震災の記憶

ま、あれから1年経って皆さん色々と思う事はあるでしょう。
自分も阪神淡路大震災から17年、その後も色々ありました。
覚えちゃいるけど思い出したくない記憶ばかりだ。

避難所で10年以上も大好きだった幼馴染の女の子と再会した事。
会社の寮に入る事になったけど、自分だけ逃げる苦しさがあった事。
家を訪ねて生まれて初めて誰かに「好きだった」と言えた事。
少し落ち着いたらデートする約束をした事。
1年が過ぎた頃に仕事帰りの電車で偶然再会した事。
「結婚式の準備の帰り」と聞かされた事。
人目をはばからず泣いた事。

大好きだった祖母が亡くなった事。
急だったので最後に何を話したか覚えていない事。
その時に一緒に居れなかった事。
あの時に俺が居ればあと少し長生きできたかもしれない事。
少しずつ記憶が薄れて行く自分が許せない事。

ここまで書いて
　「何書いてんだ、俺」
　「他人からしたらどーでも良い事じゃん」
て思う俺。
毎日電車で揺られながら窓の外を眺めていると更地が増える日が続いた。
それからは少しずつ建物が経って行く、それでも爪痕が消えるまで10年は掛った。
　「今回の震災はそれの倍以上だろうな…」
と正直思う。
俺にできる特別な事は何も無いのだけれど、誰にでもできるであろう事を2つ。

1つは献血、これは20年以上続けてる。
被災者だけじゃ～ないと思うんだ、病気/ケガ、誰も望んでの結果じゃない。
こんな俺の血で良ければ少しでも役に立てて欲しい。

もう1つは祖母との思い出、死ぬまで俺は後悔し続ける。
生きている間にもっと話しをしておけば良かったと後悔しても遅いんだ。
いっぱい話しをしましょう、それで悲しみが大きくなる事は決して無いと思う。