アクセルペダルのガタつきを直してみました

有名なロードスターの持病。
ブラケットにアクセルペダルの軸シャフトが直に刺さっているだけの構造なので、摩耗により長穴に変形してしまうというしょうもない造り。
この構造はNA8Cシリーズ2から始まりNB全車です。

長年放置していましたがようやく対策することにしました。

まずはNAより強化されている中古のNBブラケットを入手。ちなみに新品は廃番です。

比較すると、破断するこの部分が強化されています。
で、そのまま取り付けただけでは面白くないので追加工します。

丸シャフトが入る穴にシリーズ2より前に装着されていたジュラコン？カラーを用います。
※こちらも廃番っぽい。

「ようすけくん」さんが汎用カラーを見つけてくれました！これでみんな幸せになれます(^^)v
https://minkara.carview.co.jp/userid/420874/car/332870/7292625/note.aspx

現物合わせで穴径を11㎜に拡大してグリスアップしてカラーを挿入。
これでシャフト部のガタは無くなりました。

ブレーキペダルの取付部もオーバーホールしてあげました。
両端の白いカラーを新品交換してグリスアップ。
ここで気付いたんですけど、普通に締め付けると左右にコンマ数ミリの遊びがあるのです。
ちょっとの遊びですがペダル部では数ミリ首を振ることになります。
なので、ボルトナットで更に締め付けて左右の隙間を無くします。締め付け過ぎると動きが悪くなるので程よい塩梅で。
これで左右のガタつきがほぼ無くなります。

もうひと手間は、以前から対策していた方法なのですが。
このブラケットの構造を見たら直ぐにわかりますが、荷重を受ける支点部分が宙ぶらりんなのです。
なので、グニャ感があるし金属疲労で破断するのです。

ですので、ここにボルトナットを追加してバルクヘッドに押し当てることで変形を抑えます。
この押し当て量を強くすることで、アクセルペダルを数ミリ高く調整することができ、ヒールトゥのやり易さの味付けにも使えます。
この対策は車両に装着された状態でも可能です。

最後にアクセルワイヤーの張り調整と、
一番大事なベタ踏みした時のストッパーボルトの調整です。
バタフライが全開になることと、それ以上は踏み込めないように調整します。
特にキャブレターの場合、大きな代償になる可能性があるので慎重に調整します。

ちなみにブラケット脱着の際、ステアリングシャフトをこのように吊ってあげることでシャフト勘合部を半分だけ抜いて作業ができます。

ですが、この足元作業は姿勢がとても辛く嫌いです。

交換した効果ですが、ペダル部のガタつきが完全に無くなりました！
ペダルがかっちりするとクルマもかっちりする感じになりますね。