2009年11月に納車、2014年8月にお別れしました。
私にとって、苦楽を共にした大事な相棒でした。
□満足な点
[エクステリア]
これは写真で見るより是非実車を見て欲しい部分です。
スポーティ&エレガント、そして所々妖艶ささえ感じるエクステリアは
個人的に最近の日本車では随一の美しさだと思います。
居住性よりスポーティさを主眼に置いたエクステリアデザインは、
ある意味凄く贅沢。
[インテリア]
奇をてらったデザインではなく全体的にオーソドックスなインテリアですが、
一つ一つが上質な造りで、乗り込む度にオーナーの所有欲を刺激する
仕立ての良さがあります。
また特筆すべきは”Version.F”のシートの出来。
きっちり体をホールドするタイトなものですがとても剛性感があり
座っていて安心感があります。
ただサイドサポートが張り出しており、乗り降りは少し不便なのですが、
これは体のホールドとトレードオフでしょうがない所だと思います。
[装備]
デビューして約10年になる車ですが装備は現在の同クラスの車と比較しても
とても充実しています。
特に助手席のシートポジションメモリ、音質の良いオーディオ
そしてG-LINKの通信機能付ナビなどは、
今の水準から考えても凄いと思います。
またVDIM、AFSなどの安全装備が充実しているのも長所の一つ。
[エンジン]
V6 3.5リッターの2GR-FSEはまさに「名機」と言ってもいいと思います。
豊かな低速トルク、それでいて「クォーン」と気持ちいい音を奏でながら
一気に高回転まで回りとても気持ちいいスポーツユニットだと思います。
また318ps/38.7kg・mの出力はとてもパワフル。
レスポンスのいい6ATと相まって地面を蹴り出すようなダイレクト感があります。
[走行性能]
高いボディ剛性、路面を吸い付くように掴むサスペンションの相乗効果で
ハンドルとシートに路面の接地感をしっかり感じることができ、
思ったように車を走らせることができます。
足回りはかなり固めですが、その分ワインディングでも
車体のロールが少なくグイグイ曲がります。
また高速道路を走ってもスピードが上がって行くに付け
安心感が増していく足回りです。
直進安定性もしっかりしているので、高速を長距離走っても疲労が少ないです。
[ディーラー]
新車で購入して約5年になりますが、その間いつもしっかり面倒を見てくれました。
対応もいつも凄く丁寧で分かりやすいので安心して車を預けることができます。
ただ改造にはとても厳しいディーラーで、基本的に車外品の取り付けはダメでした。
この点はどうしても責任の問題などもありますのでしょうがないところだと思います。
□不満なところ
[燃費]
町乗りだと下手をすれば5㎞/ℓ、平均しても8㎞/ℓぐらい。
大排気量なのでしょうが無いですが、やはり結構維持費がかかります。
ちなみに高速だと12㎞/ℓぐらいでかなり良くなります。
[室内の狭さ]
これも流麗なエクステリアや走行性の引き替えなので仕方ない部分ですが、
室内は4ドアセダンというより2ドアクーペに近いです。
特に後席はかなりの狭さ。私はほぼ荷物置き場として使用していました。
トランクも広くありません。
私と嫁さんの荷物(2泊3日ぐらい)+αでほぼ一杯でした。
[乗り心地の悪さ]
足回りが固いためやはり路面の凹凸などによる揺れはダイレクトに伝わってきます。
もう少しサスペンションにしなやかさがあってもいいかなと思う時もありました。
ただこれも最新のレヴォーグと比較した場合であって、
単体だと悪くないと思いますし、ISの走行性能とトレードオフしている部分だと思います。
またタイヤの幅が広いからかもしれませんが、路面の轍にハンドルを取られやすかったです。
[トラクション]
雨の日などの滑りやすい路面になると、少しアクセルを空けただけで後輪が空転します。
FRだというのもあるかもしれませんが
やはりトラクション性能が少し弱いのかなと思いました。
[インテリアの経年劣化]
去年ぐらいからリアドア内張のプラスチックが白くなってきました。
後ろには殆ど人を乗せませんので擦ったとは考えにくく、雨の日にドアを開けた雨染み?
車庫は屋根付きガレージですが、少しインテリアの耐久性が弱いかな?と思います。
□総括
まず最初に強く思うのが「好き嫌いがはっきり分かれる車であること」ということです。
この代のISは良くも悪くも取捨選択がはっきりしていて、
力を入れるべき点には妥協してませんが、
そうでない部分は最初からバッサリ切り捨てていると思います。
ある意味人によってとても評価が分かれる車と言えます。
私はもちろんとても気に入っていた車でした。
「満足な点」に惚れ込んで買いましたので、
「不満なところ」と書きましたがこれらは私のとって全てささいなことでしかありません。
コンパクト+FR+セダン+ハイパワーエンジンという組み合わせは
日本では希有な存在ですが、
そんな素敵な車に出会うことができて本当によかったと思います。
○メーカーオプション○
・プリクラッシュセーフティシステム&レーダークルーズコントロール
・クリアランスソナー
・マークレビソンプレミアムサラウンド・サウンドシステム
・センタークラスタースイッチ英語表記
・寒冷地仕様
○ディーラーオプション○
・フロアマットタイプA
・トランククッション
・ラゲージネット
・エアロパーツセット
・サイドバイザー
・HIDフォグランプ&デイタイムランニングランプ
・ボディコート
・ホイールコート