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からけんのブログ一覧

2011年12月15日 イイね!

DPRK 目立たぬ英雄。 僕は忘れない。

DPRK 目立たぬ英雄。 僕は忘れない。男は、北京空港で高麗航空から中国東方航空に乗りかえ成田に向かった。男は通いなれたルートであるかのようにスムーズに東京の電車を乗り継いだ。赤門についた。

一年間心血を注いで完成させたCDROMをさしだすと静かに勝負は始まった。

将棋のプログラムの完成度を競う大会だ。今年はルールの改正があり一度CDをさしたら競技者はキーボードに手を触れてはならないということが加わった。

完全に、読みだされるメモリーに書かれた命令にのみ従って将棋のコマが動くのだ。

男は名だたる大学の研究室のへぼCDを打ち破りつづけた。

おどろくべきことに男は将棋を知らなかったのだ。日本から送ってもらった将棋の簡単なルールブックがあっただけだ。天才だけが持つしなやかな発想と気絶するほどの試行錯誤。男のCDに込められた鋭い戦略と超絶した発想は、男自身の再現でもあった。すでに男のCDはアホ大学をすべて打ち負かしていたのだ。

最初ニヤニヤしていた東大生の顔が変化していくのが分かった。研いだばかりの真剣を見た。日本にもまだこんな顔が残っていたのか。そして東大生は目を見張った。
男は負けた。いや、男のCDが負けた。東大生のCDはかろうじて勝った。だが疲労困憊の東大生は状況を正確に把握していた。本当に負けたのはこっちの方だ。これでもかというアドバンテージがありながらかろうじて勝つということは惨憺たる敗北だ。

男は紳士同士の握手をした。男は多くを語ることをきらった。自分が持ってきたCDは東大生に差し出した。参考にしてくれというわけだ。このことに込められた男の勝負の意味を東大生は理解した。

自分のデーターはすべて出す。言い訳はしない。さあ、来年、もう一回勝負をしようじゃないか。アドバンテージがどうしたとか女々しいことを言い出すことは彼の自尊心が許さない。党の指令に沿えなかった自分を恥じた。渦巻く思いをおくびにも出さず男は雑踏に消えた。DPRK(北朝鮮)に帰ったのだ。

雑踏に消える男の背中に勲章を見た。

Posted at 2011/12/15 20:12:41 | 日記
2011年12月15日 イイね!

もう一回つくれよ。気合を見せろ、トヨタ。ヨタハチが泣いている。

もう一回つくれよ。気合を見せろ、トヨタ。ヨタハチが泣いている。メーター類をみるとジーンとくる。オイルプレッシャーメーター、さらに小癪にもアンメーターまで付いている。しっかりしたメーターだ。機械式時計の針のように気品がある。この品位というものを自らの感性で感じとることのできない者は買うなと言っているようだ。

10年ぐらい走ったあと譲り受けたヨタハチがあった。一年ぐらいで致命的な故障をしてもう僕の手には負えなくなった。修理業者に出すのはなぜか嫌だった。最後まで愛情注いで、走れ走れと思いながら修理をしたかった。トヨタにもあまり部品のストックはなかった。

しかし乗りたかった車だ。今のクルマのように紙でできたようなドアの音はしない。鉄だ。狂ったようにあちこち吸音シートを張り付けて静かさを演出しているニセ車と違う。運転というものはエンジンの音を聞きながらするものだというポリシーに満ちている。

こういうクルマがあると必然的にカーライフというものが成立する。若者は彼女をマセラッティだのレクサスの横には乗せてはいかんのだ。ヨタハチに乗って肩を寄せ合うんだ。分からんのかトヨタ。

デートの前日というのはワックスをかけたりするんじゃない。そんなことはメカ音痴のノータリンのすることだ。アイドルアジャスト、フュエルアジャスト、エアアジャスト、グリスアップ、プラグ、ポイントやることは山とあった。何がワックスだ、めめしい。だいいち頭を使わんじゃないか。クルマが趣味とか言うな。

そもそも4リットルごとオイルを買うやつはバカにされていた。30リットルのオイル缶をバールで開けると何か自分も一人前のメカニックになった気がしてそれに酔っていた。

遠い昔の話で、いまに望むべくもない。僕だけが時代についていけなくて、いまだにプラスチック拒否症だ。

当時の友人でヨタハチをほめるやつはもういない。BENTZやレクサスに乗るいいおじさん達になった。

悲しいな。いつクルマ好きをやめたんだい。ダムサイトを夜中に飛ばしたじゃないか。力を合わせてクラッチ板を換えたじゃないか。

みんなクルマ好きだった。クルマ好きはみんなトヨタが好きだった。

トヨタよ、変なクルマをモーターショウに出すなよ。クルマはもっと知性的で暴力的で繊細な生き物だ。

今日近所のショウルームでヨタハチを見た。その時の写真。





Posted at 2011/12/15 00:14:54 | 日記
2011年12月14日 イイね!

ヒッグス粒子、ちょっと待ってくれ。

日本人も100名の科学者が参加した。ハドロン加速器の核心部分のまさに陽子衝突が起こる部分は日本の企業が製作した。わがことのように喜ぶのは結構だがわがことにしてしまって周辺国に対する優越感に利用する輩は迷惑だ。

モノをきわめて細かく分解していったときもうそれ以上分解できないという粒にぶつかる。そこにある粒にはたらく力の種類は多くないことが分かっている。万有引力、電磁相互作用、強い相互作用、弱い相互作用の4つに還元できるはずだと考えられている。

だれでも知ってる引力の根源ついては重力子という未発見の素粒子によるものだという説が有力だ。万有引力は粒のせいだったのか。また電磁力については電子ボルトで規定されるところの高校で習うクーロンの力だ。しかしこれも電子の中身についてまでは分かっていない。弱い相互作用とは核力とも言われたとえば陽子と中性子の結合力のことでありその原子のごく周辺部にしか作用しないことから弱い相互作用と言われる。強い相互作用とはクーロンの力の100倍あるが距離による減衰が激しい。

力の方はこれでなんとかいいがあとは肝心の粒の方だ。これが分かっていないことが実に多い。失くした財布が出てきたとき99.9%の確からしさがあるなら自分の財布だと主張できるが粒子は原子の中にごろごろはいっているのではない。99.9999%の確率でも不十分だそうだ。その上何個か組み合わされたものまで素粒子に入れるから最近はやたら素粒子が増えた。

とくに計算値でその存在が推定されたものの代表格がヒッグス粒子だ。ビッグバンのきわめて直後、すべての粒子はニュートリノ状態であったと考えるらしい。それが質量のあるヒッグス粒子とぶつかったそうだ。質量不滅の法則から粒子たちは減速しその分だけ質量を持つようになったそうだ。相対性理論の逆だ。質量がエネルギーに変換することにより莫大なエネルギーが放出されるわけだが、運動エネルギーが質量に変わることで宇宙はずいぶん静かになったようだ。

Posted at 2011/12/14 10:21:27 | トラックバック(0) | 日記
2011年12月13日 イイね!

Affaire Boulanger

Affaire Boulanger民意をよく反映するのが民主主義であるが、ただそれだけのことにすぎず、それに正義とか真理の実現を期待してはならない。ところが、民意とは多数でありこの多数に逆らうときは独裁専制の汚名を覚悟しなければならない。

少数のくせに実権を握って、とか不正で多数をねつ造したなとか。

しかし、それほど多数は価値あるものでありえてきたか。熱狂する多数は真理に見える。多数の行進は正義の行進だ。

ブーランジェ。生粋の軍人だ。立派な軍歴を持ち最後は普仏戦争で活躍する。その後国防大臣となり憲法改正を主張する。軍人がすべてそうであるように彼もまた反議会主義的であった。その後プロシアとの危機が高まるたびに彼の軍事的側面からのみの発言は民衆に熱狂的に支持された。

であるなら多数から支持されているのだから何もめんどくさい議会など必要ない。プロシアへの復讐心は党派を超えて燃え上がった。

ブーランジェの名前を出しさえすれば急進派からナポレオンの残党、ブルボン王党派、亜流のルイフィリップ派までフランス各地の地方議会で当選した。ところが彼は中央議会では少数派であったため直接民衆に訴える方法をとった。きわめてわかりやすく単純に煽情的に。反共和制各派を大同団結せしめた。それが可能であったのも間違いなく「民意」によるものであった。さあ、怨念のプロシアへの反撃だと思った瞬間。事件は起きた。

彼のカリスマが急速に終息する時が来た。クーデターで政権を奪取せよと迫る群衆の前に彼は本性を現す。愛人マルグリット夫人の故郷に逃亡する。マルグリット夫人が死ぬと墓前で自分も自殺する。

こんな男にフランスの将来を託してはならなかったのだ。だが、だれが責める資格があろう。ブーランジェは多数だった。

Posted at 2011/12/13 15:21:48 | トラックバック(0) | 日記
2011年12月13日 イイね!

東の足利、西の飯塚

1990年5月12日パチンコ店の駐車場から連れ去られた女児が翌日渡良瀬川の河川敷で死体となって見つかった。被疑者の菅谷さんはわいせつ目的の誘拐と殺人の罪で無期懲役の刑に服した。誘導された菅谷さんの証言によると被害者の女児を自転車の後ろに乗せて連れ去ったという。しかしこれには多くの反対証言がある。女児はきわめて特異なスカートをはいていたこと、その時間は人通りが多く、多くの目撃証言があること。などが警察によって無視された。

ポイントとなるDNA鑑定だが、裁判所は現在と技術的精度の差異は認められないとして20年前の鑑定にこだわった。これはその当時、基準となる塩基配列をわずか500個しか抽出できなかったため、他人でも本人とされてしまう可能性が常に500分の1の確率で付きまとった。そしてその500分の1が起きてしまった。こうなるとあとは補強証拠だから少々ずさんでも問題ない。警察はねつ造した証拠品を世論や裁判員やひいては裁判官にアピールしようと躍起になる。

DNA鑑定はそれから格段の進歩を遂げほぼ地球上の一人を特定できるようになった。500分の1の誤謬の確率で死刑になっては僕はいやだ。検察が調べれば調べるほど菅谷さんの無罪は逆に明らかになって行き、付着した体液は他人のものということが明らかになった。

菅谷さんは釈放されたが、すでにこの事件の時効が成立していた。真犯人は笑って闇の中に消えた。もっと迅速な裁判が行われていれば我々は犯人を闇から引きずり出すことが十分にできた。マスコミによる明白な新証拠の提示がありつつ旧DNA鑑定を否定するのにこうまで時間がかかったのか、という取材に担当の裁判官たちはだれ一人答えなかった。

一方西の飯塚はきわめて残虐な結末を迎える。
1992年2月20日といえば足利事件とほぼ同時期だ。登校途中の女児2名が連れ去られ隣の甘木市の山中で虐殺死体となって発見された。これから4年前、警察は同じく小学校1年生が久間さんの自宅で遊んでいるという目撃証言を得る。これもその後重なる予見捜査の一つとなった。冷静になると子供と遊ぶことはだれでもあるということは分かるはずだ。

決め手はここでもDNAだった。当時としては新しく登場した本人識別技術に人々は指紋以上のものができたと考えた。ここにも500分の1の悪魔の偶然が潜んでいたのだ。こうなると足利事件と同様になにかしら確からしいDNAなるものの結論が出た以上、あとの捜査は補強証拠をねん出するためのねつ造あるいは予断の捜査になる。

6年もたって久間被告の自宅付近を捜査しなおすと30分もたたないうちに女児の服がほぼ新品で出てくる。その女児の服に付着していた繊維片は久間被告のクルマのシートと同一の可能性が高いとされた。この程度の証拠で人が死刑になっていいのか。

このころの公判のときDNA技術の格段の進歩により犯行当時の鑑定に大きな疑問が投げかけられてくる。

ところが最高裁第2小法廷は、「被告が犯人であることについては、合理的疑いを超えた高度の蓋然(がいぜん)性がある」「犯行は冷酷、非情かつ残忍で、極めて非人間的な行為によりまな娘を失った遺族らの被害感情も厳しい」「性的欲望を遂げようとした卑劣な犯行。抵抗する力の弱い女児の首を締め付けて窒息死させた態様も冷酷かつ非情」と述べて、1・2審の事実認定は正当として上告を棄却した。

死刑確定から2年後の08年10月28日、事件から約16年半、無実を叫ぶ久間に対して、麻生太郎内閣の森英介法相の命令により、福岡拘置所で死刑が執行された。享年70歳。

弁護士は、「寄せ集めの、あやふやな証拠で本当に死刑を執行していいのか」といっている。
現在久間死刑囚の再審請求の作業が進んでいる。もう遅い。死んで花見が咲くと言うのか。



Posted at 2011/12/13 11:24:47 | トラックバック(0) | 日記

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「目新しいものを求めてさまようカモ http://cvw.jp/b/849485/48568574/
何シテル?   07/28 20:30
続けて読んでいただく方々に感謝しております 裏切り者、舞い上がった者、偉そうなバカと戦うブロガーであり続けます ...
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