Sonic Design Digicore 808i  

ティーダラティオから移設しました。

ソニックデザインのオールインワン設計のソースユニットで、8chデジタルプロセッサー・アンプ・CFカードプレーヤーが一体となっています。
iになる前の808を中古で購入し、後にバージョンアップサービスで808i相当にしました。

単なる一体型ではなく、各機能それぞれに魅力的な要素がたくさん詰まった「小さな魔法の（魔性の）黒箱」です。
・ネットワーク部のデジタルフィルターに位相回転のないFIR型を採用
・プロセッサー部からデジタル信号のままで入力されるデジタルダイレクトアンプ
・WAV/MP3対応CFカードプレーヤー
・外部入力５系統（アナログ1・光デジタル2・同軸デジタル2、各chに映像入力1）
・有線と赤外線の２つのコントローラ
・ドアミュートなどちょっとカッコイイおもてなし機能

chあたり出力たった22Wのアンプですが、不思議なことに250WのPRS-D700から代えた時にパワー不足を全く感じませんでした。あと印象的なのはS/Nの良さと情報量の多さです。ボリュームをいくら上げてもうるさくならず、音の数だけが増えてゆく感じです。よく言われることで、今まで印象の薄かったCDがとても楽しく聴けるようになります。
以前使っていたBEWITHSTATEも超優秀なプロセッサーでしたが、さらに満足させてくれました。

音質的には一級品で全く不満がない一方、弱点はプレーヤー部分の機能につきます。
発売年次を考えればハイレゾ未対応は仕方ないとしても、フォルダは１階層のみ、flacやalacには未対応、タグ未対応、フォルダ名・曲名とも日本語不可、フォルダ名の表示は半角英数8文字！という、さすがに今となってはアレな仕様。
幸いCFカードは64GBでも（検索性は悪いですが）特に問題なく使えるので、容量的には十分です。

CFカードの使い勝手が気に入らなければ外部にソースユニットを追加するのが良いでしょう。入力端子がたくさんあるので遊べます。
逆にオールインワン設計のため、アンプやラインケーブルを変える楽しみはありません。

個人的にポイントが高いのはリモコンが赤外線方式であることで、車両との統合を比較的容易に実現できます。自分は社外品のCANバスアダプターと組み合わせてステアリングスイッチでコントロールできるようにしました。これができるプロセッサーは少なく、代えられない理由の一つになっています。

ハイエンドの音質を持ちながらコンパクトで低消費電力、動作も安定しており手間のかからない良い子です。あえて希望を言うなら、もう少しだけアンプのチャンネル数があれば。最近のソニックデザインにはアレイ駆動（52mm×2など）のスピーカーが増えているので余計にそう感じます。
あと2ch。次期モデルはぜひ「Digicore1010」？でお願いします。

（2016/12）
CFカードのフォーマットはFAT32で、exFATやNTFSは使用できません。128GBのカードも使用できましたが、最大フォルダ数99の制限があるので、1アルバム1フォルダの運用だとそこまで使い切れません。WAVで使うなら64GBが実用上の最大容量と考えたほうが良さそうです。

（2022/2）
後継機が出ないまま販売終了となっています。
調整なしでは使用できず、調整用ソフトは非売品で認定店しか持っていないのでDIYによる設置は不可能です。中古を入手する場合は設置まで対応してもらえることを必ず確認してください。
未だ「これなら！」という代替機も見当たらず、まだまだ大切に使っていこうと思います。

（2024/4）
システム更新のため取り外し。


関連情報URL：http://www.sonic-design.co.jp/products/digicore-808/