こんなベルトのかけ方、初めて見た！

増税前の駆け込み車両入れ替えで、沢山の車が抹消になったようです。

とあるヤードに行ったところ、普通に走りそうな初期型を発見したので、拾ってきた。(笑)

で、ウォポンがダメだったので、とりあえず替えてみたんだけど、ベルトのかけ方が面白い。
画像では分かりにくいので、イラストにしてみた。



稚拙なものですが、お許しください。(笑)

整備しない方には、ピンとこないことでしょうけど、ウォポンのプーリーを

上下で挟み込むようにして駆動しているんですね。

殆どの車は、プーリーの片面だけにかかります。
だから、あまりテンションをかけすぎると、ベアリング類に負担が多くかかり、早くダメになってしまいます。
ウォポンの場合、ベアリングが無いので、ウォポン本体がダメになってしまいます。
11ジムニーなんか典型的な例で、テンションかけすぎると、新品でも水漏れおこします。(笑)

Ｖベルトの頃は摩擦面積が少ないので、必然的に強めのテンションとなり、調整は二段階に及び、有る程度のコツを掴むまでは、張り具合が上手くできないというものでした。

時代は変わり、消費電力の増加でオルタは大きく重いものに。エアコンコンプレッサー、パワステポンプなどの補器類が増えたことに対応するために、今の平たいリブベルトが開発されました。
これにより、少ないテンションで、大きな摩擦抵抗を得ることが出来るので、各補器類の負担が減り、寿命が大きく伸びました。

とはいえ、やはり各補器類の抵抗の程度により、接触面積は重要です。
この車のウォポンは、ラジエターファンも駆動しているので、かなり負荷が大きいですよね。
それを片側だけに引っ張ると、当然早くダメになる。

そこで！？

上下で駆動しちゃえ〜♪

と、なったのでしょうか？(笑)

重いけど、駆動力はさして要らない。だから、

オルタへの行きと帰りでちょうど良いんじゃない？

みたいなノリ？


しかし、よく考えてます。30年前の車なのに。各補器類の負担割合からしても、ベストのベルトのかかり具合だと思う。

整備やってると、こういうところがよく出来てる車って、本当に感心します。♪