タイミングベルト&バランサーベルト交換(DIY編)
1
まずはクーラントを全部抜きます。
ラジエーターの後ろの垂直に付いているパイプのホースバンドを緩めるとホースが圧力でズボッと勝手に抜けてしまうので作業場所には気をつける必要があります。
タイベル交換を自分でやってみたいとセキセイさんに相談してから1年3ヶ月。
ネット上の情報を隈無く集め、先日もセキセイさんのタイベル交換にお邪魔して実地研修しての挑戦です。
プラグコード類を撤去します。
ちなみにプラグは1番しか外しませんでしたが、すべて外して作業をした方がイイようなことを書いた記事もありました。
上から外せるものは、タイベルトカバーのボルトや写真のドライブベルトカバーなどすべて外しておきます。
2
タペットカバーを外します。
ebayで購入したタペットカバーパッキンですが、とってもリーズナブルでした。
エンジンオイルキャップのシールも付いていました♪
そして同じく ebayで英国から購入したタイミングベルト、バランサーベルト、ウォーターポンプの6点セットです。
こちらはすべてアルファ純正です。
が、特にこだわりはないです。
3
純正のタイベルテンショナーは焼きが入っていて、セキセイさんが流石は純正品は違うと感心していました。
ドライブベルト(ファンベルト)を外してオートテンショナーやアイドラプーリー等を外します。
クランクプーリーはプラハンを使って優しくコンコンしながら外します。
4
タイベルカバーを外すと全容が現れます。
ちなみにこのカバーには長短8本ものネジがあるので、場所を間違えたらたいへん苦労することになります。
私はこれで1時間はロスしてしまいました。
セキセイさんにお借りしたレベルゲージをセキセイさんにセットしてもらいました(笑)
ツインスパークはもとより通常国産エンジンでも、ピストンまでは距離があるので、必ず延長用のエクステンション・ロッドが必要です。
圧縮上死点、いわゆるトップだしを行い、クランクにマーキングしました。
先日紹介したカムロックを取付けます。
カムロック取付けボルトもセキセイ印です
奥のが吸気側で2番カム、手前の排気側は3番カムです。
ちなみに、このSSTは激安の中華製とは思えないくらい精度が高いと思います。
流石にフィアット専用ツールなので数値形状のコンピューター旋盤で削りだしているのでしょう。
前の施工時のマーキングを見ると一コマ分くらいズレてる感じでした。
5
タイベル、バランサベル、テンショナー、プリーを片っ端から外します。
けっこう勇気が必要でした(笑)。
各新旧パーツ達です。
コレを見てオヤ?っと思った方はスゴい!
ベルトは両方ともまだいけそうでした。
実はファンベルトが一番ダメージを負っていたのですが、今回購入し忘れていましたので、後日また作業することになります。
6
ウォーターポンプを交換します。
最初はどこにあるのか判りませんでした(笑)
新旧ですが、古いのはペラが変色してますので、イイ時期だったのかも知れません。
特にシールは必要ありませんが、ネット情報で取付けボルトの穴から漏水するとの情報を得ていたので、サーモの時に買っておいた汎用液状ガスケット塗りたくっておきました。
7
手順としてはカムロック、トップだし、長穴になっているIN側のスライド式カムプーリーを緩める、EX側からタイベルを取付ける、スライド式カムプーリでベルトの弛みを調整、テンショナーを専用工具で調整してタイベルを張る、テンショナーのボルトを固定、スライドプーリーのボルトを固定、クランクを1〜2回転させて再度トップだし、カムロックを取付けてぴったしカンカンだったら成功です。
が、3度チャレンジしても僅かにカムがSSTに合致しません。
たぶん人によってはバルタイに影響無しと片付ける範疇かも知れませんが、納得いかないので、別作業中のセキセイさんに応援を求めたところ、どうもベルトを張る時に一コマ分だけ前に動いているようだと判明して、予め一コマ分だけズラして張ってみたら、ようやくピッタしカンカンで気持ちイイほどSSTが綺麗にハマってくれました(/_;)
後になってEX側プーリーも調整式だったことが判明したので、そこも緩めていれば一コマずらしは必要なかったかもです。
専用工具の使い方ですが、写真の右がタイベル用、左がバランサベル用です。
見てのとおり両方とも偏芯していて、差し込んでまわすことでテンショナーを外へ押し出してベルトを張ります。
コレを読んで、更にオヤ?と思った方は察しがイイ!そうです、このオートテンショナーはオートで外に張り出すためのものではありません。
さっきタイベル用オートテンショナーを見て気づいた方もおられると思いますが、このテンショナーも偏芯していて、外側に張ったベルトを内側に緩める?機能を持っています。
なので走行中は高速で内側に動いていることになります。考えると恐ろしい〜
しかもベルトは数コマにしかかかっておらず、ちょっとでもズレたりすると大惨事です。
アルファのタイベルは寿命が短いとショップに脅されるのも納得です( iДi)コワー!
セキセイさんの交換の時にこの事実を知って、セキセイさんも日本車では経験したことのない構造に恐くなって某有名ショップのチーフに電話で尋ねたところ、快く応じて下さって、専用工具を持っていなかったセキセイさんにテンショナーの適正な調整方法を伝授して下さいました。
でもその方法はその専門ショップに敬意を表して公開しないこととします。
専用工具は簡単に適正なテンションをベルトにかけることが出来ますし、何よりゲージを見なくて済むので上からでも作業が出来てとても便利です。
ちなみに3枚目の写真の赤い矢印がタイベル用の穴で、すぐ上の出っ張りを外に押し出すのですが、回していってカチッと止まるところがあるのでそこでOK!青い矢印の部分に隠れているのがバランサベル用テンショナーですが、147では黄色の矢印のパワステオイルかなにかのパイプが邪魔で専用工具の柄が長過ぎて作業スペースが取れませんから、丸印のボルトを外してホースを避けておく必要があります。
テンショナーの留めボルトが裏側なので、予めテンショナーがギリ動く範囲で留めておいて、10ミリだったかのメガネでも引っ掛けて専用工具で最大値まで押し出して取付けます。小さなラチェットがあれば便利です。
8
ここまででタイベルのアイドラプーリーの取り替え忘れでの作業のやり直しに1時間、タイベルの3度の調整に3時間、最後にタイベルカバーのネジ間違いで1時間、合計5時間のロス!
もうヘロヘロで脳も活動停止状態です(笑)
動かなくなった私の頭の代わりに見かねた星野さんとお友達のM氏が作業をフォローして下さいました。
ドライブベルトの取付けは、また後日にでもレビューしますね。
最後にクーラントを5リットル多めに入れてエア抜きで終了!
所要時間は10時間超で精魂尽き果ててしまいました。
私が一日中リフトを占領したので、星野さんには飛び込みのお客さんを断わらせたり、外でジャッキ作業させたりして迷惑をかけてしまいました。
セキセイさんにもど素人の無謀なチャレンジを真摯にサポートして下さって本当に感謝です。
作業の95%を一人でやりきった充実感はありますがもう2度目はないでしょう(笑)
最後の火入れ式では全員がエンジンから退避して見守ったのは言うまでもありません(笑)
感無量!
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