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2011年03月10日

個人資産どう動かす 東証・大証、問われる再編の意義 (日本経済新聞)

2006年前後から欧米で本格化した証券取引所の再編の動きは、2011年に入って新興国も巻き込んで加速し、日本へと波及した。

国境を越えて動き回る投資マネーの膨張は、取引所を新たな姿へと変貌させ、川下の証券会社の再編を促す可能性もある。

しかし国際競争に出遅れた結果の付け焼き刃的な再編では、投資マネーの流入加速は期待できない。再編後の立ち位置とマネー取り込みの明確なビジョンを東京証券取引所と大阪証券取引所は投資家に提示する必要がある。

株式売買手数料の完全自由化から11年あまり。

この間、ネット中心の証券会社が台頭し、証券界の勢力図は様変わりした。対面営業を中心とする証券会社は手数料の値下げ競争で疲弊し、東京・兜町では「自主廃業を考えている証券会社は今でも10社は下らない」(中堅証券役員)という。

そこに飛び込んできた東証と大証の統合観測。

「川上」の再編は川下企業にコスト競争を促すのは必然。東証と大証が統合すれば、証券会社もシステムや人員、店舗などでリストラがしやすくなり、「中小の証券会社の再編が加速しかねない」(国内証券)。

名古屋や福岡、札幌といった国内の他の証取が再編に巻き込まれることも考えられる。

しかし、地盤沈下が著しい日本市場の復活に向けた「第一歩」という高揚感に満ちた受け止め方はまだ市場にはみられない。国境を越えて進む世界再編の流れと比べると、出遅れ感はぬぐいきれないためだ。

米欧では私設市場における株式取引が急増中。証取という「ハコ物」の存在価値の低下を指摘する声もある。

東証と大証の統合理由の一つが、アジアマネーの取り込みであることは間違いない。

東証は、ここ数年、中国などアジア企業に東証への上場を勧誘しているが、成果に乏しい。統合を契機に、両証取は日本という「池の中」から抜け出て「アジアの証取」への脱皮が求められている。

2月にドイツ取引所による「実質買収」の道を選んだニューヨーク証券取引所(NYSE)を運営するNYSEユーロネクスト。

資本市場の「総本家」のプライドを捨ててニューヨークを合併に走らせたのは、現物株依存で収益力が低迷したままであれば、システム投資で出遅れるという焦りだった。

そこには営利を追求する企業としての論理がある。しかし、投資家にとって、取引所の統合はプラスとマイナスの両面がある。

システム統合で利便性が高まることはメリットだが、市場が営利優先に陥り、公共性が低下することは好ましくない。

例えば、上場基準を大幅に緩和して新規公開(IPO)企業を増やしたり、企業の大規模増資を放任すれば、取引所の収入は増えても、投資家には不都合だ。

「ある程度までは統合が投資家に受け入れられても、証取との利害が相反する段階で統合目的を明確に示せるかは重要だ」(みずほ証券の北岡智哉シニアストラテジスト)。

大和総研の川村雄介専務理事は、日本の証取は(1)現物株と新規公開(2)派生商品(デリバティブ)と商品取引(3)自主規制法人の3つに機能分化する必要があると指摘する。

証取には機関投資家の大量の注文を処理する装置産業としての役割があるとともに、将来の日本経済を支える新興企業の資金調達の場としての役割もあるためだ。

証取再編に当たっては、グローバルマネーの取り込みとともに国内の約1400兆円の個人金融資産をどう動かすかという視点も欠かせない。そのためには取引所の信頼性確保は不可欠。

この日の株式市場では、大証株が買収プレミアムへの期待で急伸する一方、日経平均株価は大幅に反落した。証取再編が国内外の投資マネーを動かし、日本経済の回復に貢献するというシナリオを描く投資家はまだ少ない。
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Posted at 2011/03/12 10:05:35

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