さて、記憶が風化しないうちに(苦笑)、寝台列車乗車記の続きです。
復路は浅草からのスタート。
…あれが有名な東京スカイツリーかぁ。

それにしても、正月期間なせいか凄い人混み。
まぁ、浅草寺の最寄り駅界隈なんで、初詣に行かれる方や海外から旅行に来られたっぽい方が大半でしたね。
北国地方から出てきた"田吾作"にとっては少々大変でした…。( ´Д`)
松屋百貨店。
150年近く前、呉服屋として創業したのが始まりなんだそうな。

夕方撮影したのもあってか、ライトアップされた光景が見事です♪
そして、今回乗車する寝台列車の始発駅、上野駅に向かって移動。
地下鉄銀座線を利用したのですが、乗車した車両は何ともレトロな仕様。

どうやら銀座線開業当時のカラーを再現した車両らしい。
いやぁ~旧車好きな自分としてはラッキーでしたわ。( ´∀`)
上野駅に到着した後は、さっそくお目当ての列車を探します。
で、復路に選んだのはコチラ↓

臨時寝台特急「あけぼの」です。
この列車は
昨年3月に定期運行から廃止されましたが、夏期や大型連休等の多客期には臨時運転されているようでして、この年末年始もわずかな日数でしたが運行してくれました。
加えて、年始は北海道新幹線工事に伴う試験やら検査やらで、北海道行の寝台列車が全て運休となったため、復路の寝台列車は必然的にコレを利用する事になった、というワケです。
切符も何とか入手出来たので、往復とも寝台列車を利用出来る幸運にはホント感謝ですね♪
上野駅の長距離列車発着の象徴でもある13番線ホームへ向かうと、丁度入線する所でした。
…おぉ~早くもお目当ての列車を待ち構える乗客やファンで一杯です。
ここでも先頭部へ様子を見に行ってみると…げっ、何か凄い人混みになっているでないの。
往路@北斗星の比ではなさそうな人数です。
何だかロープも張られていたので、入場制限でも掛かっていたのかもしれませんね。
人混みが苦手とはいえ、次回はいつ運行されるか分かりません。
この機会をみすみす逃す訳にもいかないので、頑張って前へ足を運んでみました。
ははは…もはや身動きが取れないので、腕だけ伸ばしてパチリ。(苦笑)

う~ん、ラリーに例えると何だか観戦エリアかサービスパークの見どころに観客がごった返しているような感じですかね。
この列車には北斗星のような食堂車や自販機といった”豪華設備”は無いため、食料はあらかじめ用意しておく必要があります。
終着は翌日の昼過ぎなので、2食分程度の食料と飲料を売店で購入。
もちろん(?)、酒類も忘れずにゲットです。(笑)
やがて発車時間となり列車が出発すると大勢の方が列車に向かって手を振ってくれました♪
もちろん、こちらも合図とばかりに手を振ります。(^ー^)/

まぁ、この辺はラリーのリエゾン観戦と似たような雰囲気ですかね。
中には横断幕やイラストを描いて表示してくれる熱心なファンの姿も。( °∀°)

まるで野球やサッカーでお目当ての選手へエールを送る光景のようで微笑ましいですね。
( ´∀`)
発車後しばらくは窓越しに都会のネオンなんぞ眺めていましたが、寝台に戻りベッドメイキングへ。
あけぼの号には北斗星のような個室は無く(一時期は個室もあったようですが)、寝台はカーテンのみで仕切られた”開放式2段B寝台”というタイプ。
通路との隔壁も無いためプライバシーを確保するにはカーテンを閉めるのみですが、壁が無い分、個室独特の窮屈さみたいなものは無いです。
ちなみにこんな感じ↓
通路
寝台(下段)
寝台(上段)

写真には写っていませんが、実際はこれに毛布、枕、シーツ、浴衣、ハンガーが付いています。
ちょうど、長距離フェリーの2等寝台室のような雰囲気ですかね。
寝台をセットした後は、またまた夜景を眺めながら一杯やる”儀式”へ♪

いやぁ~何度やっても満喫出来ますわ。( ´∀`)=3
途中の停車駅でも、熱心なファンが出迎えていました。

発車時間が21時半頃と遅かったため、深酒(?)はほどほどにし、翌日に備えて就寝です…。
翌朝。
目が覚めた時は、山形県の鶴岡市あたりを走行していた様子。
途中の酒田駅では停車時間が結構長かったので、自販機で暖かい飲料を購入しようとホームへ降りてみました。
もちろん、記念撮影も忘れてはいません。
(というより、そっちがメインだったかも?…笑)
この列車は新潟県~山形県~秋田県と日本海側を通るため、海沿い付近で窓の外を眺めてみると…冬の日本海独特の鉛色空と荒波が待ち受けていました。

うーん、前日までの関東地方の快晴が嘘のようです。(^^;
山形~秋田の県境付近は、どうやら列車と海が綺麗に撮影出来るポイントらしく、沿線の所々には早朝にも関わらず撮影ファンの姿が見えました。
いやぁ~寒い中ご苦労様です。
明るくなってきたところで、再び停車時間の長い駅でホームに降りて撮影会です♪
最後尾の車内からも眺めてみましたが…結露で曇って殆ど見えず。orz
発車後は腹も減ってきたので、乗車前に購入しておいた朝食なんぞガブリ。

流れゆく雪景色を眺めながらの食事もイイものです♪
秋田あたりからは殆どのお客さんが起床するとともに、ぼちぼち降車される方もいました。
東北方面への帰省で利用する方も結構多いようです。
私見ですが、北斗星は豪華列車としての知名度が高い影響なのか、鉄道ファン以外の一般人(?)っぽい方の姿も多く見られますが、あけぼの号の利用客は夜汽車好きな方か沿線住民にほぼ二分されているような感じですね。
ちなみに、北斗星ではシャワー予約やら食堂利用の順番待ちやらでバタバタした時がありましたが、このあけぼのは付帯設備が少ない分、むしろ北斗星よりもノンビリ過ごせたかもしれません。(笑)
また、開放式B寝台は個室ではない分、向い席のお客さんと出会う機会もあるため、打ち解ければ会話が弾むメリットもあります。
十数時間も同じ列車内で過ごしていると何となく顔見知りになり、一種の"連帯感"みたいなものが生まれる、といった感じでしょうか。
実際、今回の乗車では向いのお客さんと昔懐かしい鉄談義で盛り上がらせて頂きました。
一期一会でしょうが、こうした”人の出会い”があるのも開放式B寝台ならではの良さでしょう。
(あまりに話に夢中になり過ぎてしまい、途中で予定していた撮影ポイントを逃したのは想定外でしたけどね…笑)
余談ですが、長距離列車ですと時には
こんな感動的な"ドラマ"が生まれる事もあるようです。
( ´∀`)
チョット見づらいですが、途中の停車駅では沿線住民らしき方が記念撮影する姿も。

いやぁ~この列車はホントに色々な方に愛されているようですねぇ。( ´∀`)
出来れば、いつの日かまた定期運行して欲しいものです。。。
名前も分かりませんが、道中は見知らぬ土地の景色をノンビリ眺めて過ごします。
途中の駅には、作家 小林多喜二氏の故郷を表紙する看板も。
おぉ~何だか懐かしい行先幕ですねぇ。( ´ー`)
食堂や車内販売が無い代わりに、途中の大館という駅では
予約しておいたモノを入荷↓

味ももちろんバッチリでした♪
…あはは、やっぱりグルメレポートになってます。(笑)
秋田~青森の県境も有名な撮影ポイントらしく、多くのファンが待ち構えていました。
車内から眺めるとこんな感じ↓

中には手を振ってくれる方の姿も。( °∀°)
この距離では見えないでしょうけど、こちらからも手を振って応答です♪
そして、終点 青森駅に到着。
これまた約15時間かけての移動でしたが、大満足でした!
ここでも大撮影会開催。(笑)
もちろん、雪深い中ここまで牽引してくれた機関車もパチリ。
最後は車両基地に回送されるシーンまでお見送りです。。。(;_;)

こうした古びた夜汽車には”人肌っぽい温もり”みたいな、まるで生き物を思わせるような心温かい雰囲気を感じましたね。
全国各地に新幹線を開通させるのも結構ですが、臨時でも構わないのでこうした列車も残って欲しいものです。
さてと…次回運行機会に備えて切符代を貯金しないと。(汗)
-完-