事故多発のJR北海道、なぜ大赤字でもつぶれない?
THE PAGE 9月25日(水)16時48分配信
JR北海道で列車事故が相次いでいる件で、菅官房長官は9月24日の記者会見において「極めて悪質である」と強く批判した。国土交通省は同社に対し、鉄道事業法に基づく特別保安監査を実施しているが、監査の範囲を大幅に拡大することを決定した。
JR北海道ではこのところ列車事故が相次いでいる。4月から特急列車の火災・発煙事故が4回連続で発生したほか、潤滑油漏れ事故も起こしている。
8月に入ると今度は貨物列車の脱線事故が相次いだ。車両に問題がある事故と線路の保線に問題がある事故の両者が同時に発生しており、部分的な原因ではないことをうかがわせる。補修が必要な線路について同社は97カ所も放置していたことがすでに明らかになっており、全社的な安全軽視の体質が問題となりつつある。
安全軽視は民営化による利益追求が原因との声も聞かれるが、現実問題としてJR北海道が置かれている状況はもっと深刻であり、民営化の是非を議論する以前の状況といってよい。
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基金の運用益で赤字補填
JR北海道は基本的に自力経営とはほど遠い状況にある。同社の2013年3月期の鉄道事業の売上げは約780億円だが、経費はなんと1100億円である。赤字額は300億円を超えており、毎期大量の赤字を垂れ流している状況である。これで同社が倒産しないワケは、国鉄民営化の際に提供された「経営安定化基金」と呼ばれる資金を保有しているからである。現在、同社はこの基金の運用益である300億円を赤字補填に回すことで、何とか経営を維持している。つまりJR北海道の収益の半分近くはファンドの運用益なのだ。
だがこの運用益にも問題がある。2013年3月期の基金の総額は約7300億円。だがこの基金からの運用益は300億円あり、4.1%もの高利回りで運用されている。この超低金利時代に4%の運用などどう逆立ちしても無理である。
このカラクリは、実質的な国庫補填にある。安定化基金の多くは、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構に貸し付けられており、この貸し付けについては4%近い特別な高金利となっている(他の民間からの借り入れは1%以下)。つまり、この独法に対する貸し付けは事実上のJR北海道救済資金であり、当該独法の性質上、最終的には国の特別会計が負担していることと同じになる。
いまも事実上の「国鉄」
つまりJR北海道は民間企業などではなく、形を変えた国鉄であり、しかも鉄道事業としてまともに継続できる状況にはないのだ。この状況を考慮せずに「民営化の弊害」と捉えると本質を見誤る可能性がある。
最近は車両の軽量化が進み、保線頻度を下げることが可能となっているが、これが行き過ぎれば当然事故につながる。JR北海道のトラブルは、こうした技術的側面と、経営体質や企業体力という全体的な問題が相互に絡み合っている。単純な問題解決策が出てくるような話ではない。今後の公共交通機関のあり方をどうするのかといった大局的な議論の中で解決策を考えていく必要があるだろう。
(ニュースの教科書)
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えー、鉄道を愛する者としてはJR北海道の件は残念でならないが、今回たまたま上にあるような記事を見つけてしまった。
実はワタス、8月に実家に帰省した際、トップ画像にある「鉄道ビジネス」なんて本を長い新幹線道中の中で読んだ…
その本には上の記事のような、JRのみならず私鉄各社の経営状況が色々載ってて、凄い考えさせられた。
ワタスは基本的に、鉄道というのは警察や消防等と同じく、単に商業利益で語ってはいけない公共物であり重要なインフラ・社会資源であると考えている!例え私鉄であっても。
赤字だろうが何だろうか沿線住民のニーズが少なからずある限り、絶対に廃線してはならないと考える…
ちなみに上の記事と同様、ワタスもJRは“国鉄”だと思っている!
国鉄清算事業団からの流れで結局税金投入されており、JR各社は赤字だからと潰れる心配をすることが無い訳だから分割民営化されたと言っても実質は国鉄だ!
国鉄民営化の経緯自体はよく理解しているけど、そもそも線路を引くのにどれだけ費やしているのかを考えたら、国鉄末期に大々的に行った赤字路線淘汰は許されるものではない!
JRになってからも、東北・北陸(長野)・九州新幹線の開通・延伸の度、その平行在来線が切り捨てられてきた…
本線級の路線をいとも簡単に三セクにしたりすることは、それは世界に誇る日本の鉄道歴史及びその路線の敷設に携わったすべての鉄道マンを冒涜した愚かな行為であり、悪行である!
…と、ずっと考えてきたが、トップ画の鉄道ビジネス読んでその考えがちょっと変わった!
皆がマイカーが便利って言うんだから、だったら利用者が少ない路線は徹底的に潰してしまえば良いとも思うようになってきたのだ!
廃線になってからどうしても必要だと思った時、改めて地域で三セクでも何でも考えれば良いのではないかと!
国鉄分割民営化に際し、JR北海道やJR四国なんかは最初から赤字が予想されていた…
初めから赤字が判っていて分割民営化にしたのもホントに変な話だけどね…
だったらさ、例えばJR四国で赤字路線は一旦廃線!(全部?)
高齢者や高校生までの通学の足は別にバスで代替え出来るしね…
JR四国は本来鉄道会社だけど、実はバス事業がメインになりましたって!(爆)
あるいはさ、JR東日本はJR関東とJR東北に分ければイイ!
そしたら確実にJR東北は赤字だね!;新幹線以外は確実に!^^;
(それが判ってるから敢えて“東日本”なんだけどね!)
っていうか東北なんてそれこそ1人1台マイカーの世界なんだし、大抵の人はせいぜい年に1、2回新幹線に乗るか乗らないかって話なんだから、だったらいっそのこと新幹線以外全部無くせばイイだろうと思うね!
「オレどうせ通勤はマイカーだし、電車なんて乗ること無えから別にイイわ!」
って人間が多数なんだからさ!(`´)
我田引鉄なんて言葉もある位で、そもそもそんなに需要が無いのに地元の政治家の都合で敷かれた路線もあることは事実…
けど、元々は利用者も多かったけど、マイカーの普及と共に利用者が激減なんて路線は、利用しない沿線住民の責任なのでだったら潰してしまえばイイ!バス転換で充分!
テメエ等の大好きなマイカーで何不自由無えだろって!(`´)
…とまあ、鉄道を愛するが故に逆説的に書いてしまったというか^^;
私は初めて行った土地では、必ずその地元の駅に行くことにしている…
駅というのはその街の“顔”であると考えているからだ!
無人駅か有人駅かは、デカい駅舎かホームだけかは関係無い!
無人駅でも地元の住民・利用者に愛されてる駅とそうでない駅にはもの凄い差があるからだ!
街の顔を大事にするかそうでないか?それだけでもそこに住む沿線住民のモラルが判るような気がする…
例え私鉄であろうと、鉄道はその街の公共物であり、街の住人みんなの財産だ!
マイカーがあるし普段乗らないから関係無い…
1円を笑うものは1円に泣くというが、そんな人間はいつか報いを受けることになるだろう…
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Posted at
2013/09/26 15:09:34