タペットクリアランス測定

バルブタイミング変更実験の際にカムシャフトを取り外すので、同時にバルブクリアランスの測定と手持ちのリフタで出来る範囲で調整を行った。

　カム直打式のJBのバルブクリアランスはシムではなく厚みの異なるリフタを用いて調整する。
リフタの入れ替えにはカムの脱着が必要となり、測定、入れ替え、測定を繰り返すとなると非常に面倒な作業だ。

できる限り一回の調整で終わらせたいので、表計算ソフトを使って計算を半自動化できるシートを作成した。
　基準値はIN0.20mm、EX0.30mmとのことだが、測定してみると吸気も排気もかなり広くなっていた。
ヘッドはそこまで打音がしていたわけではないので、意外だ。

手持ちでやりくりして計算したクリアランスと、実際にリフタを入れて測定した結果。
結局のところ厚みのあるリフタが全く足りず、ギリギリ+0.00～0.05mmに収まったという具合だ。
今回必要なデータ取りはできたので、いずれリフタを用意して+0.02mmぐらいに収めたいところだ。

ちなみに、カムホルダの固定には二面幅5mmの六角穴付きM6ボルトが使用されているが、これが長年の使用でかなり強く固着している。
ヒートガンで加熱したり工具越しにハンマで叩くなどしてほとんどは緩められたが、一本だけ六角穴をナメてしまった。
仕方がないので2面を削ってバイスプライヤで掴むことで緩められたが、このボルトを回す際には精度の高いヘキサゴンソケットを用意するべきだったようだ。

なお脱着は１番上死点でカムギヤの合いマークが合致するのでそれを目印にする。
シザースギヤをM5ボルトで固定するのを忘れずに。
カムホルダのトルクは12.5N-m、カムスプロケットはネジロック剤を塗布した上で100N-mで締め付けした。