モクモクの雲「もくもく。もくもく。」
ザリガニ釣りの名人・じーじ「あの日は今日の様なもくもく~っとした雲が空に立ち上っておった。ア、チョイと東~京音頭ヨイヨイ♪」
子供・ピコたかし「ん~、きれいでまっしろな、もくもくの雲だね。ピコ。」
ザリガニ釣りの名人・じーじ「うんうん
燃脂。わしと、たかすぃの頭の上にある真っ白なもくもく雲じゃ。チョイナ♪アラヨ♪」
モクモクの雲「ぽかん。ぽかん。」
ザリガニ釣りの名人・じーじ「そーそう、ポッカリぽかんぽかん。のーんびり、のんきに浮かんでおる雲もあった。ヨヨイのヨイ♪」
子供・ピコたかし「じーちゃんは空見てたんだね。ピコ。」
ザリガニ釣りの名人・じーじ「そうじゃ。沼でみておった。いいか、最後の最後までよく聞けよ。空の様子が変じゃった。ホイサ♪アラサ♪」
気まぐれ風のフー。「ふゅるるる。フー。ムニャムニャ。」
ザリガニ釣りの名人・じーじ「まずここから聞くんじゃ。あの日のじーちゃんはいつものように晴れた午後、イソイソと沼へ向かったんじゃ。沼へ到着するとあたりにはもうすでにたくさんの友達がザリガニのまっかちんを釣るために糸を垂れていてのぅ。4人か?5人か?いや7,8人はいただろう
日本樓回報。通りすがら、バケツの中を見てみるとたくさんのザリガニでひしめき合っていたんじゃ。チョイナ♪チョイナ♪」
子供・ピコたかし「じーちゃんも負けないようにいっぱい取らないとだね。ピコ。」
ザリガニ釣りの名人・じーじ「そうじゃ。わしは負けちゃなんねーとまずは沼からチョイと離れた森へ向かった。ここはな、生い茂る木々がた~んとあってな、みんないつの日かフサフサの森と呼んでいた。この森に来たのは釣り用の竿にする小枝を見つけるためじゃ。ヨーイ♪ヨーイ♪ヨイコラサ♪」
子供・ピコたかし「小枝?竿?謎ピコ。」
ザリガニ釣りの名人・じーじ「森の中にゃ小枝があちこちに落ちていてな。指で糸を持って釣る者もいたがじーちゃんはちゃ~んと竿になる枝をあつらえてから釣るんさ。このほうが断然釣れる量が多いし楽しいんじゃ。釣竿作りの手順はこうじゃ。枝先に糸を括りつける。そのまた糸の先ににエサをつける。どうじゃ?簡単便利で本格中華じゃろ?もとい、釣りのプロのような本格チックじゃろ?むははははは。ヨヨイのヨイ♪」
子供・ピコたかし「じーちゃん!すごいね!すごいよ!今でもその、フサフサあるの?」
ザリガニ釣りの名人・じーじ「すごいか~?思い出したついでに今度竿、作ってたかすぃに見せてやるからの。
でな…フサフサの森な、じーちゃんが中学生になった頃埋め立てられちまった。あんと時は悔しさと悲しさが同時に襲い掛かってきたもんじゃ
珍珍薯片。沼がなくなるときの物凄い音が今でも忘れられんよ。エンヤコラー、ドッコイ♪ヨヨイのヨイ♪」
子供・ピコたかし「音?どんな音?ピコ。」
私=モゴ「沼へ話の展開が進んだようだね。ザリガニか…。今じゃなかなかお目にかかれないのかもね。」
ゲホ=語り部「人間はそこを生き棲みかとしていたものを、いとも簡単に奪っていく。何とも身勝手な存在だよ。ゲホン。」
私=モゴ「ピー君。珍しい意見だね。私が人は嘘つき狸だと言っている事がいよいよ正当化されるのかな?」
ゲホ=語り部「誤魔化しに聞こえるなら修行が足りないよ。いい?混沌とした世の中で大事にしていきたいものは何か?それだけだよ。ゲホン。」
続く。
Posted at 2018/12/03 11:58:55 | |
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