いゃ~、急にあたたかくなりましたねぇ。
駐車場の雪もほとんど解けてそろそろ夏タイヤに交換しないと....って季節になりました。
そんな時期に冬真っ盛りのネタで恐縮です。(笑)
むか~し昔のブログで「
シートヒーターをつけよう」みたいなブログを書いたことがありまして。
そのブログでは、部品調達と実験まで書いておりましたが、今は、
こんな感じでシート表地をはがしてウレタンスポンジとの間にヒーターユニット(オレンジ色の部分)を挟み込んでおります。
シートに内蔵しておりますので外観上では全くわかりません。
(ヒーター自体はうす~い銅板に電極がついているものなので、実際に座ると「中に何かあるぞ」的な違和感が微妙にありますケドw)
座面に2枚、背もたれにも2枚の計4枚を使ってます。
※ヒーターユニットは秋葉原の
秋月電子で扱っていたものですが、在庫がなくなったのか今は販売していません。
で、実験中でも感じていたようにちょっと使っていると若干熱くなってきます。
長時間使っていると、お尻がかなり熱くなってきて、そのままでは低温やけどしそうになります。(^^;
なので、シガーソケットに差したケーブルを抜いたり差したりして使っておりました。
使い始めるととても快適なのですが、ケーブルを抜いたり差したりが面倒。
温度を調節するには、ヒーターユニットに加える電圧(または電流)を可変させればよいのですが、意外にこういった直接電圧や電流を制御する回路っていうのは発熱が多いのですよね。
・・・いや、燃えたらシャレにならんし(^_^;)
それで今まで(去年の冬が始まる前まで)は、シガーソケットを抜いたり刺したりしていたのですが、そろそろ真面目に何か作らないと...ってことで冬が始まる頃に回路を追加しました。
それで、どうしたかというと「熱くなったらスイッチを切り、冷えてきたらスイッチを入れる」ので、
要はスイッチを自動でON/OFFすればいいんですね。
ただ、自動で温度調節するにはヒーターの温度を測定したりする回路が必要で面倒になるから、出力(発熱量)を可変できるようにだけします。
例えば、
1秒スイッチをONにして1秒スイッチをOFFにする…を繰り返し行えば、何となく常時ONの状態の半分くらいの仕事量(発熱量)になりそうですよね?
もう少し難しく、2秒ON・1秒OFFを繰り返せば2/3の仕事(発熱量)に、逆に1秒ON・2秒OFFの繰り返しなら1/3の仕事(発熱量)になります。
図で書くとこんな感じで。ピンク色に塗られた部分の面積が発熱量に比例します。
電圧が一定の直流を時間とともに繰り返し電圧が変化する交流に変換することをインバータ制御と呼びます。
(この制御の波形では0ボルトより上だけの波形なので正しくは交流とは言えませんが....。)
また、1つのONやOFFを波(パルス)と考え、そのパルスの幅(ONとOFFの時間比率)を変えて出力を制御することをパルス幅変調(PWM)と呼びます。
これらの方式はモーターを使った電車や、EVやハイブリッド車などのモーター制御などでも使われています。
※ただし、実際の電車や車ではではもっと複雑で、電圧や周波数(1秒間にON/OFFする回数)も可変させているので、VVVF(variable voltage variable frequency:可変電圧可変周波数)制御と呼ばれています。
ちょっと難しい話になりましたが、要はスイッチを細かい間隔でON/OFFさせていると思ってください。
(;^ω^)
と、ここまでは技術的な話で、実際どうするのかというと、
こちらを使用します。
非常に小さな基盤にボリュームが1個付いてます。
電源(DC1.8V~12V)と、モーターなどの出力(今回はヒーターユニット)を繋ぐ端子があります。
この回路では1秒間に1000回以上のON/OFFを繰り返しています。
(さすがに手ではできませんw)
基板上のICでコンパレータ回路を構成して....と複雑な話は省略します。
モーターなどを制御する場合は結構細かい間隔のON/OFFでないと、カクカクした回転になってしまいます。
(ヒーターユニットなら1秒間に・・・でも十分ですが)
これ1個数百円です。
自分で部品買っていちいち作るのが馬鹿らしくなるくらい激安です。
( *´艸`)
1個180円くらいでした。
まあ、Amazonで買ってもだいたい中国の深圳(シンセン)市あたりから送ってくる(Amazon以外の出品者<Amazonマーケットプレイス>が扱っている場合はほとんど日本に在庫してない)ので、AliExpressで買うのと納期的には変わりませんからね~。
これを電源とヒーターユニットの間に噛ませるだけです。
ボリュームでONとOFFの時間比率(デューティー比)を変化させて出力をコントロールします。
ただ、安価な部品・回路で構成しているので、実際に制御できるのは5~95%程度のようです。
(完全にOFFにはできない、100%の出力はできない)
このPWMコントローラを小さな箱に収めて、ダイソーで買った「2口分配シガーソケット」と組み合わせます。
まあ、PWMコントローラを直接ACC電源とヒーターユニットの間に噛ませばそれでも良かったんですが、シガーソケットに刺さるモノにしておけば、例えばポリッシャーの回転数を落としたりとか色々と使い道がありそうだったのでこの形にしました。
(いきなり出来上がりの写真w)
実際に使ってみて、ボリュームをちょうど中間の位置にしておけば快適な温度になります。
(出力が絞られているので適温になるまでに時間がかかりますが、極寒の時はボリュームを最大にすればすぐに温まります)
ボリューム調整で簡単に温度が変えられてかなり快適になりました。
あ、あとPWM制御の特徴として、意外と難しいLEDの輝度調整も可能です。
ホームセンターで買った1500円くらいのLEDスタンドにも付けてみました。
輝度調整ができてかなり使いやすいです。
以上で機能的にはシートヒーターは完成しましたので、最終的はPWMコントローラをヒーターユニットと直接つないで、ボリュームをインパネのどこかに綺麗に(あくまでも純正風にw)埋め込めば完成なのですが、それはいつになるやら...w。