オートビークルホールドが自動でON・不要な時に自動でOFF・不要な状態ではなくなると自動でONとなるAVHを完全自動制御するシステムを開発しました。
今回のテーマは
・全く操作を必要としない完全な自動制御
・車両ECU:Electronic Control Unit(スバルでは「ボディ統合ユニット」って言うのかな?)に介入せずスタンドアロンで意図通りの制御
・「プログラムを組み基板を作る」ではなく、市販品の組み合わせのみで製作
レヴォーグやアウトバックと言った新型が、AVHの物理スイッチではなく画面から呼び出したソフトウェアボタンを押す方式に変更されています。
「起動時にAVHをONでスタートさせ、繊細なアクセルワークが必要な時は自動でOFF、再度発進する時は自動でON」って制御くらい出来る筈です。
しかしメーカーの責任・安全上の考えから搭載しないのでしょう。
"ONするだけ"の自動化が出来ないAVHのスイッチのソフトウェア化はAVHの危険な面を考慮することなく「スイッチ押し太朗」等による"ONするだけ"の自動化を行っている一部のユーザーに対するメーカーのアンチテーゼだと思います。
「素人がON•OFFを自動制御しちゃってる(=リスクを認識し回避してる=次の段階に進んでる)」となれば、その足枷も外れるかも?(それら新型でプログラム変更で実装して欲しい)が投稿の影のテーマです。
だから敢えて市販品の寄せ集めでシステムを作り、知識のある人ならわかるように仕組みを公開します。
AVH作動中の発進(後退)では繊細なアクセル操作をしていても意図する以上の初速で動き出しちゃう事ってないですか?
AVHは切り返しを伴う駐車や狭い車庫・傾斜のある車庫など、クリープ現象を使いたい時や繊細なアクセル操作が必要な時には邪魔な機能ですよね。
以下リンク先は一例ですが、スバルディーラーさんもAVHが自動でONされない理由を記載されています。
https://www.chubu-jihan.com/subaru/news_list.php?page=contents&id=441&block=3
公道ってまっ平らではなく、排水の為かまぼこ型で道路両端が下がってますよね。
車庫と公道の境目が谷になってたりする所での車庫からの出し入れでは、AVHがONだと切り返し後の動き出しが急になりやすく危険です。
こんなデメリットがあるから任意に選択する仕様なんだと思います。
僕は乗るたびにそのデメリットに該当します。
僕的には車庫入れする時に手動OFFしなければならないのに
"スイッチ押し太郎で自動ON"
ってのは安直過ぎるし自動化するメリットを全く感じません。
逆にOFFし忘れると危険です。
なので自分の行動パターンに合ったカタチでAVHを完全自動化させることにしました
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もちろんブレーキ踏み増しでホールドが解除される事は知ってますが、余計な動作が増えてますし切り返しの度にいちいちしてられますか?
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駐車時に繊細なアクセルワークやクリープ現象が不要な「マンションの立体駐車場」や「フラットで広くて切り返しも不要な月極駐車場」「地方で大きな敷地をお持ちの方」「駐車枠に斜めでも平気な雑な人」「繊細さの欠片もなくAVHのON・OFFでの走りだしの違いがわからない人」なら「スイッチ押し太郎」「CEP オートビークルホールドキット」等での自動化も有効だと思います。
昨年6月に投稿したプログラムリレーのパーツレビューでプログラムリレーを使ったAVHの自動化(ONだけ)を行いました。
http://minkara.carview.co.jp/userid/2430943/car/3124602/11242179/parts.aspx
ですが、通勤用のプリウスG'sにはAVHはなく、たまにしか乗らないフォレスターでAVHが自動起動している事を忘れていた場合(バック等で)いつもの踏み込みでは動かず、さらに踏み増すと思った以上の初速で走り出し危険な状況があるかも?と考え、AVH自動化の技術的な確認を行い、そのまますぐ取り外しました。
スタート後にONだけの自動化は安全上NG
完全制御なら導入しても良いが、そこまでして搭載する必要があるか?AVH自動制御システムの要不要を考えました。
「そまでして必要なシステムではない」
と結論を出しましたが、プリウスG'sでは全て自動化している事、またシステムを考え・作るのが好きな事、メーカーがレヴォーグのAVHをソフトウェア化した意味を考え、次の段階に進んで欲しいとの思いから製作を決めました。
乗車から降車までAVHスイッチに一切触れる事なく、意図と反するON,OFFもなくスタンドアロンで自動制御してくれ、AVHスイッチの存在を忘れる程の完全な制御を実現できました。
*AVHスイッチを手動でON,OFFも可能です(不要ですが)
制御内容
・エンジン始動後または後退を伴う駐車後の再発進で初めて指定速度に達した時にAVHスイッチ通電(ON)
・AVHがONになって初めてリバースへシフトチェンジした時にAVHスイッチ通電(OFF)
これだけのコトです。
ON,OFFと記載していますが、制御システムは車両ECUに介入せずスタンドアロンで作動しているため、現在の状況がONかOFFどちらなのか区別出来ません。
またAVHスイッチはモーメンタリで通電の度にON,OFFを繰り返すため、ON,OFFを特定して作動させる事も出来ません。
よってエンジン始動後はOFF、AVHスイッチが通電する度にON,OFFを繰り返す事を利用しています。
テーマに従いプログラムを組まず、市販品の寄せ集めでコレを実現させるのは結構難しいです。
作動例1
エンジン始動後に初めて時速15kmに達したときのみ自動ON
*信号停車後の再発進や渋滞等での低速走行・発進停止の繰り返しではAVHスイッチに通電せずONのまま
作動例2
駐車のためにリバースへシフトチェンジすると自動OFF
*ON状態での初回リバース時のみOFF
*切り返し等リバースを繰り返してもAVHはOFFのまま
作動例3
作動例2の後に前進で走行再開、初めて時速15kmに達したときのみ自動ON
作動例4
作動例1,3の後、後退を伴わない停車後にパーキングへシフトチェンジ。
エンジン停止する事なくそのまま前進で走行再開。
*シフトチェンジで一瞬リバースに入りますがAVHはONのまま
構成
・車速スイッチ
・レギュレータ
・プログラムリレー(3種4個・4プログラム)
*車速スイッチとレギュレータは完成市販品を利用
プログラムリレー4個の役割
リレー1
エンジン始動後または後退を伴う駐車後の再発進で初めて指定速度に達した時にのみ作動
リレー2
リレー1が動作後に初めてリバースへシフトチェンジした時にリレー1をリセット
リレー3
リレー1の作動をトリガーとして指定時間作動(AVHスイッチに通電→ON)
リレー4
リレー1の動作後にリバースをトリガーとして指定時間作動(AVHスイッチに通電→OFF)
*指定速度はプリウスG'sの後付け電装機器の自動化(車速制御)で実績のある15kmにしました。
メーカーがエンジンスタートでONとしない理由に従って、このシステムについても敢えて詳しく書きません
ですが、知識のある人からすると、ほぼ答えのような投稿になっていますので、かんたんに同じモノが作れると思います。