えぇ、7月2日(土)~3日(日)は全日本ラリー選手権 第5戦「
2016ARKラリー洞爺 Supported by Sammy」に参加してきましたよぉ~ハイ、今回もオフィシャルで。(^^;

全日本戦のオフィシャルを担当させて頂くということでいつもより気合が入る一方、天気予報をみると週末を狙ったかのような雨予報でないの。orz
はてさてどうなることやら…。
で、DAY1当日朝。
所定の場所に集合した後はさっそく本日のオフィシャル作戦会議に入り、いつものように機材を積み込み出陣(?)に備えていきます。
マイカーもオフィシャルカーに変身させるため、ダミーゼッケンの上に”本物”のオフィシャルゼッケンを貼ります。(笑)
そうそう、車と本人の身分証明も忘れずに。(^^;
今回の配役はSS4/7「AZAREA」のフライングフィニッシュ。

フライングフィニッシュ(以下”FF”と略します)とは、競技車が全開で走行する区間のゴール地点に該当する場所でして、走行タイムを計測する役割。
計測した走行タイムは、FFの先にあるSTOPポイントに待機しているオフィシャルさんに無線で連絡し、それを選手(大抵はコ・ドライバー)にタイムカードにて通知するようです。
当然ながら、FFでは競技車が全開で通過して行くため選手とのやりとりはありませんが、競技結果に直結する作業を行うポジションだけに、これは責任重大かも…( °°;)
とビビッている暇なんぞ無く、現地到着後はさっそく基地と機材の設営です。
走行タイムは光電管(高速で動作する物体を感知する装置)で計測するのですが、コースの左右両側にこの計測センサーを設置し、ここを競技車が通過した際にセンサーが反応するというものです。
光電管は転倒防止のため、三脚にしっかり固定です。
次に、光電管に計測データ送信用の配線を接続。
光電管にて計測されたデータは別途設置のデータロガー(写真左下の機器ね)に送信され、内蔵されている用紙にタイムが記録される仕組みのようです。
さらに、センサーがきちんと反応するよう、光電管を左右両側に設置後は微調整を繰り返しながら作動状態をチェックしていきます。

…とはいえ、グラベルラリー(競技区間が非舗装路面)の場合は、競技中センサーに泥や土埃が付着し光電管が誤作動を起こす場合もあるため、念のためストップウォッチ等で別途手動計測も行います。
たとえ機器が不具合を起こしたとしても、さすがに競技車が高速でバンバン通過してゆく中、コース内に立ち入ってメンテナンスなんて事は危険で出来ないしね。
光電管で計測したタイムは、この記録用紙にゼッケン番号と併せて記載の上、無線でSTOPポイントに連絡です。
(もちろん、写真は競技前の準備段階にて撮影したものです…念のため)
ちなみに、今回担当したSSのFF位置をコース側から見ると単なる林道なんですが…
オフィシャルは安全確保のため、ヤドカリの如く隠れたような位置で作業デス。(笑)
FF側からコースを見るとこんな感じ↓

う~ん…左右の視界は殆ど効かないですね。(苦笑)
場所や地形にもよるため、どのFFもこうした状況ではないんでしょうが、計測とゼッケン番号を見逃さないよう、これはかなりの集中力が求められそうです…。((((;゚Д゚))))
そして、いよいよSS4がスタート!
観戦と同じく、ラリーオフィシャルも待つときはひたすら待つんですが、いざ競技が開始されると1分間隔で競技車がかっ飛ばして来るので、作業もひっきりなしに続きます。
前述の通り、FFは視界が狭い中でのゼッケン番号確認と計測が続くので、さすがにマシンをじっくり眺める余裕はありませんでしたね…。
SS4終了後はスイーパー(追上車)がFFに到着し、タイム計測記録用紙の回収をしてくれました。
というより、スイーパーはコース上の点検やリタイヤ車(があった場合)との連絡役、たまにオフィシャル弁当の配達係(笑)だとばかり思っていたのですが…なるほど、こうした任務も背負っているんですねぇ。
観戦しているとなかなか気付かないだけに、これは参考になります。φ(・・)
次のSS7まではかなりの時間があったので、そのオフィシャル弁当で毎度の如く(?)至福の時間を堪能です。( ´ー`)
食後はティータイムがてら、普段なかなか手に取らないような本(?)でも読んで時間潰し。
…だって携帯端末の電波も届かない山奥なんだもん。┐('~`;)┌

もちろん、急な連絡に備えて無線だけは肌身離さずデス。(笑)
…ですが、至福の時間もここまででしたわ。( ´Д`)=3
理由は…そうです、既に多くの方々が書かれている通り、午後のSSはバケツをひっくり返したような大豪雨に見舞われました。
パッと見でも、時間雨量は20~30mm/hrぐらいはあったんじゃないかなぁ。
昨年のラリー北海道@DAY1の雨なんて目じゃないぐらい凄い雨だったかもね。orz
さらに、JN-3クラスの途中からは、待てど暮らせど競技車がやって来ません。
状況を無線で確認しようと思っても取り込んでいる様子だし、しまいには遠くからサイレンまで聞こえてくるし…。
で、そのサイレン、だんだんと音が大きくなり…ついには我がFFの目の前を救急車(それも2台も)やら消防車、パトカーやらが続々と通過して行くでないの。
いや、これはただ事ではなさそうだぞ!((((;゚Д゚))))
後で別なオフィシャルさんから聞いた情報では、当該SSにてコースアウトした競技車が崖の上まで転落ならぬ転上(?)し、ドライバー&コ・ドライバーとも負傷してしまった様子。
さらにはこの大雨で路面が川のような状態になっている所もあり、さすがに競技続行は危険と判断され、以降のSSはキャンセル扱い(というより、一律同一タイムを与える措置が取られたようです)になりました…。
まぁ、天気ばかりは人間の力ではどうにもならないし、大変な目にあっているのは全員同じですから致し方ありませんね。
ってなワケで、SSキャンセル確定後はさっそく撤収作業に入ります。
それにしても、この基地テントが無かったら果たしてどうなっていたことやら…。
全身ずぶ濡れになりながらも、機材をはじめ看板類や標識の撤収も全員で手分けして行います。
撤収後は、ステージコマンダー(SS毎に配置されている統括責任者)や幹部クラスのオフィシャルは事情聴取のため現場に残り、それ以外のメンバーは回収した機材片付けのため一路HQ(大会本部)へ向かいました。

公式通知の暫定結果を見ると、
総合首位は我らが北海道勢のヌタさんこと奴田原文雄さんの様子。
大雨とずぶ濡れで意気消沈している中、これだけが唯一の朗報でしたね。( °∀°)
是非このまま翌日@DAY2も頑張って欲しいものです♪
今回のHQはサービスパークに隣接した建物内に設けられていたので、立ち寄りついでに周囲を眺めてみましたが…

ははは…サービスパークもこの有様デス。(苦笑)
この雨に加え、日没に近い時間帯だった影響もあってか、観客さんすら全く居ないようです。
当然、売店ブースもみんな店じまい…orz
ってなワケで、DAY1午後の感想を一言でいうと…
だめだこりゃ…┓(´д`;)┏
ここに長居しても無意味なんで作業後はとっとと宿へ向かい、濡れた衣類や機材を乾かしに入りましたとさ。
宿では、1Fの客室と大宴会場がオフィシャル専用に貸切でした。
さすがに客室だけではオフィシャルが泊りきれないため、大宴会場にも布団を敷いての体制です。(笑)
入浴後は本日の慰労を兼ねての晩餐会♪
いやぁ~ようやっと落ち着くことが出来ましたねぇ。( ´∀`)=3

他のオフィシャルさんと情報交換がてら盛り上がらせて頂きましたが、さすがに早朝からの行動で疲労が蓄積し、翌日も朝が早いので宴会はほどほどにし、ネットいじりもサクッと切り上げて布団に向かうのでありました…。
後編@DAY2へ続きます。