それは8月27日。熊本県下にも大きな被害をもたらした台風15号通過の2日後。
前々から約束していたお客様のところへ仕事でどうしても行かなければなりませんでした。
お客様のところは山間部の星印の辺り。でも台風による倒木で×印の所で通行止め有り。
・・・・・・事前に「通行可能」との情報は得ていましたが、こんな時に一部分とは言え九州で一番酷いと言われている「酷道」265号を迂回路として通らなければならないとは。
冗談抜きで「夜7時まで何も連絡しなければ捜索を依頼してくれ」と言い残し、素のアクティバンで出発。
ガソリン満タンとお茶とおにぎりは湯前町で調達しておきましたが。(苦笑)
(往きは心の余裕が無いためあまり写真撮ってません。写真の時系列はバラバラです。)
さて、覚悟を決めて右折することにします。現在時刻12:30分。
右折するとすると「この道路は山岳部で未改良のため幅員が狭くカーブが多いので注意して運転して下さい」という警告板あるそうです、文字がかすれて何て書いてあるか分からない状態でした。
しばらくはセンターラインのある道を走りますが、このヘアピンを曲がるといよいよ酷道区間の始まりです。
台風後に既に整備がされている区間があります。折れた枝が払いのけられています。宮崎県の道路整備の担当者の方々、ありがとうございます。
(途中で休憩中の作業員とすれ違い。この区間唯一の人との遭遇・・・・。)
「何シテル?」にUPした写真ですが、舗装が荒れているところはまだたくさんの葉っぱと枝と石が襲ってきます。普段でもセンターラインは「苔」だそうです・・・・。(*_*;)
「南ゲート」と呼ばれているらしい所で今まで走って来た道を振りかえります。冬はこのゲート閉まるんでしょうね。
「紅葉街道」の文字がありますが、仕事か「趣味が同業者」しか通らない気が・・・・。
田代八重ダム(たしろばえダム)周辺は道路が整備されています。橋を渡って左へ行くと綾町へ行けるらしいですが、酷道265号以上の「険道」だそうです。(現在全面通行止め中)
熊本と宮崎にまたがる県道144号の宮崎側始点に到着。右折します。
しかし「Taraki」ではなく「Taragi」が正しいんだけど・・・・。
お客様から「通れるよ」と言われた言葉を信じて進みますが・・・・
道を塞ぐ倒木がっ!!。ここまで来て引き返さないといけないのか?。
根本の直径10センチ位でしょうか。幹が折れていたのと、枝部分も意外とボキボキ折れてくれたので何とか道脇にどけて通過致しました。
後でお客様に聞いたところ「朝は無かったよ」とのこと。全く何が起こるか分からない状態。
でも車が通った痕はあるとは言え、まだ台風後の整備がされていない険道。ガレ場や・・・・
葉っぱ・枝攻撃が延々と続きます。
この後何とかお客様の所に辿り着き会社へ到着連絡。無事に仕事も終わり帰路に着きますが、今まで来た道を戻るかと思うと気が遠くなりました・・・・。
帰りは今まで通った道の状況が把握出来ていたのと、仕事が終わって少しだけ心に余裕が出来たので写真を何枚か撮りながら車を走らせました。
写真撮ってる場合ぢゃないかもしれない山から落ちてくる水・・・・。
結構高い所から酷道へ落ちて来る滝。水量が多くなると間違いなく「洗い越し」になりますね。
そして底の見えない谷底へ落ちていきます。
どんなに歪んでもここが国道であることを教えてくれるおにぎり。(笑)
途中にある尾股小中学校(おまたしょうちゅうがっこう)の廃校跡。
後で調べたんですが昭和53年に廃校になったとか。こんな山奥にも途中にぽつぽつと人家がありました。
その人家のある1キロくらいの区間が整備されています。整備された理由が「崩れたから」だそうですが・・・・。(汗)
すぐにこんな道に戻りますけど・・・・。
「もうすぐヘアピンです」って言われてる気が。(笑)ナビは県道交点から「しばらく道なりです」って言ったきり無言。ww
ひたすらヘアピンカーブが続きます。
上の写真を少し進むとまぁ整備されたヘアピンですこと。(笑)
右端にこの日頑張ってくれたアクティ君
ちなみに往きより明らかに人の手が入って道がきれいになっていました。
でも舗装がガタガタの所は手が入ってもこんな状態です。
還るべきトコは山の遥か彼方。頑張れわてとアクティバン。(笑)
ということで無事に国道219号交点まで戻ってきました。会社に無事に「普通の道」まで戻ってきたことを連絡します。
まぁこの後「野生の猿」を見かけましたけど。(^^;
「そんな装備」です。一番心配だったガレ場で石を踏んでのパンクですが、エナセーブ君も頑張ってくれました。
さて、長々と最後までご覧下さいましてありがとうございました。噂に聞いていた酷道265号のごく一部ですが踏破出来ました。
いろんなサイトで「初心者にはお勧めできない」とか書いてありますが、まさにその通り。
酷道区間は往復40キロ位かなと思いますが、幸いにして対向車に1台も会わずに済みました。
(非常時は通る車が命綱になりますが・・・・)
2回目は仕事ぢゃ無かったら絶対行かないと思います。(苦笑)
たとえ「一番いいの」を貰えたとしても・・・・。(^^;