今回はヤフオクで入手した中古の車両達のレストアと、照明灯の電装化の説明です。
当初は模型の撮影用に作ったコルクボード製ジオラマベースで、ヤフオクで入手したNゲージセットを走らせてみようかな、 と思った程度で始めた「はじめてのNゲージ」でしたが、弄っていく内にモデラーの悪い癖が出てきて、細かい所までこだわっちゃいました。
これまでにジオラマとレールバラストの設置、ジオラマ一体型コントローラーについて説明してきました。
今回は中古で入手した、昭和や平成初期の車両をレストアして元気にし、さらに各種LEDを駆使して照明装備のリニューアルや、照明の新規装着について説明します。 レストアするのは、TOMIX製DD-51機関車、同じくDF-50機関車、KATO製キハ20系車両、それにTOMIX製オハ50&オハフ50客車です。
DD-51は40年近く前の TOMIX New Basic Set 2 に収納されていた車両です。 塗装状態に問題はなく分解すると、当時物の電球「ムギ球」が片方切れていましたので、3mm LED(電球色)に替えて補修します。 また尾灯も点灯するようにするため、LEDは全部で4個使用し尾灯用の2個は、黄矢印のレンズ部分を平らに削ります。
各LEDの端子を短く切断して、写真の様に曲げて組み合わせてハンダ付けします。 前照灯と尾灯用の2個のLEDは端子線の+と-を逆にしているので、LEDの整流効果により、前進時は前照灯が後進時は尾灯が点灯します。 ハンダ付けしたLEDは、上が前照灯用で下が尾灯用です。 LEDには整流ダイオードは必要ないので、LED付属の電流制限抵抗に交換します。(黄矢印) また、尾灯取付用にシャーシの尾灯部分に、0.8φドリルで穴を空けます。
Amazonで購入した光ファイバー・レッドをコの字状に折り曲げ、左右の尾灯取付穴へ内側から差入れます。 DD-51の尾灯部分の貫通孔に光ファイバー・レッドを取付けた状態です。 取付後に出っ張った分を尾灯面で切断します。
尾灯用LEDの光漏れ防止用のゴムシートを張付けます。(黄矢印) また、LEDは発光部以外をフラット・ブラックで塗装します。
発光時の光漏れを防ぐため、シャーシ下側にもアルミパンチングシートを張付けました。(黄矢印)
LED化した前照灯と、LEDと光ファイバーで点灯可能になった尾灯の点灯状態です。
DD-51の前後台車を外してみると、4本ある集電スプリングが、変形していました。
これはギヤ数を減らせるウォームギヤ特有の、モーター高負荷による過電流が原因と思われます。 微々たる対策として、写真の様に0.3mm厚の真鍮板を加工して、通電補助端子を製作し、スプリング内へ挿入しました。(黄矢印)
通電補助用端子を挿入したスプリングを、台車の車軸真鍮プレートに取付けた状態です。
通電補助用端子を取付けた台車を、DD-51に戻した状態です。 通電補助用端子の下側が車軸真鍮プレートに接触し、上側が車体底面の端子に接触しています。
改良して10ヵ月ほど経過しましたが、今のところスプリングは変形してないようです。
TOMIX製50系客車のオハ50とオハフ50は、分解しても車内照明は付いていません。 どちらもLEDで車内照明を新設し、オハフ50は尾灯のムギ球(結構古そう)を、手持ちの赤色LEDと抵抗に交換します。 車内照明を蛍光灯的にするため、凹型プラ棒、中敷きアルミテープ、遮光用アルミテープを使用し、凹型プラ棒にアルミテープを貼付けて、2本並列蛍光灯のように加工します。
10mm角基板を改造した基板に、定電流ダイオード CRD 15mA、LED 3mm 白色、ブリッジダイオード、アルミ電解コンデンサをハンダ付けしたら、接続端子付コードと照明灯のLED端子を、写真矢印の様にハンダ付けします。
接続端子付コードを矢印の穴から、シャーシの集電金属板に接続したら、車内照明灯の基板を床部品の最後部に張付けます。 写真は蛍光灯色に点灯する車内照明と尾灯です。
このTOMIX製DF-50の初期モデルは、完全なジャンク品でモーターは動かず、経年劣化でボディの国鉄朱色が変色しており、左側面がかなり重傷です。
車体全体をエアブラシで塗り直すので,表面の汚れや油分を除去したら、マスキングテープを小さく切ってマスキングします。
TAMIYA製の水性カラー塗料、XF7、XF3を調合し、モデルの朱色に近づいたら、XF69を数滴垂らしてクスミを加えます。 調合した国鉄朱色の塗料をエアブラシで塗装します。
塗装が完全に乾いたら、プラモデル用のコーティング剤で仕上げると、DF-50は新品の様に蘇えりました!
無可動ジャンク品で入手したDF-50を分解してみると、モーターの整流子2ヶ所(黄矢印)でコイルが断線し、カーボンブラシもありません。
コイルは整流子の深部2ヶ所で断線しているため、全てのコイルを手で巻き直しました。 素人はモーター内部に手を出してはいけませんね!
M‐5モーターのカーボンブラシは、1.7φ棒状と特殊なので入手困難なため、直径が同じロケット鉛筆の芯を緊急代用に利用しました。 懐かしいロケット鉛筆ですが、芯は一応カーボンなのでローターを小まめに清掃して何とか使えました。 現在は新品モーターに交換済みであります。
かなり古いモデルのため、前後のスプリングウォームの先端に多少振動が出ていたので、シャーシの先端部分に真鍮パイプで作った滑り軸受を、黄矢印の様に取付けました。
DF-50はDD-51と同様に、前照灯のみ「ムギ球」で点灯します。 「ムギ球」を3mm LEDに変え、超小型1608チップLEDを利用して、尾灯も点灯できるように改造します。
前照灯基板からムギ球とダイオードを外し、3mm LED(電球色)と電流制限抵抗に置き換えます。 また尾灯用のLEDを接続する抵抗もハンダ付けしますが、照度を下げるため2本取付けます。
DF-50の初期モデルはスカートとボディが一体成型のため、スカート部の尾灯部分にドリルで0.8φの穴を空けます。
スカート部の尾灯部分に空けた穴に、光ファイバー・レッドを差し込み、プラモデル用接着剤で取付けます。 その後チップLEDの位置を合わせて切断します。
左右の尾灯には照度を下げるため、超小型1608チップLEDを2個並列に配線して使用します。
2本のチップLEDは、黄矢印の様に並列に配線します。 このDF-50はジャンク品なので、前照灯用の遮光部品もありません。 そこでゴムパイプをカットして遮光部品を作りました。 チップLEDはボディ内側の尾灯基部が接触する、黄矢印のシャーシ部の2ヶ所に取付けます。 並列に配線したチップLEDのコードは、黄矢印の前照灯基板両側の抵抗の端子に接続します。
接触する、矢印のシャーシ部の2ヶ所に取付けます。 これでTOMIXのDF-50初期型の尾灯も点灯が可能になりました。
前照灯基板を配線して、シャーシを組立てた段階で、前照灯と尾灯を点灯させた状態です。
尾灯の点灯も可能になったTOMIX製DF-50初期型の、前照灯と尾灯を点灯させた状態です。
DD-51と同様に、DF-50も前後台車の集電スプリングが、4本とも変形していました。 DF-50用の集電スプリングは全長が長いので、ダメージを受け易いようで、前後台車の集電スプリングは、4本すべてが変形していました。
厚さ0.3mmの真鍮板を写真の様に加工して、長めの通電補助用の端子を製作します。 これをスプリング内に挿入し、車軸側の真鍮プレートと、シャーシ側の端子に接触するようにします。 通電補助用端子の上端と下端は、スプリングより出るようにします。 通電補助用端子を挿入したスプリングを、台車の車軸真鍮プレートに取付けた状態です。 通電補助用端子が車体底面の端子に接触している状態です。(黄矢印)
改良して10ヵ月ほど経過しましたが、DD-51と同様にスプリングの変形は殆どないようです。
KATO製キハ20系気動車も中古モデルをオークションで入手しました。 ジャンクではなく完動品ですが、始めから前照灯や尾灯を点灯するギミックは付いていません。 そこで各種LEDを応用して、前照灯と尾灯、車内照明を点灯できるように、改良することにしました。
屋根部品の両端にある前照灯部に、1.0φの穴を空けます。 半透明のプラバンの片面に粗目のサンドペーパーで一方向に傷を付けます。 これを2mmの抜き型で切り抜き前照灯用レンズも作ります。 1.8mmのLEDのレンズ先端部を、前照灯の穴に合うように、直径1mmになるまでヤスリで削ります。 これをキハ20の動力車用に2個、連結用トレーラー車用に1個製作します。
屋根部品の前照灯部分に空けた1.0mmの穴と、プラバンで作ったレンズカバー(黄矢印)を取付けた状態です。 サンドペーパーで表面を傷付けたのでリアルさが増しています。
KATO製キハ20系には、モーター以外の電装部品が付いていないので、照明系を製作し取付けます。 定電流ダイオード CRD 15mA 2本、LED3mm電球色、LED1.8mm電球色、16V 22μF チップアルミ電解コンデンサー、超小型ブリッジダイオード 0.5A MB10Mなどの電子部品は㈱秋月電子などで入手します。
10mm角の基板に、各パーツをハンダ付けして前照灯&車内照明灯の回路基板を作ります。 集電バネに接続するための電極を、0.3t真鍮板を小判型にカットして作ります。
車内用の照明灯は、3mmパンチで均等に穴を空けた、厚手のアルミテープを、3φ透明プラ棒に巻き付けて作ります。
3mm LEDのレンズ部を平らに削り、3φ透明プラ棒の端に接着します。
3mmパンチで空けたアルミテープの10カ所の穴に、高透明度性エポキシ接着剤を、レンズの様に盛り付けます。
尾灯に取付ける光ファイバーの直径に合わせて、尾灯の取り付け位置に0.8Φの穴を空けます。
超小型1608チップLED(電球色)の発光面に、長さ5mmにカットした光ファイバー製レンズを、瞬間接着剤とシリコン系接着剤で取付けます。 尾灯は光量を減らしたいので、付属の抵抗を挟んで並列配線します。 キハ20の両運転台に取付けますが、LEDの極性は逆にします。 電源接続には超小型リング端子を使用します。 キハ20のプラスチック製床部品の四隅(黄矢印)に1.6φの 穴を空け、1.6φ真鍮パイプを切断して作った電極ポストを取付けます。 白いリング部品は接着の補強材です。 裏面の金属シャーシとの間に、必ず絶縁テープを貼ります。 電極ポストに接続する超小型リング端子は、2.0φ真鍮パイプを輪切りにカットして作ります。
床部品から左右の集電バネを外し、超小型リング端子をハンダ付けした各接続コードを、バネの邪魔にならない場所にハンダ付けします。 左右の集電バネを床部品に戻したら、空いている隙間から超小型リング端子が付いた各接続コードを引き出します。
キハ20の車体内側の四隅には、尾灯用LEDが付くので、接触する金属シャーシの四隅(黄矢印)を写真の様に削ります。 また連結時の消灯切換えスイッチを取付けるため、シャーシ右端の裏側を写真の様に削り、その両端にスイッチ固定板取付け用の1.1φの穴を空けます。 連結器下側の穴で操作するので、蓋になる連結幌渡り板を開閉可動式にします。
切換えスイッチ(表面実装用のスライドスイッチ)を連結器の上側に置き、アルミ板で作った押さえ板を1.2φタッピングビスで取付けて固定します。
前照灯と車内照明灯のユニットを、屋根内側にプラ板製マウント(黄矢印)を介して取付けます。 また反対側の前照灯基盤も取付けます。 車体から電気を受ける、小判型真鍮電極板はマウント(黄矢印)の上に張付けます。
電装化用に改良した床部を取付けた金属シャーシに、前後の運転台に尾灯の取付けの済んだ車体部を取付けます。
車体の電極ポストに通電用の、TOMIX製カプラー用スプリングをはめます。 このスプリング(黄矢印)を通して屋根側の電極(黄矢印)に電気が流れます。
トレーラー車と連結する時に、連結部の前照灯・尾灯をOFFにするには、渡り板を下げてマイクロドライバーでスイッチを操作します。 写真は連結部幌の渡り板と切換えスイッチの拡大です。
キハ20の前照灯のLEDは標準の光量ですが、尾灯は2個のLEDを、並列配線して光量を減らしました。下は照明灯の光量を調整して、暗めのノスタルジック調にした車内照明です。
KATO製キハ20系のトレーラー車も完動品の中古ですが、始めから照明類は付いていないので、キハ20系動力車と同様に前照灯と尾灯、車内照明を点灯できるように改良しました。 なお、連結側の前照灯と尾灯は必要ないため取付けません。
0.3mm真鍮板と1.6φ真鍮パイプで、集電板と電極ポストを作り、写真の様にハンダ付けします。 シャーシ先端(黄矢印)に 0.8φの穴を空け、カットした虫ピンを下から差し込み接着し、電極ポストを差して取付けます。 台車を集電機能付の物に交換します。
また、屋根部品に付ける前照灯と車内照明灯は、動力車と基本的に同じ物です。 並列配線した尾灯用LEDには、2.0φ真鍮パイプを長めの切った接続端子をハンダ付けし、シャーシのパイプに被せ、後にスプリングを取付けます。
シャーシの電装部品を組立て、車体を取付けたらシート付の床部品を組込み、両サイドの窓部品を嵌め、最後に屋根部を取付けます。
・実際にレストアと電装品を追加した車両は、下の動画をご覧ください。
VIDEO
次回の"はじめてのNゲージ ④"では、ジオラマのフィギュアや木々について掲載する予定です。
◎その他の「はじめてのNゲージ」は下記をご覧下さい。
①「はじめてのNゲージ ①」
②「はじめてのNゲージ ② ジオラマ編」
①「はじめてのNゲージ ③ コントローラー自作編」
Posted at 2026/05/30 09:10:04 | |
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