ziospl / ZBP HS4H
※追記
・コントロール性はAPレーシングのキャリパー前提での体感です。(純正キャリパーなど剛性の低いキャリパーで強いパッドを使うとカックンブレーキかもしれません。)
・高踏力時には効きが甘い感じがします。
【僕とZBPブレーキパッドの出会い】
ZBPのブレーキパッドを使い始めたのは、2017年の4月からでした。
当時鈴鹿や富士を走り始めたタイミングであり、ZONEの10Fというパッドを使っていたのですが、国際コースのウォームアップでは低踏力ロングブレーキでシャダが出るのと、超高車速からのロングブレーキで偏磨耗してしまうことに不満を持ち始めて変更を考えたというのが背景。
<当時の参考ブログ>
https://minkara.carview.co.jp/userid/1306098/blog/39410595/
元々ZONEを使っていたのは、初期制動でカクンとならず、踏み込んだときに奥でキチンと制動力が増加する特性のパッドかつ、レーシングキャリパー用の特注費用が安いということが理由でした。(AP racing CP5555用で確か25000円くらいで入手可能。)
なので僕が欲しいのはZONEに似た特性で、ZONEの弱点を解消してくれるパッド。コストはZONE 10F同等並。
一応、コストを許容すればFERODOのパッドを使えば解決なんですが、パッドだけで8~9万円したりするので、流石にこれは最後の最後、他が無理だったときの切り札だなと。
ZONEの中でのグレードアップも考えましたが、
18Eはガーランドローターと相性悪いという情報もあって、メタル成分増やすと結局同じなのかな~と悩んでしまい保留に。
それでエンドレス、ディクセル、プロμなどのポピュラーメーカーもとりあえず考えますが、それらもそう安くなくて、
少なくともこの中でプロμはライトグリーンの塗装が熱ですぐに剥げて周辺部品もろとも錆びるという欠点を、まだ純正キャリパーで走っていた頃にHC+で経験したことがあるので候補から外しました。
ディクセルはZ TYPEが結構良かった印象があるのでアリかなと、、、みたいに考えていたら、ふと脳裏によぎったものがあり、
それが「ヤフオクで売ってる激安パッド」(これがZBP)です。
車の世界は「安かろう悪かろう」が割と当てはまるものなので、
ZONEで何も困っていない頃は失礼ながら「安すぎて怪しい!」と思っていたんですが、
今回切り札のFERODOが高すぎて困っているので、その対極にある激安パッドはある意味興味は惹くわけですよ。「安いとやっぱりダメだよね」と納得するために。
で、調べるじゃないですか。調べるとメチャメチャ拘りの強い解説ページが見つかるわけですよ。
http://run36.blog.fc2.com/
僕、見たことなかったんですよね、こんなにブレーキパッドについて語っているメーカーページ。
どこのメーカーも性能のレーダーチャートとか、適正温度とか、μとか、想定している走行ステージとかは書いてますけど、それらとは比較にならないレベルだった。読むのが大変なレベル。(笑)
例えば、こんなページ。
http://run36.blog.fc2.com/blog-entry-7.html
この詳しすぎる解説をみて、これ、もしかしたら行けるかも?とポジティブな意味の興味が沸いて、
「よしこれだ、これを試そう」と決めました。
もし試してダメでも、"怪しいくらい激安"なんだから良いよねと思えたのもトライできた背景ですね。(笑)
メジャーメーカーと同じ値段だったらまずメジャーメーカーのものを買ってしまうと思います。
その方がコケる確率は低いし、コケても「メジャーメーカー品でもダメだった」と頷けるから。
でもこの選択が当たりでした。それで今でも使い続けています。「安すぎて怪しい!」は撤回です。
【ZBPパッドの良いところ】
ZBPパッドの良いところは、まず突き抜けて安いところ。(笑)
この安さには理由があって、開発費・材料費以外の余計なコストを省いているということらしいです。つまり、広告費宣伝費や、パッケージのデザイン費などが売価に乗ってないということですね。注文すると、割りとペラペラの箱に品番のステッカーだけ貼られて手元に届きます。(緩衝材はタップリ詰まってます。あくまでパッケージがペラペラ)
パッケージをみて「おお!!」と思えない分、ここにコストがかかっていない。
乗って「おお!」と思ってくれということですね。
工法や材質をケチッているのではなくて、むしろ工法や材質の部分しか本気でやってないということです。
実際、鈴鹿や富士で怖い思いをしたことも一度もありません。(僕が適正寿命できちんとパッドを新品にしていることもあるけど。)
価格のことを先に書いてしまいましたが、制動フィールも良好です。ここが一番大事。
初期はマイルドに食いつき始め、そこからペダルを踏み増すと踏力に応じて制動力が増していく、コントロールしやすい効き方です。(※追記しましたが、踏み込みきった時に奥で少しだけ甘いです)
フロント1セット9万円近くするフェロードDS1.11には流石に劣るかな~というのが実際自分が両方を使ってみて感じる正直なところですが、フロント1セットで16500円でこのフィーリングを実現していると考えたら僕はZBPの方を選びます。
ちなみにFERODOのパッドは新品時の熱の入れ方とか気難しいところがあって、雑にやるとボロボロとパッドが欠けたりしますけど、ZBPは(言い方アレだけど)割と適当でもトラブルが起きず、初心者にも勧められます。
僕の周り、僕以外でも86にHS2を使ってハイグリップタイヤでサーキット走行している人が居ますが、「何の問題も起きない」「安くてサイコー」と言ってます。
とりあえず安いから使ってるという人も居ますが、「これ性能もかなり良い部類だよ」と言いたいです。
これよりも高くて扱いにくいパッド普通にありますから、奮発して高いパッド買ったらラップタイム落ちるとか普通にあり得ます。
それと、ZBPはメールで結構細かい問い合わせにまめに答えてくれるという長所もあり、ここが結構嬉しい。
自分の車の仕様や、今つけているパッド、主に走るコースを伝えるとオススメのグレードを細かく回答してもらえます。パッドを情報なくあれこれ買いまくって、むやみに試行錯誤しなくても、大体のスイートスポットを示してもらえるので正解に早く辿り着きます。
僕は最初はZBPの方のオススメのHS4Hを試し、
次に1グレード高いHR1を試しましたが、HS4Hでも富士で熱が耐えきれたことと、HR1にすると少しメタルが多い背反が僕には気になったことからHS4Hに戻してこれでよしとしました。
HS4にするともっとコントロール性が良いかもしれないですが、今のところ、FSWなどブレーキに厳しいコースを走った時のパッドの減り方が穏やかで安心感があるので、フィーリングはこれ以上求めないことにしました。今後タイヤのグリップがさらに増した場合に、そこでパッドの容量が足らなくなったらまたHS4Hに戻して自分の運転をアジャストしなければならないというのが煩わしいんで、これくらいがトータルバランスが良いとこだろうと。
ちょっと脱線しましたが、ユーザーからの問い合わせにまめに答えるということはそれだけ開発にフィードバックできるデータが集まるということでもあり、コメントは材質の微調整等に反映されているそうです。
【ZBPパッドの良くないところ】
僕が使っているのはHS4Hというグレードなんですが、僕が良くないと思ってしまうのは、ローターの摺動面がツルピカの鏡面にはなってくれないというところ。(ローターの見栄え)
ZONE 10Fを使っていたときはローターが鏡面になっていたんですが、ZBP HS4Hは少し曇った色になります。パッドの材質としてメタル成分が多いためローターへの攻撃性が高いんでしょうね。HS2あたりを使っていればこの悩みは出ないのかな?(推測)
ちなみにこのパーツレビューの画像はローターを面研に出した直後の慣らし中画像なので、
これとはちょっと違います。
参考写真を別添します。
それから高踏力時にμが落ちる感覚があること。
つまり、強い踏み込みに対する減速感のリニアリティがもう少し欲しい感じがします。
慣れて付き合おうと決められるか、我慢できないかは使った本人次第です。
あとは、HS3以上のパッドは車との相性もあって鳴くことがあるので鳴きを気にする人はまずHS2以下で試すのが良いかと思います。
HS2でも鳴いてしまう場合はパッドの問題以外に何か別の問題があるようです。(つまり普通は鳴かない)
僕の友人によれば。HS2でもノーマルエンジン、ノーマル車重の86ならHS2でスパ西浦で問題なく走れるようです。
ちなみに、マークX・CP5555/CP5147にHS4Hは冬場以外は殆ど鳴きを気にしないレベル。
エボ10にHS3は泣きたくなるほど鳴く、という具合に車によって相性があります。
まぁ、安いパッドなので臆せず試してみると良いと思います。
僕みたいに車と相性が良ければこんなにランニングコストが良く、性能にも問題がないなんてパッドは他には知らないです。
以上、長文になりましたがオススメです。
-
質素なパッケージ。
白無地にステッカー一枚です。
-
パッドとローターの摺動面。
鏡面という感じではなく、半光沢みたいな見た目になります。
-
HS4Hより上のHR1。
制動力は強烈でしたが、HS4Hの方がマッチしました。鳴きも目立ちました。
-
A052のようなハイグリップタイヤはブレーキにとって厳しいですが、これも十分許容してくれます。
-
FSWの1コーナーへのブレーキングを繰り返しても摩耗は穏やかで◎でした。素晴らしいです。
-
なお僕はタイムアタック専門のため、レースのような連続走行のテストはしていません。
定価 | 16,500 円 |
---|
購入価格 | 16,500 円 |
---|
入手ルート | ネットオークション(Yahoo!オークション) ※「ブレーキパッド ZBP」で検索 出品されていないグレードも問い合わせから買えます。 |
タグ
関連コンテンツ( #ZBP の関連コンテンツ )
おすすめアイテム
[PR]Yahoo!オークション
[PR]Yahoo!ショッピング
類似商品と比較する
関連レビューピックアップ
関連リンク