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HL-Rの愛車 [マツダ RX-7]

整備手帳

作業日:2020年12月4日

(仲間内参考)ポート加工いろいろ

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目的 チューニング・カスタム
作業 ショップ作業
難易度

初級

作業時間 12時間以上
1
画像は監督さんの水色号が
岡山国際で32秒765出した当時の
エンジンルームです。
忘れていましたが、当時は前置きでしたね。
懐かしい。。。

監督さんの水色号の活躍で、レシプロ
メインのディバージョンさんになぜか?
ポート加工REの手配依頼が増えてきたので。
参考になればとおもいまして。
ちょっとポート加工などについて、
まとめてみました。
(ディバージョンさんでは基本的にハードな
REはG様製エンジンを推奨しております。)


FD3Sは基本的にターボ車両です。

そんなわけで。。。

エンジン排気ポート出口
エキゾーストマニホールド
エキゾーストハウジング
エキゾースト側のタービンの羽根
フロントパイプ
触媒
リヤマフラー(メインマフラー)

こんな順序で排気ガスは流れて
いきます。

エンジン排気ポート出口
から
エキゾースト側のタービンの羽根
までの圧力を1次排圧

エキゾースト側のタービンの羽根
直後の圧力を2次排圧

1次排圧と2次排圧の差が
大きければ大きいほどレスポンス良く
タービンは回ることになります。
当然、速くブーストが立ち上がります。
また最高ブースト圧も高めになって
いきます。

そんなこともあり。
レスポンスとパワーを重視する方は、
フロントパイプ
触媒
リヤマフラー
などを太く効率の良い物に交換します。

よくマフラーを太くし過ぎると、
流速が遅くなり低速トルクが無く
なるとかいう人がいますが。

それは純粋なNA車両か?
過給が始まるまでのNA領域。
負圧領域の話だと思います。

ターボの場合。
特に競技利用の場合は、よほど
ギア比を間違えない限り、その領
域はほぼ使わないでしょうから。
マフラーを太くして困ることは
ないと僕は思います。

クローズドコース利用で
ご近所さんに迷惑かかる
ような爆音が出ても問題
ないならば、マフラーは
ある程度太めのほうが
良いと思います。

ただし限度があります。

やり過ぎると1次排圧と2次排圧
の差が大きくなりすぎます。

そうなると、今までと同じ
ブーストコントローラーの
設定ではブースト圧が上がり
過ぎてしまいます。
ノーマルFDに何の対策もせずに、
排気系を交換すると壊れる時が
あるのは、これが原因です。

高性能な社外ブーストコントローラー
を使えばある程度、抑え込むこと
が可能ですが。
これも限度があります。
太すぎる抜け過ぎるマフラー
では、前述の差圧が抑えられなく
なります。

たとえブーストコントローラーを
オフにしても、エンジンの回転
上昇と共にブースト圧は上昇し
続けたりします。
(ブーストは天井知らず)

ようするにブースト圧制御不能
ですね。

でも、そのマフラーを利用したい。
そんな場合はどうするか?

いくつか方法はありますが。

ひとつは。
マフラーの効率を落とすために。
フランジとフランジの間に、
少し絞ったフランジ付きの
パイプを挟みます。
これで排気効率が落ちて。
2次排圧が上がります。

結果。。。
1次と2次の差が減って。
ブースト圧の上がりすぎは
抑えられます。
ただし、1次排圧は高いまま。
ひょっとしたらマフラーの効率を
落としているので、もっと高く
なっている可能性もあります。

つまり、タービンの回り過ぎは
抑えられてタービン過回転は
防止できても。
高排圧状態からは脱してません。

高排圧というのはエンジン本体に
したら排気ガスを出したくても
出せない状態なので、過度の高排圧
はエンジンを壊しかねません。


他の方法としまして。
タービンのコンプレッサー側。
エアクリーナーから入ってきた
空気を圧縮する配管側のラインに、
リリーフバルブをつけてブースト圧
を下げる方法もあります。

これでエンジンにエアが入り
過ぎてパワーが出過ぎることを
防止はできますが。

排圧は少ししか減りません。
相対的に1次排圧のほうが高め
状態のままタービンは回って
いることになります。
つまり高排圧だし。
タービンは過回転気味。
そんなわけで、あまりエンジン、
タービンによろしい状態では
ありません。

しかし、上のふたつの状態は、
もしエンジンもタービンも
壊れないならば。
そのタービンを最も速く回す。
レスポンスビンビンの状態とも
言えます。
この状態がギリギリ工夫して
ブースト圧を制御できている
状態です。
その仕様で作り出せている
最低出力(出したくないけど、
少なくともコレだけは出てしまう)
という感じです。

競技中にエンジン、タービンが
耐えてくれるならば、あえて
この領域で利用する人もいるので、
必ずしも悪くはないです。

でも、ストリートで普通に街乗りし、
距離も走るクルマですと、あまり
よろしくはないですよね。

で、どうするかといいますと。

1次排圧が急速に上昇するのを
抑えるために、次のようなことを
します。

エキゾーストマニホールドを
太く長くする。
(容積を上げてマニホールド内圧
上昇のレスポンスを落とす。
純正タービンでは困難。
削って容積増すくらいしか不可能。)

エキゾーストハウジングを大きくする。
(容積を上げてエキゾースト
ハウジング内圧上昇のレスポンス
を落とす。これも純正タービンでは
困難。街のタービン屋に削ってもらう
などすればできなくはないが、
コストメリット小)

エキゾースト側のタービンの羽根
(街のタービン屋にエキゾースト
ブレードにカットバックという
加工をしてもらう。簡単にいうと
羽根の先を少し削って短くします。
コレによりタービンの効率を落とし。
排気ガスの抜け道を確保する。
コレはやってくれるお店は探せば
あると思います。)

ウエストゲートと呼ばれる。
排気ガスのバイパスバルブの
穴を拡大加工する。
ブースト圧上昇時に捨てる
排気ガスの通り道を拡大する
わけです。
(純正タービンでも常時ツインが
前提ですが、社外ウエストゲート
を溶接加工して取り付けている
人はいます)
社外タービンの場合は、より太く
大きなウエストゲートに交換します。
全ての通り道を太くしないと意味が
あまりないので、社外エキゾースト
マニホールドもサイズアップが
必要になります。

いろいろとありますが。
これら一式の細工をします。

そうすると少々上がり過ぎだった
ブースト圧が低めに下げられる
ようになります。

REはハイブーストはエンジンに
優しくないと信じている方々が
安心できるブースト圧まで下げる
ことができるかもしれません。

でも、その状態はわざわざ
レスポンスを落とすグッズ満載で
得た状態です。

実際に走らせたら、前述の
ブースト圧無限上昇一歩手前仕様
のほうが速いかもしれません。
だってレスポンスビンビン過ぎる
わけですからね。

もしブースト圧と排圧の両方を
確認して、危険過ぎない排圧の
範囲内なのであれば、競技には
コレがベストな仕様ということに
なります。

速く走ることが目的ならば、
耐久性確保がギリギリ可能な
レベルまでブースト圧、パワーを
下げられる仕様。
それがひとつの目標といえると
思います。

しかし、このギリギリバランス
している状態でエンジンをポート
加工すると。。。

エンジンがより多くの空気を
取り込めるようになったり。
オーバーラップをつけることに
より、より大きな排圧が得られます。

そうなると、再度バランスしていた
システムが崩れ出します。

純正タービンだと、純正の
ウエストゲートバルブ拡大とかで
ギリギリ成立していた状態が
崩れます。

運が良ければ、社外ウエストゲート
の導入やタービンのカットバック
加工で、またなんとかバランス
してくれるかもしれませんが。

FDローター。
2ピースアペックスシール。
純正タービンそのものが
耐えられるブースト圧まで
下がらないかもしれません。

ブースト圧軽く1オーバー
当たり前となるかもしれません。

こんな時にFDローターと
2ピースアペックスシールだと
本当に困ります。

だから、エンジンを開けるので
あれば、このふたつは少々無理
してでも、対策品を組み込んで
おくべきだと思います。

そうすることによって、ブースト圧
上昇防止対策をそこそこのところで
止められるかもしれませんから。
(パワーが出過ぎ、ブースト圧が
高過ぎでもタービンが耐えられる
ならば気にしないという意味)

ところで余談ですが。。。

世の中には純正タービンの
コンプレッサー側だけを大きい
コンプレッサーハウジングと
大きい羽根に交換したハイフロー
タービンと呼ばれるモノがあります。

コレ嫌うチューナーさんが
けっこう多いです。
理由は。。。
コンプレッサーの風量アップ。
結果、燃焼する燃料もアップ。
つまり排気ガスが増える。
しかし、エキゾーストハウジングや
エキゾーストブレードがノーマル
だったりする。
そうなるとあからさまに排圧上昇。
ここでウエストゲートバルブの
拡大加工がされていないと。
ブースト圧が高めに。
状況によってはブースト圧を
充分に下げることが困難。
ブースト圧が我慢できるレベルでも
排圧は常に高め(リスク大)
またシャフト径は細いままなのに、
エキゾーストブレードが回すべき
コンプレッサーブレードは大きい。
そのためシャフトそのものの負担も
大きい。

ノーマルポートに組み合わせても、
このようなことが起こりがちで、
FCでもFDでも本当にトラブル率は
高かった記憶があります。
タービンからのオイル漏れ。
タービンブロー。
タービンブローからのエンジンブロー。
排圧上昇気味が理由でエンジンブロー。
すぐに壊れなくてもタービン、
エンジンが短命の傾向大。

こんな傾向が本当に大きいです。

もしハイフロータービンに
ちゃんと加工したサイドポートを
重ねてしまうと。

結果、ブースト圧制御困難となる
可能性は極めて高いと思います。
仮にそこそこバランスしたとしても、
かなり設定ブースト圧は男らしい
数値になる予感しかしません(苦笑)

だから、このような仕様を
あえて目指す場合は。。。

エンジン本体のポート加工の
やり過ぎには充分注意し。
3ピースアペックスシール。
FC前期ローター(ローコンプ)などで
高ブースト圧対策。

さらにタービン本体には。
エキゾーストブレードへカットバック
を入れて。
ウエストゲートも社外品取り付け。

こんな感じで対策フル装備で
挑む必要があるかと。
(でも、うまくバランスさせること
ができたら、純正形状タービンで
500馬力級も夢ではないでしょうね)


それでもエンジン本体にポート加工
をした結果、純正タービンや
ハイフロータービンのような、
純正形状タービンで最低ブースト圧
をユーザーがガマンできるレベル
まで下げられない場合。
これはもう、そのタービンを
あきらめてタービンを買い換える
しかなくなります。

本物のサイドポートは時として、
そういう困った経験をユーザーに
させてくれます。
ある意味、嬉しい悲鳴!!

だってブースト圧、パワーが
落ちてくれなくて困るわけですから。

でも、残念なことに偽物の
サイドポートも世の中には
たくさんあります。

高い追加工賃を払ったのに、
妙にブースト圧制御が簡単で。
良い子のブースト圧コンマなんちゃら
まで余裕で落とせたりします。

完全なノーマルポートにちょっと
太いマフラーだけで、ブースト圧は
コントローラーオフでも0.8以上まで
下がらずに困ったりするのに。
マフラーによっては天井知らずで
ブースト圧制御困難となるのに。

サイドポートでそんな現象が
起こらない?
パワー測っても明確な差がない。

マフラーの抜けがよほど悪く
ない限り。
普通はこういった事象が起こる
はずです。

超優良ショップならば、メニューの
中にポート加工時に暗黙のうちに、
ブースト上がり過ぎ対策も入って
いて、うまく制御下においている
のかもしれませんが。
もし本当にそうならば、パワー
チェックグラフに前仕様からの
明確な差が出ているべきだと
思います。

しかし残念ながらそうじゃない
ショップさんはけっこう多いです。

ロータリーエンジンは基本的に
もともと構造はサイドポート
ですから。

コイツの段付きをとるだけでも
いちおうサイドポート加工という
ことなんでしょう。

ポートタイミングをさわらずに。
ヤスリで少し磨くだけでも。
サイドポート加工。

そんな効果が疑わしい。
変化が体感できないポート加工で
高い工賃だけ請求するお店は
少なからずあります。

ロータリーエンジンでポート加工と
いうのは。
レシプロエンジンでいうところの。
バルブタイミングの変更と
流量のアップ(ハイリフトカムを
組む)ことをポート加工で実施する
ことです。

失敗したら、エンジンオイルと
水が混じったり。エンジンオイルに
ガソリンが混じりがちになったり。
ロクなことがないです。

またうまくいっても、前述の
通りブースト圧制御で苦労する
ことになります。
経済的効率を考えると、レシプロと
違いバルタイ調整やカム交換が
後からできない(エンジン作り直す
しかない)ロータリーエンジンの
ポート加工はできれば多くの
ショップにとってやりたくない
作業ということです。
でも、経済的効率を重視すると、
加工代金は欲しい。
それで出現した微妙な言葉。
サイドポート加工というのが。
ポートタイミングもほとんど変更
せずに。ちょろっと磨くだけの
チューニングメニューを生み出して
しまっているのだと思われます。

だから、ロータリーエンジンの
製作者は本当に慎重に選ぶべきだと
僕は思います。

脱線してしまいましたが。
素晴らしいエンジンの作り手が
みつけられて、そういった方に
本格的ポート加工を依頼する時に
何を注意すればいいのでしょうか?

僕は自分の持っている周辺機器との
バランスをとることが最も重要だと
思います。

ひとつは燃料供給系。
純正インジェクターに大容量燃料
ポンプ、大容量配線。
さらに調整式燃圧レギュレーター。
これらがあればギリギリでよければ
400馬力半ばまでなんとか対応可能
だとは思います。
さらにプライマリーインジェクター
をセカンダリーと同等サイズに
交換すれば燃圧にもよりますが
500馬力オーバーでも対応可能と
なります。
(ここまでは比較的コストも
現実的です。)
しかし600を軽く超える仕様に
なってしまうと、詳細は書きま
せんが、一般の修理工場や量販店
にメンテナンスしてもらいにくい。
かなり特殊な燃料供給系が必要
不可欠になってきます。
継続車検も大変になるでしょうし。
何よりもお値段が。。。です。

次に駆動系。
純正タービンやそれに近い小さめの
社外タービンでも300馬力後半から
400馬力前半という純正ミッション
に全く優しくないパワーが得られる
のに、HKSやトラストの本格的サイズ
のターボキットをポート加工
エンジンに組み合わせると。
最低出力で400馬力とかになりかね
ません。
本気でブーストかければ500とかは
楽に超えてきます。
そうなると純正ミッションは
常時壊れて当たり前ゾーンでの
運用になります。
僕は6000キロ毎にミッション交換を
経験していますから、正直コレが
一番イヤな問題です。
パワーを落とす工夫は最大限やった
うえで、さらに衝撃荷重を与えない
工夫満載でないとまともに走れま
せん。
純正ミッションといえども、
壊したら数十万の出費ですからね。
そのうちクルマ乗るのがイヤに
なってしまいます。

次に。。。
エキゾーストマニホールド。
フルチューンアルアルですが。
純正の鋳物マニホールド以外を
使うようになると。
み~んなエキマニ割れ、排気漏れを
必ず経験することになります。
もはや定期交換部品です。
ステンレスエキマニはかっこいいし、
市販品で大きなパワーを出すため
には、(特に太いのは)必要不可欠
なんですが。
重いビッグタービンの自重もあって
高確率で割れてしまいます。
最近は少々重いですが、海外製の
肉厚なスチールマニがあり。
割れ難く、溶接補修も容易とは
言われていますが、海外製ですし、
基本的に溶接加工前提のプロ向け
商品ですから。
万が一、割れた場合。同じ物を
入手するのは、簡単ではありません。
次に来たものが微妙にサイズが
違うと、フロントパイプやサクション
を作り直す必要が出る可能性が
高いです。

点火系だって大量に送り込まれる
燃料を確実に燃やすには、特殊な
物が必要になってきます。
高出力だと通常のハイオクに
オクタン価アップ系添加剤程度の
燃料では不安になってきますので。
レースガスの高濃度添加も必要に
なってきます。
また、そうするとオクタン価の
アップの影響でより強力な点火系も
必要だったりします。

このようにパワーが出過ぎると、
何かとコストアップ要因が増えて
きます。

極端にコストアップせず。
トラブル率を低く保つには。
まずは駆動系を対策して。
割れないことで定評のある
HKS鋳物マニホールドをうまく
使うことだと僕は思います。
まあミッションは手持ちの純正
ミッションがぶっ壊れるまで
使えばいいと思いますが。

他のモノはそうそう壊れて欲しく
ないですよね。
そんな心配を考慮しますと。
鋳物マニホールドは本当に素晴らしい
と思うのです。

今もこの商品を作ってくれて
いるHKSに感謝!!
みたいな気分なのですが。。。

本気のポート加工はこういった
チューニングメーカーのタービン
キットでも困らせてくれます(苦笑)

たくさん空気を取り込んで
たくさん排気ガスが出ますし。
オーバーラップをつけている
ような場合は下からビッグ
タービンが軽々と回ってしまいます。
(監督さんの水色号の4面ブリッジ
など)

だからやり過ぎると、ノーマル
エンジン前提のチューニング
メーカーのタービンキットでは、
タービンその物のエキゾースト
ハウジングの小ささ。
エキマニの細さ。
付属のウエストゲートの細さ。
こういった物が問題となりまして。

前半に説明しました。
ブースト圧制御困難問題が
社外タービンでも発生しちゃいます。

ローコンプローター仕様なら。
大きなタービンのキットを使えば、
なんとかキット物でも使えなくは
ないのですが。

ポート加工が本当に効果のある
ものだと。
ブーストコントローラーオフでも
精神衛生上良いレベルまでは
ブースト圧は下がりません。

僕のクルマはT78のキット物を
使用していますが。
下げても本気のタイムアタック
みたいな数値でして(苦笑)
ブーストコントローラーオフでも
エンジン単体出力で500近くです。
真夏でコレですからね。
冬ならばおそらく500を超えてきます。

たまたま手元にシーケンシャル
ミッションがあったから、許容
していますが、無ければ普通の
人は最低出力500馬力では乗らない
気がするんですよね。

ただ、本当にパワー、レスポンスを
求める。
乗って速い効果のあるポート加工
というのはこういう物なのかも
しれません。

この状態からわざわざ。
エキマニハウジングがより大きな
タービンに交換したり。
カットバック入れたり。
太いエキマニやウエストゲートに
交換したり。。。

確かにそれを全てやれば。
低めのブースト圧制御は可能に
なるでしょうが。。。

低回転からビッグタービンを
回したくて。
高回転でも垂れない大パワーが
欲しくてポート加工したのでは?
と考えるとおかしな気もするんです。

前述のようなに、制御できる
ギリギリが最もレスポンスは
いいわけですからね。
事実、昔ドラッグレースを楽しんで
いた先輩も安易に大容量ウエスト
ゲートとかツインウエストゲートに
しないほうが速いと言ってました。

だから、僕は今の自分の愛車の
セッティングは気に入っています。
確かに最低ブースト圧が高めで
精神衛生上良くはないですが。
その不安を払拭するために。
少なくとも50%のレースガスと
出光の混合油を添加していないと、
踏まないと決めて運用しています。

でも、このパワー。
いくら耐久性キープで定評のある
G様とディバージョンの社長の作品
であっても、常時Sタイヤやスリック
じゃないとドライバーの負担が
大き過ぎるのも事実です。

転がし用の安物ラジアルだと。
よほど広いコースでないと全開
なんて安心してできません。

僕のですらこんな感じですから。
監督さんの水色号なんて。
もっともっととんでもないです。

似たような仕様にすれば。
最低ブースト圧でもおそらく
エンジン出力で500馬力後半
出てしまうと考えておいた
ほうがいいです。
ブースト圧上げていったら、
もうゼロヨン大会でも参加可能な
加速性能になってしまいます。

たとえ耐久性に定評のある方々の
作品であっても、乗り手のスキルは
かなり要求されるし。
知識もメンテナンスも高度な
ものが必要になってくるはずです。
そんなので練習走行なんて、
有り得ないと思うのです。
走る時はもうタイムアタック。
(何らかの偶発的トラブルで
エンジン破損も覚悟のうえ)
さすがにこんな気持ちでは
通常運用できないですよね(苦笑)

結局のところ。
ポート加工というのは大きな
タービンでパワー、トルクを
下から得るためにやることで。
最低ブースト圧、最低出力を
一段階ずつ上のレベルに上げて
いく行為な気がします。

その仕様、その装備でできる
最速を目指すことが、改造する
目的なのであれば。
手持ちのタービン。
エキマニ。
ウエストゲート。
これらでギリギリブースト圧を
制御する。

これがキモなんだと僕は思います。

イメージとしては。

ノーマルポートやノーマルポートの
段付き修正や磨き程度ならば。
350から450狙い。

キット物のシングルタービンに
適したサイドポートなら。
(割れない鋳物マニのHKSのキットは
このゾーンだと思います)
400から500狙い。
(このあたりの仕様が車検対応仕様
のままで、全開走行できる限界かと。
また車検対応仕様だとパワーは
それなりに落ちます。)

キット物のシングルタービンでも
大きめの物を意識したサイドポート
ならば。
500から600狙い。
(オーバーラップがそれほどない
サイドポートならば、触媒をつければ
車検を通せなくはないとは思います。
でも、この領域のパワーに対応した
触媒が存在しないため、車検対応仕様
のまま全開走行は困難になってきます)

全てバラ買いするようなタービン
選択で、補機類も充実させるならば。
サイドポートでも。
550から650は狙えるかもしれません。
(車検対応は不可能ではありませんが、
車検仕様とサーキット走行時仕様は
マフラーなどの仕様を変更して運用
することが必要不可欠となります)

片面ブリッジ。
4面ブリッジ。
ペリ。
クロス。
このあたりになってくると。
最低550から600。
最高出力は700オーバー。
G様のような製作者に依頼すれば。
800、900オーバーも可能でしょう。
(このあたりの仕様はほとんど
車検は絶望的ですが、オーバー
ラップがないペリだと通る事例
もあったとか)

でも。
僕のオススメは何年も割れない
鋳物マニが使ってある。
純正タービンか?
HKSの鋳物マニを利用したキットです。

これらで400馬力から500馬力狙い。
あわよくば500馬力強。
(純正タービンの場合は400馬力半ば)

コレでブースト圧もある程度、
落とせる仕様に仕上げるのが、
トラブル率は低く抑えられるし。
トラブったとしても早期復旧が
可能な気がします。

純正ミッションもカーボンクラッチ
使って工夫すればギリギリ耐える
かもしれませんし。

燃料供給も見た目ノーマル風で
いけて運用も楽だし。
コストも高くなり過ぎない
でしょうからね。

エンジン製作者さんと充分に
打ち合わせして。
サイドポート加工のやり過ぎに
注意していただいて。
鋳物エキマニの容積を少しでも
上げる加工や。
付属のウエストゲートを容量
アップ品に変更する(エキマニの
通路も少し拡大加工)などすれば。
ブースト圧上がり過ぎる問題の
対策はある程度可能な気もします。

一般的なラジアルタイヤ中心で
走るというのであれば。
コレでもパワー出過ぎかもしれません。

タイヤのグリップ不足で予期せぬ
ホイールスピン。
あるいはクラッチトラブル(滑り)や
ミッショントラブル(ブロー)で急に
回転上昇。

こんなの人間技で対処するのは、
本当にキツいですから。

だから。
そのようなことがない程度の出力
狙いがやはり無難だと思います。
(なんとか車検も通せますしね)

長文失礼しました。

参考までに。

イイね!0件




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この記事へのコメント

2020年12月5日 2:30
こんばんは。

いやぁ、本当に悩ましい。
やっぱりエンジンO/Hするならパワーを求めたくなりますよね。
(正に自分が、今そうです…)

参考までに。

ツインウエストゲートの制御がイマイチ良く分かっていないのですが、1次排圧低下を主目的にするときはツインで作動、ここ一番のレスポンスが欲しいときは片側だけ作動、なんてことは出来るものなのでしょうか?

普段はツイン作動でブースト低め、適度にもっさりでも構わず、サーキットではシングル作動でハイブースト&レスポンスビンビンで!なんてことが出来たら良いな、と思いまして。
コメントへの返答
2020年12月5日 4:06
こんばんは。

毎度、熱すぎますね~
将臣さんは~(苦笑)

ウエストゲート利用個数切替
なんて言う方はあなたがはじめて
ですよ~

正直ちょっと感動しました。

ただ既存のツインウエストゲート
仕様のマニは。。。

フロントハウジングの排気用と
リヤハウジングの排気用の
ふたつのウエストゲートと
いうレイアウトですね。

ようするに贅沢に各ローター
にひとつのウエストゲート
となります。

でも、このふたつの経路を
合流させてから、その領域
にウエストゲートを2連装
すれば言われている
アイデアはできるかも
しれませんね。

ただし、そうなると自ずと
経路長は長くなります。
シングル動作でも
レスポンス面で不利かも
しれませんね。

まあ本気でツインが必要な
仕様はドラッグぐらいだと
思います。
重さの点でも不利ですしね。

シングル仕様でレスポンスを
バランスさせるくらいが、
総合的に考えるとメリット大
かもしれません。

でも、他にない唯一のアイデア
には可能性を感じました。

さすが天才です。
2020年12月5日 9:40
おはようございます。

上手くバランス出来ないときは、ツインのうちのひとつは大気開放、もうひとつは2次拝圧側へ接続するとかで、差圧を調剤なども出来るのかな、なんてことも思ってました。

でもまぁ、狭いエンジンルーム内にゴテゴテして重くするのもなんなので、やはりシングルでどうにかできればですね。。。
コメントへの返答
2020年12月5日 10:01
おはようございます。

ツインウエストゲートは
各ローターにつけるものは、
バランスが崩れると片方だけ
ハイパワーになって、おかしな
ことになったり。
最悪片肺になったら、エンジン
本体に致命的ダメージの
可能性もあり、同調させたり、
必ず両方正常動作させる。
こんなことも気をつかう必要
があるかもしれません。

またおっしゃる通り。
重さの点でとても大きな
デメリットとなります。
熱などもきびしい。

やはりシングルウエストゲートの
ほうが、周回目的ならば絶対に
メリットでしょうね。

あと、エキマニは同じ物がすぐに
手配できないと、本当に困ります。
かと言ってマニの現物修理で
長期間待つのもツラいかと。

身近なメンテナンスショップが
溶接不得意な場合は。
同じ物を複数本持っておいて。
不具合が出たら入れ替え。
入れ替え品利用中にもう一本を
溶接修理。あるいは新規手配。

こんな運用の繰り返しじゃないと、
本当にきついんですよね。

ストリートで通勤に使う車両なら、
このあたりは熟考しておいた
ほうがいいと思います。

それぐらいREのエキマニと
ウエストゲートは頻繁に
トラブりますね(涙)

僕も良く不動になりました。
2020年12月6日 5:46
私のは2つウェストゲートです

バネの配分変えてます

2段階にゲート開きますwww

20b3回ブローしてから2つ付けました

最初はサードの一番デカイウェストゲートJでした

今はHKSのGT2を2つ付けてます

エキマニは1.5のパイプで60πで太くしてステーで引っ張って補強してます

エンジンはリジットにしてます

何とか排圧逃してます

ブースト0.8に下げてます

最近は0.5でマイルドに走ってますwww

ノーマルより速いから気になりません🖕






コメントへの返答
2020年12月6日 8:46
おはようございます。

20Bですから。

3ローター分、合流してから、
合流後の配管にツインで
ウエストゲートというわけ
ですね。

そりゃあもの凄い排圧でしょうね~。

あと複雑な配管でスペース的にも
つらいので、リジットマウントが
ベターというわけなんですね。

エキマニ割らないためには、
確かにそのほうが良いかも
しれませんね。

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