サイバーナビで楽しむ音楽 STEP2
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
前回のSTEP1では、可能な限り難しい用語を使わないようにして、今あるオーディオシステムのちょっとした調整で出来るオーディオチューニングを紹介しました。
STEP2ではもう少し突っ込んだ音のメカニズムのお話をしていき、今後のグレードアップにつなげるSTEP3への前提知識を深めていきたいと思います。
少し難しい用語も出てきますが、感覚的に掴みやすいように説明を交えていきたいと思います。
2
皆さん、良い音ってどんな音だと思いますか?
綺麗な音?
迫力ある音?
ハッキリしている音?
音の感覚は人それぞれであり、万人が認める唯一の良い音なんてものは存在しません。
名曲ってものがあります。
それはクラシックの定番曲であったり、オリコンで長くチャート入りを果たした曲であったり。
でもそれは、良い音というよりは旋律の美しさであるとか、印象の奥深さであるためで、感情的な部分で良い曲と判断していると思われます。
良い音というのは、もっと聴覚的な部分で良いと判断する・できる音だと言えます。
3
逆に考えてみましょう。
悪い音とは何か。
爆音?
街の喧騒?
工事現場の作業音?
黒板を爪でこする音?
感情面で言えば、目的の音・聴きたい音を邪魔する音というのが1つあるんじゃないでしょうか。
例えばホームオーディオで好きな曲を聴いてる最中に車やバイクの大きな排気音が聞こえたり、大きな笑い声が聞こえたりすると、目的の音が邪魔されてしまって気分が悪くなってしまいますね。
感情的な部分ではなく、聴覚的な部分で悪い音とされるのはもっと限定的です。
スピーカーから聞こえるノイズやゆがみ、ひずみなど。
今回はこれらを分けて考えてみます。
感情的な部分での良い音をA。
感情的な部分での悪い音をB。
聴覚的な部分での良い音をC。
聴覚的な部分での悪い音をD。
最終的に良い音を得るには、BとDを下げて、AとCを上げれば良いのです。
どうすればこれが実現できるでしょうか。
4
車は音楽を聴くには最悪の環境だ、と断言している方がいます。
ある意味間違ってはいないでしょう。
この言葉が意味するのはBとDの部分です。
Bを一言で言ってしまうと、目的とする音以外の邪魔な音が聞こえてしまっている、です。
車設計の技術が高まり、窓を閉めれば外の音はだいぶ遮断されるようになりました。
それでも完全な密閉空間を実現できているはずもなく、ドア隙間や送風口から外の音は入ってきますし、窓にしろボディにしろ外の音は完全には遮断していません。
そもそも音が聞こえるのは、何も音の発生源が音波ビームを発射して耳に直接届いてるからではなく、空気や壁、車体の様々なパーツが振動し、その揺れが最終的に鼓膜を振動させ、音として聞こえているのです。
車というモノは、それ自体が振動発生の塊みたいなものですよね。
エンジンに始まり、セルモーター、吸排気システム、走行中であればさらにタイヤからのロードノイズ、風切り音などなど。
これらは、車が動くために必要な振動であり、カーオーディオで聴きたい曲とはなんの関係もなく発生し、音となります。
この部分を緩和させるのがサイバーナビだとASLの機能なのですが、今回は省略。
次にDを考えてみます。
5
音というものが振動によって聞こえるのは前述の通り。
ではカーオーディオにおいて目的の曲(音)を振動させるものとは何か。
それがスピーカーです。
ヘッドユニットなりアンプなりからの音信号をスピーカーが振動に変換し、空気を震わせて耳に届けているのです。
多くの車はドアスピーカーという形でスピーカーを取り付けていると思います。
CR-Zだと直径17cm。
音の要素というのは膨大で、高い音・低い音、大きい音・小さい音、声質、楽器の種類、音色。
これらをこの17cmの円形物体が振動として表現しているんですよ。
たいしたものです。
とはいえ、当然限界もあります。
振動のさじ加減で音を表現していますが、そのスピーカー取り付けがしっかりしていないとうまく振動させる事ができずに音が不安定になります。
これはパーツで言えばインナーバッフルであったり、ドアの形状や材質、穴の数や大きさが関係してきます。
いくらスピーカーとして高額でよい製品を使っていても、これらがしっかりしていないとその性能を十分に発揮する事ができません。
スピーカーそのものも重要で、コーンの材質であったり、ダンパーの強度や劣化の度合いなどなど。
車が音楽を聴くのには最悪な環境だというのは、これらの要素が車によってバラバラだからです。
全ての車が同じ形状で、同じ材質を使えば、それに適したスピーカーというものができあがるでしょうけど、それは現実的ではないですね。
同じとまではいかなくても、理想の状態に少しでも近づけるのがデッドニングです。
デッドニングもその加工範囲や内容によって様々ですが、今回は詳しく書きません。
ただ、今回書いてきた内容、音と振動の関係を読んでいただいた方なら、いい加減なデッドニングをしても音質アップはされない事が、なんとなくわかっていただけると思います。
6
音質グレードアップへつなげる本格的なお話はSTEP3でしますが、今回は1つだけ、ツィーターのお話をしておきましょう。
音の要素は膨大で、それらを振動に変換するのがスピーカーだというのは既に書きました。
CR-Zメーカーオプションのインターナビやオーディオを付けると6スピーカー仕様となってツィーターが2つ付きます。
このツィーターとは何をしているのか。
付けると何がよいのか。
ツィーター装着で狙っている事、それはスピーカーの分業です。
くどいようですが、音の要素は膨大であり、それらを瞬時に振動に変換するには限界があります。
ツィーターはこの膨大な要素のうちの「高い音」の部分をドアスピーカーの代わりに振動させるのです。
スピーカーの製品によって、ドアスピーカーでそのまま高音を鳴らしつつ、ツィーターでさらに高音を補うものや、ドアスピーカーからは高音を完全に鳴らなくして、その分低中音に振動を集中させるものなどがあります。
この分業させる音の高さを決めてやるのがネットワークといわれる製品で、どこで分業させるかの場所はクロスオーバーポイントという言葉が使われています。
自分が12/4現在使用しているケンウッドのセパレートスピーカーは、ツィーター配線の手前にネットワークが付いているので、ドアスピーカーの負荷を減らすというよりは、ドアスピーカーが表現する高音の弱さをツィーターで補うタイプの製品だと思われます。
7
現状のカーオーディオシステムをグレードアップするとなった場合、様々なやり方があり、色々な製品があります。
スピーカー交換?
デッドニング?
サブウーファー追加?
アンプ増設?
バッ直?
どれを選択するかは、予算による部分もあると思いますが、ちょっと待ってください。
あなたは「良い音」とはどういうものかをどれほど理解されているでしょうか?
自分にとっての「良い音」とはどういう音なのか?
STEP3では自分にとっての「良い音」とはどういう音なのか、それの探り方と、それぞれをグレードアップするための手法や製品をいくつかご紹介したいと思います。
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