からけんのブログ一覧

手前が多良岳、五ヶ原岳。むこうに眉山、普賢岳。

我慢して走っているうちに目に入った🐞はでた。が、まだ一部が目の中にある。何回か手の甲を目に当てていると🐞の足が手の甲にくっついてきた。

多少目がざらざらしたが痛みの峠は越えた。


やがて痛みは治まる。しかし今度はなんともなかったはずの左目から涙があふれてくる。いかんいかん。あきらかに脳が混乱している。

休憩が必要だ。坂本龍馬が通った道というのがあったがそれがなんだ。休めそうにない。ふと看板に「遊学の里」。

地元民に聞いた。「遊学の里には何がありますか。」

「風呂のあるバイ。（風呂があります）」「野球てろんでくるけんの。（野球とかできますよ）」との返答。彼らの言葉はカ変、サ変の活用が現代語とは異なり多くの下二段が残る。

早い話が日本語離れしている。古語の素養のある僕だから理解できた。だが聞いた事に答えていない。

しかも、

「循環式のかけ流し温泉たい。ボイラーの故障しとったけんお湯の出らんやったとたい。」と言った。

循環式のかけ流し。なんだそれは。ガス冷蔵庫のようなものか。ボイラーの故障で止まる温泉とは。・・・僕の脳は一層混乱した。


不思議な町だ。国見町。





されど遊学の里は大当たり。言いも言いたり遊学の里。サッカーコート、テニスコート、野球場…
NETから
その一角に公衆浴場。なるほどこれが循環式かけ流し温泉か。でも300円。すべて許す。意味不明な発言。意味不明なネーミング。遊学。

300円。サウナ付き。休憩所付き。湯茶付き大画面付き・・・

なんと宿泊可能。3000円。タコ部屋みたいなとこだろうと思ったが立派な和室。
NETから


人は来ない。当たり前だ。ここまで来てわざわざ銭湯に入るか。目の前に小浜温泉、雲仙地獄温泉があるのに。

しかしもはやこの齢。お上のなさることに目くじらは立てまい。達観せねば。

しばし受付のお姉ちゃんと話し込む。 SIMPSONで決めた知性の塊、歩く教養に魅了されたようだ。罪なことだ。

走り去るGSR。　彼女は玄関まで走り出たに違いない。僕は背中に刺すような視線を感じつつ再び佐賀県に向かう。多良岳。