に出る予定だった。
しかし、どうやら県道325号に来てしまったのだと思う。おかしいとは思っていたが、これも縁かなと思い前進。多少の集落も点在していたので。
舗装工事中とは書いてある小さな看板を見つけたが、案の定途中から未舗装路であった。
どこかで引き返そうとは思ったが、冒険心には逆らえず、
県道325号より先の林道まで来てしまった。大型トラックが停車していたので、なんとかなるだろうと思っていたのだ。
しかし、ここで天佑が。
地図では破線表示になっているが、茨城街道へ抜ける舗装道路が左手に見えた気がしたので、少しだけ車を後退させて、左手をじぃっと眺める。
真っ暗だが、かすかに舗装道路らしきものが見える。
久しぶりの舗装路である。
舗装路のありがたみがよく分かる。
かくして、無事に茨城街道に出て、白河の街まで一挙に進む。白河からは東北道に乗り、南下。
かくして今回の旅路は多大な感動とわくわくした心情を強く残しつつ終わった。
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