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イイね!
2011年05月12日

1972 Corvette Sting-Ray Convertible by CHEVROLET(C3)

コーヴェットは1953年に登場、「アメリカ唯一のスポーツカー」とも呼ばれました。
個人的には「スポーツカー」の定義とはなんぞや??って感じなのであまりしっくりこないです。

「スポーティカー」と「スポーツカー」の違いは?
「GT」はどういう存在?誰がそれを決めるのか?

メーカーがスポーツカーと名乗らせれば、それはスポーツカーと認められるのか?
漠然とした定義のうえ、時代と共にその定義も変化する性質のものでしょう。
あくまでもマーケティングとして「カテゴライズ」しているだけで、本質的な内容を
示すものではないように感じます。

閑話休題・・・

こちらは1972年式のコーヴェット・スティング-レイ・コンバーティブルです。
1968年にデビューした第3世代のコーヴェットで、1971年にはマスキー法が施行された為に
わずかにパワーダウンしましたが、オイルショック前の300馬力代のパワフルな時代です。

翌73年にはフロントバンパー、74年にはリヤバンパーが樹脂製に変更されるため
「アイアンバンパー」の愛称で呼ばれる最終年式です。

ロングノーズ、サイドマフラー、オーバーフェンダー、放熱ダクト、ワイドタイヤ・・・
とても個性的で、エキゾチックな雰囲気のディティールに満ちています。
細かなフィンの入ったダクトはサブネームの由来である「エイ」のエラを連想させます。



尖ったノーズ、フロントヒンジのボンネット、ボリューム感溢れるフェンダーがダイナミックです。
アウトサイド・ドアハンドルはフラッシュサーフェイスされ、指を押し込むように操作します。
サイドマフラーとタイヤ/ウィールは純正ではありません。



エンジンの形式やスペックについてはわかりませんでした。
エンジンブロックはいわゆる「シェビー・オレンジ」で塗られていました。

また、エーデルブロック・ストリートマシンという文字が刻まれたブロック上面やクロームの
ヘッドカバー、MSDユニットなど社外品が多数奢られているようでした。

フライパンのフタのようなエアクリーナーは、高性能ユニットであることを殊更に
アピールするものではありません。
ACジェネレーターにはGMのパーツ・サプライヤーであるデルコ・レミーの刻印がありました。



室内はハーネスの引き直し作業中とのことで、メーター類が取り外された状態でした。
かろうじてオートマティック・トランスミッションであることがわかります。

サイドブレーキ・レバーは拳銃のグリップ部のようなデザインで実にクールな雰囲気です。
ウッドステアリングも複数のパーツによって構成された贅沢な造りとなっています。
フロアマットには誇らしげにクロス・フラッグと車名が刻まれています。



大胆なコークボトル・ラインが強調されるリヤビュー。
前後ともにオーバーフェンダーは純正ではなく、アフターパーツを組み合わせているようです。

テールレンズもオールレッドに換装されており、汎用のバックランプが吊り下げられています。
本来は内側にバックランプが組み込まれたテールレンズが装備されます。

また、マフラーエンドもリヤバランスパネルから直接突き出るタイプがオリジナルですが
サイドマフラー装着の際に孔を埋めたものと推測されます。



波打つボディ、膨れ上がったフェンダー、ドアの部分の「クビレ」
どこを見てもグラマラスでセクシーな造形に仕上がっています。

幌の収納される部分にはカバーが付き、少ない積載容量を補う為のキャリアが与えられています。
また、脱着式のハードトップも取り外された状態で保管されていました。
ハードトップのリヤ・ウィンドウには当時流行した逆スラント・タイプが採用されています。

荷物を置く場所は席の後ろの空間と、リヤデッキのキャリアだけしか用意されていません。
一般的なクルマであればトランクにあたる部分は大容量の燃料タンクになっています。
クロスフラッグのエンブレムをあしらった丸形の部分がフューエルキャップになっています。



強烈なインパクトを放つサイドマフラーは片側4本ずつのエキゾーストパイプを1本の太い
パイプに集合させており、まるでハーレーダビットソンのマフラーのようです。

サイドの放熱フィンとあいまって、C3の魅力の詰まったパートだと思います。



C3コーヴェットは初期モデルでは300馬力、425馬力、466馬力といった驚異的な出力を誇る
ハイ・パフォーマンスエンジンを備えシボレーのスポーツイメージの象徴として君臨しました。

しかし排ガス規制、オイルショック、輸入車攻勢と厳しい状況の連続の中で急激なパワーダウン
を余儀なくされます。
7ℓクラスの大排気量エンジンはリストから落とされ、モデル末期には200馬力ほどの
数値に落ち込んでしまいます。

しかしながら環境問題が声高に叫ばれる中で「このようなスポーツカーはもう二度と作られないの
ではないか?」という心理もあってか販売は好調を維持しました。

後期モデルに対する、カッコだけで性能が不足しているという指摘も事実ですが、
初期モデルはルックスに見合った確かなパフォーマンスを持っていたことも事実です。

また、こういった性格のクルマへの風当たりが厳しい時代に生産を続行したGMの姿勢そのもの
がスペック以上に大切な事柄ではないでしょうか。

アメリカ車全体にいえることですが、欧州車偏重の日本の自動車雑誌ではC5以前の
コーヴェットに対して不当に低い評価が下されているように感じます。

コーヴェットの名前の由来は第二次世界大戦の欧州戦線でUボートを駆逐した快速の軍艦です。
歴代のコーヴェットはその名に恥じない快速の陸の巡洋艦といえるでしょう。
ブログ一覧 | シェビー | クルマ
Posted at 2011/05/12 22:21:10

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この記事へのコメント

2011年5月13日 3:45
こんばんは。

C3、単純にかっこいいですよね。
アメ車に興味を持ったきっかけがC3でした。
所有しようとは思いませんでしたが。
サイドマフラー、やけどしそう(笑)。
ハーリーさんとデイヴィドスン兄弟が
作ったバイクも、ちょっぴり興味あります。
…免許ないんだけど(笑)。
コメントへの返答
2011年5月13日 14:00
どうもです!

他に似たような車がないってのは凄いコトだと思います。
強烈な個性がありますよね~

バイクのマフラーで火傷したことはあります(笑)
というかサイドマフラーで車検通るんですかね??

ハーレーは日本でも大人気ですよね。
4輪は国産と欧州勢が圧倒的なのに2輪はアメリカ製の方が人気とは不思議な気もします。

日本でもアメリカ車が受け入れられる素地があるのかな?と期待してしまいます。
2011年5月13日 6:32
こんにちは。


アイアンのオープンは憧れました♪


結局C4のオープンにしちゃいましたが(笑)コルベットはアメ車の中でも特別だと思ってます。
コメントへの返答
2011年5月13日 13:55
どうもです!

C4は一気にスマートになりましたね~
時代の流れを感じます。

コンバー、自分もいつかは所有してみたいです!
非日常感がたまりません(笑)
2011年5月13日 9:55
いやー、文章といい、写真といい、雑誌のように楽しめました。
日本にもアメ車ファンは少なくないですが、お国柄欧州びいきなのでしょうか?道路事情もありますしね。
あの、荒野のハイウェイのストレートをいかに楽しくドライブできるか?アメ車の楽しみはこういったトコに焦点をを置いているんでしょうね。よって、内装やインパネは非常に大事ですよね!
あーこんなの読んでると、欲しくなっちゃったじゃないですか?アメ車!
コメントへの返答
2011年5月13日 15:43
雑誌のよう、との評価ありがとうございます。
稚拙な文章ですが読んでくださってる方がいると張り合いもでます!

自分は欧州車も好きですが、やたらと「国産車はまだのBMWの域に達していない」みたいに叩くのが好きでなくて…

アメリカ車、良いですよね~!
このブログで少しでもアメリカ車の魅力を伝えられればと思っています。

でもまず自分が所有しないと人様に勧められないですよね…(笑)
2011年5月13日 17:55
歴史(記憶)に残る車。
忘れ去られる車。
40年以上も前の車を所有してるにあたり、
現在(2010年式)の車を40年後にレストアして乗ってる人がいるのかな。
そんな風に思います。
私にとってスポーツカーの定義は、
リトラクタブルライト!
コメントへの返答
2011年5月13日 21:16
現代の車は故障しても「修理」ができず「交換」するしかない、というイメージですね。

部品供給が絶たれたらそのままスクラップに
ならざるを得ないと思えます。

この先石油資源がどうなるのかもわかりません
が、単なる消耗品ではなく文化遺産として
大事にしてもらいたいですね。

個人的にリトラは「スーパーカー」の必須
アイテムってイメージです!
2011年5月13日 23:16
コルベット、アメ車の中では特異な存在ですね。

特に現行コルベットの走りは常識を逸脱しています。

純粋な二人乗りはコルベットとフィエロくらいかな?
コメントへの返答
2011年5月14日 19:42
当初はサンダーバードがライバルでしたが、Tバードは早い段階で豪華な4シーターに切り替えましたね。

現行モデルはシボレーの名字を外して「コルベット」として国際展開してますが、ちょっと違和感がありますね~

性能はスーパーカーなのに価格は抑え気味なのは好感がもてます。

ニッサンGT-Rみたいにはなってほしくないです。

スポーツカーじゃないけどナッシュ・メトロポリタンも2シーターですね~
エルカミーノSSやラムV10マグナムも立派な2シータースポーツカーですね!?
2011年5月13日 23:30
これぞコークボトル・ライン!ですね~

私的にC3はこれぞ「アメリカン」って思えるクルマです!

FRPボディーっていうのも凄いですよねー(長音記号1)
コメントへの返答
2011年5月14日 20:04
歴代モデルでも一番コークボトルが強烈ですよね~
アメリカンなオーラがハンパじゃないです!

FRPは板金が大変そうなのと、塗装が褪色しやすいのが難点ですかね?
2011年5月14日 16:36
C3のグラマラスなエクステリアが
オバフェンで更に強烈になっていますね♪♪

C3、ファイヤーバード、ビッグ・マスタング マック1、
この三台が子供心に焼き付いて今に至ります。
(^ニ^)

スポーツカーですか、、、、
舗装路面を俊敏に走る事を最優先して設計された車。
まぁ 自分はそう思っていますよ。

なのでコルベット=スポーツカー、
カマロ=スペシャルティカー、
マツダ・ロードスター=スポーツカー、
ランエボ、インプレッサ、GT-R=スポーティカー、、、
そんな感じですかね。
コメントへの返答
2011年5月14日 20:08
3台とも時代を象徴する名車ですね!
いまは「心に刺さる車」ってのが無いですね…

スポーツカーの定義、とても納得できます!
4ドアはやはりスポーツとは言えないですかね?
走る為だけの車というと、コブラやポルシェ550あたりのサイドウィンドウもないスパルタンなのが思い浮かびます!

プロフィール

「2013 FIAT500 twinair pop http://cvw.jp/b/949539/47550084/
何シテル?   02/24 12:48
戰前から昭和40年代頃迄の自動車を趣味として居ります。 2輪・3輪・4輪、國産車/外國車の何れも興味の対象です。 此の他の趣味としては、艦艇及び航空機が在り...
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