
ヘッドライトは、
ハロゲンから
HID、LEDへと進化し、
可動光源化で照射方向の制御も可能となった。
都市部では交通量が多く、道路も街路灯等で明るくロービームだが、真っ暗闇な広域郊外では主にハイビーム、対向車は眩しいので頻繁にロービーム切換が必要だ。
そこで近年、30km/h以上で作動する
"オートマチックハイビーム(AHB)"機構をカローラやレヴォーグ等に搭載している。単眼カメラで先行車や対向車のライト、街路灯等を検知し、ハイ/ロービームを自動切替えする。遠く迄照らせる
ハイビーム走行頻度を高め、歩行者の早期発見も可能。
HIDランプ(High Intensity Discharge lamp) :水銀等金属原子高圧蒸気のアーク放電による高輝度放電ランプ。電極間放電の為フィラメントが無く、白熱電球と比べて長寿命・高効率である。
ハイビームなのにまぶしくない
トヨタ 安全技術 AHB
電子制御可能なLEDヘッドライトの登場で、可動光源化や瞬時点滅・光量調整が可能となり、"マトリックスLEDヘッドライト","ADB(配光可変ヘッドランプ)","ALH(アダプティブLEDヘッドライト)","AHS(アダプティブハイビームシステム)"等
「ハイビームなのにまぶしくない」ヘッドライトが登場。
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"マトリックスLEDヘッドライト(アウディ)":ロービームLEDと25個マトリックスLEDのハイビームを採用、フロント搭載カメラで対向車や先行車、自転車や歩行者等検知し、他者を眩惑しないよう照射部分の
LEDを消灯or暗くするヘッドライト・システム。コーナーで曲がる方向をより明るく照らし出す。
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"配光可変ヘッドランプ(ADB)小糸製作所":ハイビームで走行中、対向車や前走車など前方車両が出現した際に、車載カメラで前方車両の位置を検知し、この
エリアのみを遮光し他のエリアはハイビームで照射するヘッドランプシステム。
前方車両の位置を認識する車載カメラ、遮光すべきエリアと配光パターンを判断するECU(電子制御装置)、配光可変機能を持つヘッドランプから構成。ヘッドランプは、高出力白色LEDと小型高効率リフレクタを使用したプロジェクタ光学系を採用し、光源からの光を有効に利用するよう設計された可動シェードの組み合わせ。
前方車両の位置に合わせて遮光するエリアが自動的に調整され、前方車両のドライバーに眩しさを与えることなく、ドライバーは常にハイビーム走行に近い視界を確保。歩行者、道路標識や遠方の道路形状などが見やすくなり、安全運転に寄与する。
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"アダプティブLEDヘッドライト(ALH)マツダ":カメラや車速センサーと連動し、
ハイ/ロー/ワイドローの3種類LEDヘッドライトを常に最適な配光に自動制御するシステム。
グレアフリー(防眩)ハイビーム:ハイビーム走行を基本とし、4ブロックに分かれたハイビームLEDを個別に点灯・消灯し、フロントガラスカメラで対向車ヘッドランプや先行車テールランプ等を検知すると、その部分を含むブロックのLEDを消灯し照射範囲をコントロール。(約40km/h以上で作動)
相手に眩しい思いをさせずに、ハイビームの優れた視認性を確保する。
ワイド配光ロービーム:約40km/h以下走行時、ロービームでは光が届かなかった左右方向を、ヘッドライトの外側に備えたワイド配光ロービームで照らし、夜間交差点等の視認性を向上。
ハイウェイモード:約95km/h以上の高速走行時にヘッドランプの光軸を自動で上げ、より遠方の視認性を向上。標識や障害物などのより早い認知をサポート。
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"アダプティブハイビームシステム(AHS)トヨタ":ハイビームを
ミリ波レーダーとインナーミラーに仕込まれた
カメラで相手車両を検知し、
ハイビーム光軸を対向車へ向けつつ遮光シェードを制御しハイビームを遮光するヘッドライト。(ロービーム無し)
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"インテリジェントAFS(Adaptive Front-lighting System)":夜道のカーブで、ステアリングの切角や車速を感知し、ヘッドランプの
ロービームの照射方向を曲がる方向に向け視認性を確保する。
新世代のヘッドライト「AHS」とは?
ADB(配光可変ヘッドランプ)を開発
AudiマトリックスLEDヘッドライト
アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)