
日常のアシにしているクルマについては家族兼用のこともあり、あまり記録にとどめようという意欲がわかないのですが、基本的にはC5やコスモより圧倒的に距離を乗っている(だいたい1500km/月くらいでしょうか)ので、好き嫌いを超えた良し悪しがわかるのも事実です。現在のアシ、C180についてもそろそろ自分でステアリングを握った距離が30,000kmを上回ってきましたので、このあたりで一度記録しておこうと思います。

現行型はW206ですから、一世代まえ、それもウチのC180は初期型になります。サスの電子制御はなく、完全な機械式です。ただ、サスジオメトリは結構工夫されていてフロントはダブルウィッシュボーンに似た仕組みで、サスの上下でキャンバー角が変化しにくい工夫がされたものです。リアは割合ふつうのマルチリンクに見えます。(これ、カタログから切り取った画像ですが、いいのかな?)

エンジンも完全な化石燃料動力で、1.6Lターボ、出力は150PSちょっとと、これもふつうです。実用燃費は10L/kmを少し超えるくらいで、当時としては結構優秀だと思いますが、いまとなってはよろしくないんでしょうね。

これに7速DCTを組み合わせた走行性能は、まぁ満足のゆくものです。決して俊足というレベルではないですが、街乗りから高速まで、ストレスのない走行ができます。また、個人的には嫌いな4気筒ですが、思いのほかエンジンの音は低く、また音色も気筒のぱらつき音が目立たないように工夫されていますので、好みとまではいいませんが、これなら4気筒はやめておこう、という積極的否定の理由づけにはならないな、と思えるレベルです。7速でローギアードなのも幸いしていると思います。高いギアでもほとんどの市街走行ではアイドリングレベルからシフトダウンせず無理やりターボ(過給のフィン音はほぼしません)をきかせて加速させるスケジュールなので、独特のこもった低い音になっています。
一方、アシの方はどうも粗く、低速域では凹凸をことごとくひろってゴツゴツしながら、かつ大きなうねりもそのまま体をゆらせ、そしてロードノイズも大きいという、かなりどうしようもない印象でした。

そこでノーマルではいているランフラットをやめて、ウチのクルマ御用達のADVAN dBに履き替えたところ、これがなかなかのマッチで、実はタイヤハウスの遮音性がきわめて高いことも明らかになりました。シトロエンC5も欧州車にしては結構遮音のいいクルマですが、少なくともタイヤハウスからの音の遮断は明らかにC180の方が優秀です。また、dBに履き替えたあとでも路面の凹凸をこまごまとひろうのはそのままですが、突き上げ入力に対する初期のダンピング能力が実は優秀なことが判明し、結果としてメルセデス車特有(と、W124のときから思ってます)の粗めの乗り心地は不変なものの、W124同様に粗いけど上等だな、という印象をもつようになりました。
ステアリングは、W124の記憶とはかなり異なり、メルセデスにしてははっきりとクイックだと思います。当初はかなり違和感をもちましたが(メルセデスがこんなにクイックでいいのか?)、慣れてしまえばコーナーのトレースは楽ですし、街乗りにはとても便利です。
この取り回しのよさのためか、全体的には乗っているとひとまわり小さいクルマを操っているような錯覚に陥ります。たとえば、ウチのC5に乗っているとかなり大きなクルマを操作している感覚がありますが、C180にはありません。サイズ感でいうと、それこそコスモ(5ナンバーです)と同じに感じてしまいます。それだけよく設計された車体なのだと感じています。
さて、メルセデス店とおつきあいができると、整備のたびにいろいろと代車を提供してくれますので、数日間で結構どんなクルマか、理解する機会があります。そんななかから、2台ほどCクラスについて印象を記録しておきたいと思います。

C43です。代車として乗り込むときにすでにエンジンがかかっていたのですが、エンブレムなど確認せず音だけきいて乗り込んだので、おもわずスタッフに「ディーゼル?」と聞いてしまった記憶があります。結局そのまま乗り出して、いや、ディーゼルにしちゃ下のトルクがないな?とか、同じCなのにウチのよりアシが粗くないな・・とかおもいながら帰宅し、フードをあけてみたら、この図でした。

V6でした。気づかなかったのはちょっと恥ずかしいです。まぁ、V6でもかつて所有したトーラスSHOは、ブリッピングしたときのマウントの揺れ方もほぼ4気筒なみでしたから、それを考えればずっとおとなしいんですが。とにかくV6とわかったからには多分上の方はパワーもあるんだろうと思い(実際は390PSだそうです)、試しに高速道路に乗ってみると確かにすごい。また、高速域ではかなりフラットになったので、これも調べてみるとエアサスではないものの電子制御(当たり前か)されており、これがメルセデスの技術なんだろうなと理解しました。本邦で実際に使える速度域でも十分に秀逸ではありますが、この速度域ではC5とは異なり快楽はまったく感じません。おそらくそもそももっと上、非日常の速度域ではともて楽しいのでしょうが、国内ではするどい加速感で満足するしかないのでは?と推測します。ちょっと宝の持ちぐされでしょうか・・。
わりあい最近ですが、W206にも乗せていただきました。

C200です。あまり詳しい知識なしに乗ったのですが、モーターのついた1500ccターボ、アシはエアサス・電子制御だと思います。
第一印象は、まず大きなクルマだな、ということでした。たぶんW205と比較して少し大きくなっているのは事実でしょうが、実際に操作するとウチのC5のように実際のサイズより大きく感じるタイプでした。モーター作動を感じることはなく、あとになるまで純粋なエンジン車とばかり思っていましたが、よく考えてみるとリスタート時のセルショックがまったくなかったので、やはりモーターアシストなんだと思います。スムーズで好印象でした。一方で、回生ブレーキは典型的カックンでどうにもなじめない。また、エンジン音の侵入は思ったより大きめで(ほかの遮音がいいため?)ちょっと意外だった記憶があります。
アシは電子制御のはずで、ウチのC180の機械バネにくらべると明らかに最初の入力のいなしは穏やかですが、それでも低速、中速とも路面の状況に影響されて頭がゆれてしまいます(高速はためしていません)。ハイドロはもちろん、たぶん最近のシトロエン車(もうハイドロはないので)の機械バネでも、これほど頭が揺れることはないと思います。そのレベルでした。

内装の質感は素敵で、メーターでなくパネル表示でOKでさえあれば、満足できると思います。総じて、今の時代なりの洗練された内外装を備えるものの、個人的にはW205の取り回しのよさが失われて街乗りにはちょっと使いにくいなという印象で、せっかく代車にだしていただいたのですが、買い換え意欲がわくことはありませんでした。
このほかにも、以前記載したAクラスをはじめA250eや、CLA45Sという獰猛なモデルなど、いろいろと乗せていただく機会をいただきましたが、今回はCクラスしばりで記録してみました。
Posted at 2023/02/12 01:01:34 | |
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