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nanbuのブログ一覧

2011年12月27日 イイね!

HONDA1300 Coupe7 --S--

以前、ホンダ1300についての記事を書きましたが
見落としていた個体がありましたので改めて御紹介致します。
honda 1300 99sさんに少しでもお楽しみ頂ければと思っております。

1970年2月に追加されたクーペで、95ps仕様の「7」でした。
グレードはスポーティーな「S」となっています。
1970年2月のデビューから1971年6月のMCまでの間に生産された車輌です。



ライセンス・プレートは、新車時のものと思われる旧字体の「 帶 5 」です。
バンパーにはオーバーライダーが備わっており、左フロントはぶつけたらしく歪んでいます。



この個体の特筆すべき点は、貴重な純正のグリル・カバーが備わっていることです。
2本のプレスラインが入ったカバーは、大きめの3本のマイナスネジで留められています。
二分割グリルの左側には、立体的な「 S 」のエンブレムが輝いています。



N360などの空冷ホンダ車にも冬場のオーバークール対策として
純正オプションでグリルカバーが用意されていました。

春先など、昼夜の気温の差が大きい時期にはカバーを外すタイミングを逸して
焼き付きを招くこともあったそうです。


錆は放置後に発生したものと思われますが、左フロントや右リヤの大きな凹みはおそらくは
現役時にブツけて出来たものと思われ、所有者はそれが嫌になって降りたのかもしれません。

燃料給油口は気化したガソリンの影響なのか、半分ほど腐り落ちています。
PCD120mmという特殊ピッチの純正スティール・ウィールは全体が茶色の錆で覆われていますが
「H」マークのセンターキャップと袋ナットは綺麗な状態を保っていました。



トランクフード右端には、チェッカーフラッグをあしらったレーシーな「 S 」のエンブレムが
配されており、スポーティーな性格を物語っています。

テールレンズは端正な角型3連のオールレッドで、中央には
リフレクターとバックランプが組み込まれています。
リヤバンパーにもオーバーライダーが備わっていますが、両側ともにラバーが欠品していました。



ライセンス・プレートから判断するに、ボディカラーはおそらくは塗り替えなしの純正色でしょう。
色名は「ポーラベアホワイト」かと思われます。
”ホッキョクグマ”とは、なんとも洒落たネーミングです。

フェンダーミラーは両側とも脱落していましたが、それ以外には目立った欠品は見当たらず
エンブレム、センターキャップ、ワイパーブレード、レンズ類などの失われやすい部品も揃っています。
ただしフロントのサイドターンシグナル・レンズは脱色しています。

ホンダの誇る、オールアルミ製・空冷DDAC4気筒SOHC・8バルブ/クロスフロー吸排気の
95馬力エンジンが載っているかどうかはわかりませんでした。



物を載せられたことがあるらしく、ルーフはベコベコになってしまっています。
ドアは半開きで、室内は覗けませんでしたが風雨によって酷く浸食されていることでしょう。
リヤのライセンス・プレートも残っています。

他の部分と比して、トランクフードの錆が酷いのが目立ちます。
数多くの廃車を見てきましたが、Nやライフといった初期のホンダ車は
ボディ、特にルーフが錆に弱いように思われます。



純正グリルカバーはなかなか出てこない部品だと思われます。
車輛そのものの復活は難しいでしょうが、部品としてはまだまだ生きるように思われます。

といっても、この個体がまだ残存しているかどうかはわかりませんが・・・。
Posted at 2011/12/27 21:24:49 | コメント(9) | トラックバック(0) | ホンダ | クルマ
2011年12月25日 イイね!

今年最後のドライブ

12月21日、今年最後の長距離ドライブとして札幌まで700kmほど走ってきました。
今年は30日まで休み無しで、初日の出はレックスで行くのでグロリアの走り納めともなりました。

空には雲ひとつなく、美しい三日月の浮かぶ早朝4時・・・。
気温はマイナス13度、厳寒の中での抜錨です。



クラッチを半分くらいまで踏み込み、イグニッション・キーをONの位置にします。

小気味良いリズムを奏でる電磁ポンプの音を聴きながら、燃料フィルターを通って
送り込まれたガソリンがキャブのフロート室を満たす頃合いを図り、キーを捻ると
「ヴォンッ!」という低い唸り声と共にG7エンジンは目を覚ましました。

アクセルを軽く開いた状態の低音に混じって、極寒時に発生する独特の高音が耳に届きます。
マイナス13度という極寒に於いても、優秀なるプリンスG7エンジンは一発で始動し
ストールすることなくアイドリングに移行しました。

さすがに水温が上昇するまでに時間が掛かりますが、これに関しては
大容量の冷却液や、電動式ではなく機械式直結冷却ファンを採用しているので仕方ありません。
温風が出てくるまでは、窓が曇らないようにマフラーを巻いて対処しています。

ガソリン給油後、旭日の紅に美しく染まる海を眺めながら帯広へと向かいます。


澄み渡った冬晴れの空、音更I・Cから高速道路へと駒を進めます。
天気予報では曇りのち雪とありましたが、天佑神助の下に雲一つない晴天に恵まれました。

日本のモータリゼーションに於いて、高速時代をリードした国際水準を抜く
6気筒OHC・G7エンジンの性能を遺憾無く発揮しつつ、快適に巡航します。



道路状況は8割が乾燥路面でしたが、一部区間で凍結により50km制限となっていました。

昼前には札幌に入りました。

札幌郊外にあるショップの販売車、H10系ハイエース・ワゴンです。
ハイエースの初代モデルで、4ナンバー・バンではなく珍しい5ナンバーの乗用ワゴンです。



ウィールベースとリヤ・オーバーハングを延長したロングボディや、マイクロバスのコミューターなら
もっと面白いのですが、標準ボディなのでそこまでインパクトはないかもです。
純正鉄チンとお椀キャップが備わっているのは高ポイントです。

このショップは札幌の中でも特に降雪量の多い郊外にあるのですが、市の中央部と比して
道路状況がかなり悪く、凍結路面で走行中に尻振り!
対向車とあわや接触しそうな状態でヒヤヒヤしました。


北海道庁旧本庁舎、通称「赤レンガ」です。
1888年(明治21年)、北海道庁の本庁舎として建造された煉瓦造りの西洋館です。
バロック様式の重厚な建築様式は、本道の厳しい風雪に耐えうるように選ばれたものです。

現在は資料館として本道開拓にまつわる展示や、樺太、北方領土に関する
資料展示室が設けられています。
春には桜が咲き誇り、冬は雪の純白に赤レンガが映えます。




今回のメインの目的は、日産・札幌ギャラリーのスカイライン55周年記念展示です。

まぁ、現行モデルは「名ばかりのスカイライン」であって、V35以降の「スカイライン」は
インフィニティ”G”として北米向けを主眼に開発されており
事実上のP20プリメーラ後継車となってしまったので、性格も位置づけも違い過ぎます。

それを国内向けのみ、販売戦略上有利というだけで「スカイライン」という伝統と栄光に
満ちたネーミングを与えることや、中島飛行機以来の矜持に満ちた血統から
逸脱した車に「GT-R」の名を与えるというのは、プリンス党としては
どうしてこれが許せようか、といった心境ですが・・・。

おっと、現行オーナーに失礼な愚痴はこれくらいにして・・・。


まずは、旧車の代表格とも云える「ハコスカ」ことS7系スカイラインです。
この車輌は、1972年式「スカイライン・ハードトップ2000GT-X」(KGC10)です。

GT-”X”は、1971年9月のイヤーチェンジ時に追加された最高級仕様です。
この個体は、悪名高い(?)ニッサン・フルオートマチック搭載車でした。



精悍なロングノーズのフェンダーに備えられたエンブレムは
GTの青、GT-Rの赤に対して金色となり豪奢な雰囲気を醸し出しています。

センターコンソールには、パワーウィンドウ・スイッチが航空機のコクピットの如く
並べられておりカッコいいです。

本来はダブルリボン・タイヤとなりますが、さすがにシングルリボンでした。
それでも当時モノのバイアスタイヤ、ブリヂストン6.45S-14-4PRなので雰囲気は良いです。

殆どのハコスカはアルミに換えられてしまいますが、やはりS7系スカイライン専用に
デザインされた純正ウィールキャップが一番マッチすると思います。

下廻りを覗きこむと、後輪が独立懸架でした!
GTなんだから当然4独なんですが”見慣れた”板バネが無いと違和感があります。

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「ライバルが欲しい!国産車では歯が立ちません」

過激なキャッチコピーがカタログに踊った高性能車、プリンス・スカイライン2000GT(S54B)です。

サーキットでは、まさに敵無しの破竹の快進撃を見せ、公道ではそのインパクトに溢れた
ロングノーズによってスピードナッツ達の羨望の眼差しを集めた、真の名車です。



フロントグリルは「10本グリル」と呼ばれる軽量仕様で、材質もアルミニウムとなっています。

クロームの飾りのつかないノーブルな雰囲気の丸テール、先端の尖ったフェンダーミラー 
美しい彫刻のウィールキャップ、フェンダーを飾る流麗な筆記体のエンブレム。

総てが華麗で、6気筒OHCエンジンの暴力的なまでの力を秘めた精悍なロングノーズには
張りつめた弦のような緊張感が漲っています。

静謐な高級感と、俊敏な躍動感という相反する要素を兼ね備えた稀有なスポーツ・セダンです。

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そして・・・ギャラリー中央に据えられたターンテーブルには、バレンシアゴールドメタリックの
眩いまでの輝きを湛えて、プリンス スカイライン・スポーツが飾られていました。



1963年式スカイライン・スポーツ・クーペ 型式:RA21A-1

デザインの本場、イタリアの「カロッツェリア・ミケロッティ」の手になる流麗かつ大胆なデザイン。
地中海を往くクルーザーの如きシルエット、長いフード、伸びやかなデッキ、ルーミーなキャビン。
リヤフェンダーに刻まれたサーフィンライン、キックアップした美しいウェストライン。

クラウンの倍、ブルーバードなら3台分という桁外れの高額を誇ったスカイライン・スポーツは
至上の贅を尽くしたラクシュリー・パーソナル・クーペです。


この他に、ジャパンと鉄仮面の4ドアが展示されていました。

ミス・フェアレディというコンシェルジェのお姉さんが、クルマについて懇切丁寧に御説明して
くださるのですが、なにせ一般人向けの説明なので全部知ってるハナシなんですよね。

かといって「この車輌の車台番号は22だけど、22番の車輛がもう1台がある」とか
「ツリ目の角度が左右で違う」とか「フロントグリルの打ち抜きメタルはS4系と共通」とか
どーでもいいウンチクをドヤ顔で語るものキモすぎるので黙って笑顔で聞いてました。

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最後に「さっぽろホワイトイルミネーション」を見に行きました。

札幌のランドマーク、テレビ塔は満艦飾で彩られ、それ自体が巨大なクリスマスツリーのようでした。
時間によってイルミネーションの色が変わり、オレンジから青に・・・といった風に変化していました。
昇降するエレベーターもライムグリーンに彩られ、タワーの内側でキラキラと輝いていました。

















サッポロファクトリーもライトアップされ、赤煉瓦の壁が暖かなオレンジ色に染まっていました。



帰り道、時計台の前を通りました。
まともに見たのは中学校の修学旅行以来?

日本三大がっかり名所なんて言われたりもしますが、個人的には風情のある建築物だと思います。
ただ、周囲に大きなビルが林立しているせいでインパクトに欠けるのでしょう。
これが郊外の丘陵地帯にでもあれば印象は大きく違うのでしょうが・・・。



こちらも帰り際に通った、大通りに面した何の変哲もないマツダディーラーですが
ココこそが5月に発生した”グロリア・コンデンサー発火事件”の現場です。

画面左側方向で信号待ちしていて、青になって発進すると振動と共に大きな破裂音が響いて
エンジンルーム内で発火、そのまま滑り込むようにタクシーがある位置で停止しました。

どんなトラブルも、咽喉過ぎれば熱さ忘れるというワケではありませんが
無事にクリアしてしまえば笑い話になります。
むしろ得難い経験として身に付き、クルマの構造への理解と対応策が深まるというものです。



一応言っておきますが、「どうかしましたか?」の一言もなかったからといって
ココのマツダに恨みがあるとかでは無いですw

来年2月には、リーフの拡販イベントとして「たま電気自動車」が展示されるとのことなので
その時にはまた札幌に来ることになるでしょう。

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今年も1年間、グロリアと東奔西走しました。

晴れの日も、雨の日も、嵐の日も、吹雪の日も、真夜中も。

北端は稚内、東端は根室、南端は函館、西端は小樽。

高速を矢のように貫き、峠道をカタパルトの如く駆けあがり、街中を機敏に縫って進みました。

このクルマを通じて繋がった方、みんカラで知り合えた方、イベントでお会いできた方。
たくさんの出会いや再会がありました。

トラブルもありました。

それでも事故なく、傷付くことなく、傷付けることなく、無事に走り抜いてくれました。

今回の走行距離は700kmジャスト。
積算走行距離は一回りして25420km。
今年度の走行距離は18600kmでした。

自分がオーナーになってからの走行距離は49320km。
もうすぐ5万キロ、来年の2月で4年の付き合いになります。

まだまだこれから、ですね。

まだ行ったことのない場所へ、再び訪れたい場所へ。

来年も頼むぜ、相棒!

Posted at 2011/12/25 23:11:07 | コメント(8) | トラックバック(0) | S4系グロリア(2代目) | クルマ
2011年12月24日 イイね!

グロリアのインサイド・ドアハンドル

道北 死の彷徨の際にパキッと折れたグロリアのインサイド・ドアハンドルの経過です。

最初は溶接してもらおうと思い、大ベテランに頼みに行くと「溶接はできない!」とのコト!

このドアノブの材質はアンチモ二ーで、鉄やステンレスと比較して融点が低く
溶接の為に高熱をかけると、すぐにドロドロに溶けてしまうそうです。

このアンチモ二ー、ウィキで調べると「堅くて脆い半金属」とあります・・・。
テコの原理で力のかかる部分に使うのは向いていない気がします。

ヤフオクとかで探そうかとも思いましたが、さすがは大ベテラン。
事も無げに「作ればいいだろ」と!

そして今日出来あがったのがコレ。



上がアンチモ二ーのオリジナル、下がステンレスのワンオフ品です。



「凄い」としか言えません。

寸分たがわぬ精巧さです!

これぞ職人技・・・和風総本家です。
びっくりでしょう、豆助?



オリジナルの裏側は軽量化の為・・・ではなく、成型上の理由から肉抜きされていますが
これが原因で強度が不足し、長年の使用で金属疲労がたまり折れてしまうのでしょう。

といっても、45年間、何十万回という使用に耐えてきたのだから強度は充分でしょうが・・・。

ワンオフ品はステンレスの削り出しで、肉抜きもないので強度はオリジナル以上です。
裏側は見えませんし、根元の部分はアームレストで覆われるので問題ありません。



ノブの先端も指をかけるエグリがしっかりと作られており、微妙な曲線、カドの丸みや
湾曲したステーのラインも、極めて高いレベルで再現されています。

オリジナルはクローム仕上げ、ワンオフ品はステンレスの地肌ですが
丁寧に研磨され美しく輝いています。
オリジナルはブツブツとサビが浮いてしまっていますが、ステンレスならばその心配もありません。

純正品と比べても、形状・質感ともに違和感のない仕上がりだと思います。

このノブを制作してくれた方は、全国的に有名な「陸王」のオーナーで
無いモノはゼロから作ってしまう驚異的な腕を持っていらっしゃいます。

こういうモノを見ると、ホレボレしてしまいますね。
素晴らしいプロフェッショナルの方々のおかげで、メカに疎い自分が
古いクルマを乗り回せているのです。
感謝です!
Posted at 2011/12/24 15:47:54 | コメント(10) | トラックバック(0) | S4系グロリア(2代目) | クルマ
2011年12月23日 イイね!

レックス車検取得!

御無沙汰しております。
師走だからというワケでもないですが、バタバタしており久し振りの更新になってしまいました。

さてさて、レックスの車検ですが21日(水曜日)に無事クリアしました。
実に3年振りとなる車検取得です。
ナンバーは父親のスバル360と連番だったので、釧路管内では
白8ナンバーの360軽乗用は1台の登録も無かったようです。

12月9日のブログで異音について書きましたが、あれからすっかり機嫌を損ねてしまい
1週間以上も入院が長引いてしまいました。

始動性が極端に悪化し(いったん掛かれば問題なし)アイドリングも安定せず
回転を低くするとすぐにストールしてしまうようになりました。

主治医と、助っ人として無償で手伝ってくださったホンダのメカニックだったAさんが連日
朝早くから夜遅くまで整備にあたってくださり、無事に車検取得に辿り着きました。

キャブレター分解清掃、タイミング/バルブクリアランス調整
プラグ交換、チョークバルブのシャフト修正、フロート位置修正(油面レベルを正規に)
キャブレターのアタリ出し面研・・・

クーラント、エンジンオイルも交換しました。

最後の最後にダメ押しとばかりに、車検場でセルのピニオンが出なくなり分解整備。

手を入れてないトコは無いくらいまでになりました。
ここまでトラブルを潰しておけば、公道復帰してもまずトラブルは起こらないでしょう。
既に部品交換・整備の終了しているブレーキ関係と相まって、微塵の不安もありません。

まさに新車です!
新車の状態がどんなのかは知りませんが・・・。

腰上OHに近い重整備のおかげで、始動性は抜群です。
チョークを引いて、キーをクイッと軽く捻るだけで簡単に掛かります。
なんという現行車感覚・・・!

アイドリングも極めて安定しており、低い回転数でもまったく息継ぎしません。

主治医の工場から家までの帰り道、ちょっと遠回りして試運転しました。
なんとも言えない、懐かしい久しぶりの感覚です。

相変わらず、リヤのエンジンから響いてくるコモリ音が凄いです。
”共鳴レックス”というキャッチコピーは、この騒音と共振を指すのではないかと思う程ですw

最高に調子の出たエンジンは、スムースかつパワフルにまわり
文句なしにナウでヤングでエキサイトなフィーリングでした。

予期せぬトラブルの連続で入院が長引きましたが(予算も若干オーバーしましたw)
調子も掛け値無しに最高になったので、かえって良かったかもしれません。

年末は30日まで休みなしで営業、31日と1日のみ休みで
2日からすぐに仕事ですので、マトモに乗れるのは31・1日だけです。

全力公試がてらに、根室の納沙布岬まで初日の出を見に行こうと思います。
頼むぜ、相棒!
Posted at 2011/12/23 16:31:21 | コメント(8) | トラックバック(0) | レックス | クルマ
2011年12月10日 イイね!

大捷 マレー沖海戰

70年前の12月10日、日本海軍航空隊はマレー半島東方沖に於いて
英國極東艦隊の主力艦2隻「プリンス・オブ・ウェールズ」と「レパルス」を撃沈するという
赫赫たる大戰果を挙げ、世界に衝撃を与えました。

これが、マレー沖海戰と呼称される戰史に残る壮挙です。

この海戰に於いて、一騎当千の精鋭を誇る我が帝國海軍航空隊は
「作戰行動中の主力艦(戰艦)を、航空機のみによって撃沈することは不可能である」
という当時の常識を覆し、米英をはじめ世界中を震撼せしめたのでした。


胴体の白帯日の丸も鮮やかに、霊峰富士を背景に飛ぶ一式陸攻の堂々たる編隊。



このニュース映像は、英國極東艦隊殲滅という空前の大戰果を伝える大本営発表です。




平和のうちに問題を解決しようという、長きに渡る外交交渉がハル・ノートによって
水泡に帰した昭和16年の冬、大日本帝國は遂に対米英戰爭を決意するに至りました。

それが昭和16年12月8日未明、帝國海軍機動部隊による決死の布哇空襲により
火蓋が切って落とされた「大東亞戰爭」です。

この「大東亞戰爭」の目的は

・断固として日本の自主独立を護ること
・欧米列強によって抑圧されているアジア10億の同胞を解放すること
・帝國の自存自衛に必要不可欠な南方資源を欧米列強の手から奪取すること

であり、八紘一宇の大理想の下に、大東亞共栄圏の崇高な夢を描きての開戰でした。

日本は奮戰3年8ヵ月、刀折れ矢尽き、敗れこそしましたが
アジアの独立・有色人種の解放という大目標は、戰後すぐに達成されることとなります。


一方、七つの海に覇を唱える大英帝國は極東の植民地を維持すべく日本と対峙します。

12月8日の夜、プリンス・オブ・ウェールズとレパルスは4隻の駆逐艦を従えて
”東洋のジブラルタル”と謳われたシンガポールを抜錨しました。

まさに「浮かべる城」の名に恥じぬ、最新鋭の超弩級戰艦”プリンス・オブ・ウェールズ”の勇姿。



スマートなシルエットと、二本の煙突がその駿足を誇示する巡洋戦艦レパルスの姿。



”Z部隊”と名付けられたこの艦隊は、その圧倒的な火力を以て
日本側の輸送船団及び上陸部隊を攻撃し、マレー半島への侵攻を阻止すべく
大英帝國の命運を背負い出撃しました。

真珠湾のアメリカ太平洋艦隊が壊滅した今、英國極東艦隊は
日本にとって最大の脅威として存在していました。

これを捕捉撃滅出来なければ、日本の大戰略は開戰早々に破綻してしまう危険を孕んでいました。

濃密な索敵線を張り巡らせていた日本軍は、まず潜水艦が敵艦隊主力を発見。
水上艦隊も優勢なる敵に怯むことなく決戰の機を伺いつつも、双方は直接的に
接触することなく、息詰まる緊張の刻が流れていきました。


12月10日午前11時45分、日本側索敵機は探し求めていた敵主力艦2隻を遂に発見。
”敵主力発見”の報に接した各攻撃隊は、全速力でこれに殺到しました。

歴史の転換点となった、戰艦対航空機の決戦の火蓋がここに切って落とされたのです。

日本側の攻撃は爆撃隊の水平爆撃に始まり、続いて戰場に到着した雷撃隊が突撃しました。

攻撃隊の中核を担った96式陸上攻撃機。
世界初の「渡洋爆撃」を実施した、長距離戰略爆撃機の先駆けです。



空気力学的に洗練された、葉巻型の胴体を持つスマートなシルエットの一式陸上攻撃機。
その巨体からは想像もつかない軽快な運動性を以て2戰艦に挑みました。



96式陸攻及び、その後継機である一式陸攻は、高高度からの水平爆撃はもちろんのこと
超低空からの航空魚雷を用いた雷撃も可能でした。
これは、陸攻の類稀なる軽快な運動性と安定性が実現したものです。

このような、雷撃を行える双発の中型機は世界的に見ても珍しく
イギリス側は超低空で突撃してくる陸攻に戸惑うことになります。

海面を舐めるが如し超低空飛行によって熾烈な対空砲火を掻い潜り、決然と突撃する雷撃隊!

レンネル沖海戰に於いて、風防に飛沫を浴びながら超低空飛行で突撃する一式陸攻の姿。
1943年頃までの日本の搭乗員の技量は、文字通り世界最高のレベルにありました。



開戰の時点では、一式陸上攻撃機は最精鋭部隊にしか配備されていない最新鋭機であり
その性能は世界的に見ても第一級と云って差し支えない水準にありました。



海鷲の名で呼びならわされる、帝國海軍航空隊の猛襲に対して
英國極東艦隊もまた全力を以てこれを屠りにかかります。

テナント艦長の優れた判断力によってレパルスは巧みに敵弾を回避、高速力を発揮しつつ
空を黒く染めるか如き熾烈極まりない対空砲火によって応酬しました。



日本側攻撃機も次々と被弾、孔だらけになりながらも損害を顧みず突撃します。

28ノットの高速で回避運動を行いながら、全身から対空砲火を放つレパルスに
放たれた弩の如き航空魚雷は、巡洋戰艦の脆弱な水中装甲を貫きました。

レパルスの艦腹を貫いた必殺の魚雷は、機関室への多量の浸水を齎しました。

傷付いたレパルスに対し、雷撃隊は息の合った編隊飛行によって巧みなる挟撃を行い
魚雷を命中せしめ、更なる深手を負わせました。

しかしレパルスもまた凄愴苛烈なる反撃で応え、その熾烈を極める対空砲火を以て
2機の陸攻を撃墜し、11機に多大なる損害を与え一矢を報いたのでした。

多数の魚雷によって多量の浸水が発生、レパルスは大きく傾斜し
艦上は爆撃によって上部構造物が破壊され、火災と黒煙で覆われていました。

さしもの巨艦も、もはや手の施し様なく、乗員の懸命なダメージ・コントロールも虚しく
レパルスは左舷から転覆、瞬時にして波間に消えていきました。

レパルスからは、テナント艦長をはじめとした800名近い乗員が駆逐艦によって救助されました。


轟翼を連ねて、戰場に殺到する必殺の巨弾を抱いた大編隊。



大英帝國の誇る最新鋭戰艦「プリンス・オブ・ウェールズ」は、チャーチル首相が全世界に向けて
”世界最強の不沈戰艦”と喧伝しただけあって、日本側搭乗員も
必ずや轟沈してみせるいう意気に燃えていました。

死をも怖れぬ攻撃隊は、豪雨の如き凄絶な対空砲火の中に決然と飛び込み
次々と雷爆撃を敢行しました。
今ぞ、昼夜を分かたぬ厳しい訓練の成果を発揮する時!

四方八方から襲い掛かる我が海鷲の猛攻の前に、4万トンを超える浮城も大きく揺らぎます。
その巨躯に次々と魚雷が突き刺さり、鼓膜を破る轟音と共に爆弾が炸裂しました。

プリンス・オブ・ウェールズにとって致命傷となったのは、命中した魚雷によって
スクリューが折れ曲がりシャフトが暴れて隔壁を破壊、大量の浸水を来たしたことでした。

舵が破壊され操舵不能となり、発電機も浸水により故障し電源が断たれました。
電力の喪失によって対空砲の能力は著しく低下することになりました。

皮肉にも、その年の5月27日に英國海軍により撃沈されたドイツ戰艦ビスマルクの
致命傷となったのも、雷撃によるスクリューの破壊でした。

速力低下、回避運動不能、対空砲火沈黙という状態に陥ったプリンス・オブ・ウェールズに対して
果敢なる同時かつ多重的な立体攻撃が加えられ”英國の誇り”の命運は決しました。


チャーチル首相が不沈戰艦と豪語した巨艦は、僚艦レパルスを追うが如く
荒れる海の波間に消え去ろうとしていました。
司令官のトーマス・フィリップス中将も、リーチ艦長も艦と運命を共にし、二度とは帰りませんでした。


午後2時45分、救援要請を受けて戰場に到着したオーストラリア空軍の
バッファロー戰斗機11機が見たものは、赤い艦底を晒し艦尾から不帰の海へと沈んでいく
”英國の誇り”プリンス・オブ・ウェールズの変わり果てた姿でした。

真珠湾空襲によってアメリカ太平洋艦隊が壊滅、それに続いて英國2戰艦が失われたことによって
広大な太平洋のどこにも、帝國海軍を阻止できる連合軍の主力艦は存在せず
欧米列強によって植民地とされていた東南アジア諸国を日本軍は次々と解放していきました。


軍歌:英國東洋艦隊壊滅



作詞 高橋掬太郎
作曲 古関裕而

一番
滅びたり滅びたり敵東洋艦隊は 
マレー半島クワンタン沖に 
今ぞ沈みゆきぬ 
勲し赫たり海の荒鷲よ 
沈むレパルス 沈むプリンス・オブ・ウェールズ

二番
戦えり戦えりわが強者らは 
皇国の興廃を今ぞ身に負いぬ 
傲れるイギリス東洋艦隊を 
荒ぶ波に 沈め去りぬ

三番
記憶せよ記憶せよいざ永久にこの日を 
打ち向う敵艦を一挙屠り去りぬ 
開戦三日目に早やこの戦果ぞ 
沈むレパルス 沈むプリンス・オブ・ウェールズ

四番
万歳ぞ万歳ぞ聞けあがる勝鬨 
マレー半島シンガポール 
はやも破れ去るを 
無敵の海軍見よこの荒鷲 
勲仰げ 仰げ勲


この曲は午後4時に行なわれた大本営発表を受けて、NHKの7時のニュース放送に
間に合わせるべく、作詞の高橋掬太郎氏と作曲の古関裕而氏が電話連絡をしながら
3時間足らずという驚異的なスピードで作り上げたものです。

宿敵アメリカの主力を打ち破った布哇海戰の興奮も冷めやらぬ内に届いた
英國主力艦2隻壊滅の大捷利の報に、一億國民は沸き立ちました。

戰斗の数日後、第二次攻撃隊長の壱岐春記海軍大尉は2隻の戰艦と勇敢なる将兵が眠る
海域を訪れ、機上から爆弾に代わりて花束を投下し、英海軍将兵の敢闘に対し敬意を表しました。

2戰艦喪失の報を受けたチャーチル首相は、後に著書の第二次世界大戦回顧録で
「大戦の全期間を通して最大のショックであった」とし、この悲報に涙したと語っている。


大英帝國の落日は、プリンス・オブ・ウェールズがすさぶ波間に消え去った瞬間に始まりました。

それは、未来永劫に渡って持続するものと信じられていた
白人支配の終焉の「終わりの始まり」でもありました。


1945年8月15日、大日本帝國は無条件降伏を受諾し大東亞戰爭は終結します。

しかし、同じ有色人種の日本が、日露戰爭に続いて”西洋は無敵では無い”と示したことによって
アジア諸国は再び欧米列強の支配に甘んずることなく、独立戦争によって自由を勝ち取りました。


東亞解放・八紘一宇の崇高な理想に、その身を捧げた帝國海軍搭乗員と
大英帝国の誇りに殉じた将兵に哀悼の意を捧げ、恒久の平和を祈念するものです。


在りし日のプリンス・オブ・ウェールズと勇敢なる将兵の勇姿。

Posted at 2011/12/10 16:05:49 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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