まずはこのタイトル画像を見て頂きたいのですが。
フォーマルとは程遠い外観になっています。
そして、交換されたマフラーからは低音が出ています。
エキマニを等長化した事で、ドロドロ音が無くなったのが救いです。
それでも、年齢的にも女の子のグレード的にも、食事に行くにせよ、買い物に行ったりするにせよ、ある程度格式のある場所へ行く事になります。
という事で、GVFでデートする場合です。
この車にも似合い、さらには車から降りた後で入る店にも対応した服装を考える事になるのです。
服装のベースは
基本的にスーツになります。
これはもう年齢的にしょうがないです。
スーツ以外の選択肢はほぼありません。
行き先はジャケット無しでは入りにくい店がほとんどです。
スーツ+ネクタイがあれば、入れない店は無くなります。
しかしこのスーツというやつ、
運転には全く向きません。
私はGVFを購入してからスーツ2着作りましたが、この冬に作ったスーツは運転時に着る事を想定して作ってもらいました。
まず、背中側の割れ目ですが、これをサイドベンツ2本にして、深めに入れてもらいました。
こうする事で、3時15分の位置で握ったステアリングホイールをグィっと切り込む動作をした時にサイドベンツがパックリ開いてくれるのです。
さらに、アームホール。
ようするに胴体部分に腕部分が繋がっている穴の事です。
今風はこのアームホールが極限まで小さく、さらに腕部分も極端に細くなっています。
こういう作りのスーツは、立っている時はカッコイイですし、さらに歩いて腕を前後に振る程度は全然問題ありません。
しかし、シートに座ってステアリングを握ってそれを左右に切り込む動作をすると、途端に二の腕が突っ張ります。
という事で、この冬に作ったスーツは運転を念頭にアームホールを大きく作りました。
深いサイドベンツ、大きめのアームホール。
運転用のジャケットとして出来たのはこの程度。
出来上がったスーツで、実際に運転してみると……。
全くダメです。
まず、GVFのシート。
これのサイドの張り出しは、GVBなんかと比べるとだいぶ控えめなんですが、それでもバケット形状になっています。
つまり、スーツの脇部分まで固定されるわけです。
さらに私のシートはオプションの皮シートを選ばなかったので、スーツとシートとの間の摩擦がとてもきついのです。
結果、スーツとシートはきっちりと密着し、ステアリングを回す動作をすると、胴体部分、脇の生地に腕が引っ張られます。
すると、今風のスーツ、腕部分が細いので、全然生地が動かず突っ張ってしまいます。
結論として、
GVFでスーツのジャケットを着たままで運転するのは無理があります。
少なくとも、かっこよくは無いです。
まぁこの結論、実はスーツの仕立て屋さんに事前に言われていました。
そこで、どうせ暖房冷房完備の車内ですし、運転の時はジャケットを脱ぐ事にします。
上着を脱ぐ事には賛否両論あるでしょうが、ジャケット着用で運転する場合、シートを相当選びます。
そこでシャツです。
これも仕立て屋さんに相談した結果、ジャケットを脱ぐ事も想定して、ロンドンストライプで茶色の物、青の物と作りました。
襟はボタンダウン。
こうする事でフォーマルさは失われますが、ボタンダウンはスポーティになるのでGVFのイメージに合います。
さて、ここから本番。
右ハンドルの車を運転している時、一番目立つのは『時計』では無いでしょうか。
助手席の女の子に一番近い場所にあるのが左手なのです。
時計はいろいろですが、GVF購入時に合わせて買ったタグホイヤーのカレラというのにしました。
私の購入したのは、文字盤が黒です。
私は時計が好きで何本か持っているのですが、黒/紺の文字盤はとてもスポーティな感じになります。特にこのカレラというシリーズはモータースポーツを念頭にデザインされているので、スポーティな車には本当に良く似合います。
一番目立つ位置に来る時計はこれに決めました。
この時計、機械式のクロノグラフで、ものすごく厚みがあります。
超高級品は機械式クロノでも薄いのですが、この時計は普及品なのでこんな感じです。
まずは、この時計に合わせてシャツを仕立てます。
時計に厚みがあるので、左のカフスを右より10mm太くしてあります。
さらに、それでも時計にカフスが引っかかります。
どうしても時計が完全に露出した状態になる = 左そでが少し上になる
という訳で、左そでは右より15mm短くしてもらいました。
こうする事で、時計をしていてもシャツの左袖はジャストサイズ。
カフス前に生地が余る事はありません。
さらにカフスボタン。
袖もとても目立つ場所なので、ダブルカフスにしてあります。
カフリンクスが必須です。
これは時計の文字盤の黒に合わせて、黒にしてみました。
今回カフスは3種用意しました。
時計の文字盤の黒にあわせて、アルマーニで黒の楕円、黒の丸。
さらにフェラガモでゴールド。
これは靴をフェラガモのモンクストラップにする可能性があったので、その金具に合わせました。
結局、小さめの黒の楕円に決定。
靴は選択が難しいです。
そして、GVFを選んで良かったと思える場面でもあります。
GVFは2ペダルですから、左の靴と右の靴が接触する事はまずありません。
左足の底で右足のつま先を傷付けたりすると最悪ですが、ATのGVFでは、そうしたリスクは皆無です。
シャツをボタンダウンにして、時計をクロノグラフ、さらにブレスもステンレスですから、相当スポーティな感じになってしまっています。
実はこの時点でフォーマルさが相当不足しています。
ここでさらにスリップオンとか持ってくると
今のパンツは裾がものすごく細いので、靴が目立ちすぎます。
スリップオンはとってもスポーティでGVFには良く似合いますが、車から降りて食事する店に入ったりするとちょっとアレな感じになります。
時計やシャツで崩しているので、靴までやるとやりすぎです。
ここは、ATのメリットを活かして茶のコードバンのヌルピカのストレートチップか、黒のモンクストラップにします。3ペダルでは使えない靴ではないでしょうか。
3ペダルではストレートチップのつま先のキャップ部分、まず間違い無く左足で踏んで傷が入りますよね。こんな靴は2ペダルの特権です。