前回の続きです。
今度は館内を通り超え、中庭へ向かってみましょうかね。
行ってみると…おぉ~往年の名車がズラリと配列されています。
メーカー別にエリアを設け、なるべく同じ車種を年代順に並べて頂いているようです。
しかも、元々は主に旧国鉄時代の鉄道車両を屋外展示している場所なので、旧車と併せて見ると、何だか昭和にタイムスリップしたような光景です。(笑)
…と、ここで写真を整理していると、とんでもない枚数を撮影していた模様。
ってなワケで、いきなりですが写真メインのものはフォトギャラリーに掲載しましたので、宜しければご覧下さいませ。↓
フォトギャラリー(1)
フォトギャラリー(2)
フォトギャラリー(3)
フォトギャラリー(4)
ところで、イベント内容は読んで字の如くなんですが、ひとくちに”クラシックカー”といっても種別が幅広いため、こちらのイベントでは毎年テーマを設けているそうだ。
で、今年のテーマは「空冷エンジン車」。
テーマに該当する車(それに準ずる車も含む)は、専用スペースに展示されていました。
しかも、イベントスタッフの方のご厚意で、マシンの誕生経緯や詳細な仕組みを分かりやすく解説(時間制ですが)してくれます。
ちょうどこんな感じ↓

他の来場客の皆さんも、興味津々に解説に聞き入っていました。
では、テーマに沿った車を拝見してみましょうかね。
まずは軽自動車(それっぽい車も含みます)
ホンダN360
このマシンは1967年、2輪車メーカーだった本田技研工業が4輪乗用車に参入すべく開発したものだそうで、当時トレンドだった空冷エンジン技術をそのまま生かしたもの。
お次はスズキ・ジムニー。

ジムニーとくればスズキのロングセラーですが、こちらは初代の空冷エンジンを搭載したモデル。
しかも、老朽化したマシンを数年かけてこつこつレストアされたとのこと。
丁寧にレストアされている効果か、旧車とは思えないほどピカピカです!
エンジンルーム内
中央の黒いカバー内にはバイクエンジンのようなフィンが内蔵されており、フロントグリルから取り入れた空気はファンを介し、エンジン冷却用に送り込まれる仕組みだそうだ。

ちなみに、装着しているタイヤは現在日本国内には流通しておらず、わざわざアメリカから取り寄せたとのこと。
オーナーさんのマシンへの愛着には脱帽ですねぇ~。
N360・初代ジムニーとも、動態保存されている車両はもう僅かしかないそうです。
いつまでも大切に保存して頂きたいものですね。
続いてスバル。
スバルの空冷車とくれば…そうです「スバル360(通称”てんとう虫”)」です。
歴代のモデルがズラリ!

こうしてみると、フロントグリルの形状やテールランプの大きさなど、年式が新しくなるにつれて微妙に進化しているのが分かります。
オーナーさんのご好意で助手席にも乗せて頂きました♪

乗った感想…
足元が思いのほか広い!
大衆向けに開発されたマシンなので、利便性には特に配慮して設計されたんだとか。
外観では半信半疑でしたが、エンジンが後ろにある分、室内スペースは広く取れたようです。
足元の広さは、現代の普通乗用車とも殆ど変りません。
いやぁ~これはビックリしましたわ。
代わりに、フロントハッチはスペアタイヤとバッテリーを搭載出来るぐらいでしょうか。
そして、メインの空冷エンジン。

空冷エンジンはとにかく表面積を増やすことで、熱されたエンジンをいかに効率良く冷却させるかがポイントなんだそうだ。
なので、バイクエンジンのようにフィンを設けているものが殆どだそうです。
(丁度、濃緑色のカバーが付いているあたりです。)
さらに、スバル360のガソリンタンクはエンジン直上に配置されている(つまり、燃料が自然に落下してくる)ため、燃料ポンプは不要とのこと。
こんな所にも、当時の技術者の知恵が生かされているんですねぇ~。
こちらは初代R2
エンジンはスバル360と同じくリア搭載。
(軽自動車ではありませんが)こちらは2代目フィアット500
…そうです、アニメ「ルパン三世」に登場していた、あのマシンです。
しかも、色もルパンと同じバニライエロー(笑)
コクピットは至ってシンプル。
必要なものだけが最小限に配列されている感じです。
エンジンルーム内

ちなみに、この中でN360とフィアット500以外は、すべて2サイクルエンジンなんだそうだ。
今度は普通自動車ブースへ。
ここから先は解説を聞き逃した(というより、入場前に来客駐車場で一人興奮していた頃に解説していたらしい)ので、写真のみです。
…あ~もっと早く来ればよかったなぁ。orz
トヨタS800、通称”ヨタハチ”
トヨタ UP20型パブリカ
ホンダ1300クーペ9
お次は輸入車
VWビートル(正式名称は「タイプ1」というらしい)
シトロエンGS1220パラス
この時代のシトロエンは水平対向エンジンを搭載していたようです。
スペアタイヤは、何とエンジンルーム内に配置されています。
こちらはシュタイアー・ダイムラー・プフという珍しいメーカー。
ハンフリンガー700APLTという、欧州オーストリア製の実用車らしいです。
空冷はここまで。
本来ならここで解説は終了ですが、スタッフさんのサービスでいくつか解説を追加して下さいました。(^^)
まずは日産 CSP311型初代シルビア

このマシンの価格は、ラーメン1杯が約70円だった時代に120万円もしたそうだ。
なので、現在の貨幣価値に換算すると1000万円以上になるでしょうか。
しかも、製造台数は僅か554台のみだったので、いかに希少価値が高いかが分かります。
今度は、トヨタ KP61型スターレット
モータースポーツファンでしたら御存知の方も多いかと思いますが、このマシンが登場した昭和50年代後半は、多くの大衆車の駆動方式がFF化されたのに対し、このKP61スターレットはスポーツ走行を考えてか、敢えてFR駆動方式を採用。
しかも、マシン前後の重量バランスが非常に優れており(上り坂の雪道でも横滑りしにくいそうです)、スペアパーツが豊富に流通&価格もリーズナブルと、スポーツ走行の入門モデルとして大ヒットしたマシン。
それゆえ、今でも根強いファンが多いんでしょうねぇ。
最後にホンダ 初代シティ

初代シティのユニークなCMは当時の流行にもなり、確か「8時だヨ!全員集合!」のドリフギャグのネタにもなってましたっけねぇ~。
(…おっと、世代がバレる。笑)
また、当時ホンダから発売されていたポケバイもトランクに収納出来るよう設計されていたようです。
こんな感じで、すっぽり収納↓

二輪と四輪の同時活用を図るところが、いかにもバイクメーカーらしくて素敵じゃありませんか♪
いやぁ~この解説が無かったら単に写真を撮って眺めて終わりだったので、ホントに助かりました。
イベントスタッフ様の計らいに感謝、感謝です!
そんなこんなで、展示車両を十分満喫する事が出来たのでした♪
(あ、まだ続きますよ。)