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1993 Cadillac Coupe De Ville



厳しい燃費規制に対応すべく、
大胆なダウンサイジングを敢行し
1984年3月に誕生した新世代の
FWDフルサイズCボディ。



ボディ寸法と排気量の縮小のみに留まらず
モノコック構造や世界初となる
横置V8前輪駆動の採用等、効率に優れた
設計で欧州勢に真っ向勝負を挑んだ
GMの意欲作。



ダウンサイジングされたとは言え、
全長5.2m全幅1.9mという数値は
アメリカ以外の国では堂々たる大型車
として通用する。



大柄なボディにも関わらず車重は
1.6トンに抑えられており、
最高出力200馬力/最大トルク38kgf•mと
いう余裕溢れる4.9ℓV8OHVエンジンとの
組合せによりスキール音を響かせ
猛然と加速する。




それでいて高速燃費は9.8km/Lという
優秀な数値をマーク。



反応の鋭いラック&ピニオン式ステアリングと
四輪独立懸架の組合せにより優れた
コーナリング性能と
ソフトな乗り心地を両立している。



巡航時の室内は高級車らしく極めて
静粛でありながら、アクセルを踏込むと
V8の快音が微かに響いてくるのが心地良い。



FWDフルサイズCボディは、
キャディラックの伝統を墨守しながら
新たな時代の局面に適応すべくGMが持てる
技術の総てを傾けた秀逸な車である。



日本でも扱い易いサイズと排気量。



優れたハンドリングと快適な乗心地。



高級感溢れる内装。



高い趣味性と実用性を兼ね備えた、
オールマイティで魅力的な一台と言えよう。