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まさだのブログ一覧

2011年06月06日 イイね!

ステラに乗ってみました

ステラに乗ってみました 新型ステラに乗ってきました。

 試乗車のグレードはアイドリングストップ機構「エコアイドル」搭載の「L Limited アイドリングストップ・2WD」、ボディカラーはブライトシルバーメタリックです。
 ご承知の通り、新型ステラはメーカーの富士重工(スバル)のトヨタ傘下入りを受けて、同じくトヨタ参加であるダイハツの主力軽自動車・ムーヴのOEM車(相手先ブランドによる供給)となりました。
 外観の違いはメーカー・車名バッジとサイドマーカーの色(ステラ:白、ムーヴ:オレンジ)程度、それからステラにはフロントスタビライザーが廉価グレードまですべて標準装備となるようです。
 ムーヴにはデビュー後に乗って来ていたのですが、試乗記をまとめていると東日本大震災が発生して、のんきに試乗記をアップしているどころではなくなってしまいました。今回ステラの試乗記で、ムーヴの長所短所も一緒にレポートしたいと思います。


○だった点
・低燃費
 
 試乗中の燃費はディスプレイ表示値で18.0km/Lでした。常時エアコンオン・成人男性二人乗車・市街地オンリーという、燃費に好影響を与える要素が何もなかったとしては、非常に優秀な数値だと思います。この車はムーヴのアイドリングストップ車同様、10・15モード27.0km/Lという低燃費が売り物ですが、空いた郊外の道や高速を一定速巡航するのであればこの燃費は十分達成できるでしょう。

・有効なアイドリングストップ機構
 試乗車のL Limited アイドリングストップにはアイドリングストップ機構「エコアイドル」(ちなみに「エコアイドル」はダイハツの登録商標)が備わっています。このエコアイドルはちょっとした停車時にもエンジンが停止し、また少し前のアイドリングストップ機構ならばエンジンが停止しなかったようなエアコン使用時でも作動するため、燃料消費が軽減されます。
 メーター内のマルチインフォーメーションディスプレイにアイドリングストップの積算時間・経過時間が表示されるのも楽しくエコドライブするのを助けてくれます。

・広い室内空間
 先代ムーヴから引き継がれている美点ですが、室内空間、特に後席足元空間の広さは驚異的です。誇張でも何でもなくまさにリムジンなみの空間です。
 ダイハツの軽は室内空間づくりがきわめて巧みです。嫁さんが新規格になったばかりの時代の軽(ライフダンク)に乗っているのですが、大人が普通に後席に座って前席シートバックと脚がギリギリという程度の空間しかありません。車体の外寸(全長・全幅)が全く同じとは到底思えず、ダイハツの技術力・パッケージングの進化を強く感じさせられます。

・荷室から操作しやすい後席
 リヤシートバック裏に後席スライド用のレバーがあり、わざわざ後席に回り込まなくてもリヤシートをスライドさせることができ、非常に便利です。後席を最後端までスライドさせると荷室はほとんどないので、通常は後ろにセットして広い後席空間を確保して、荷物があるときにスライドさせるという使い方がいいでしょう。(ちなみに後席を最前端にセットしても、なんとか座れるだけの足元空間があります。)


気になった点
・アイドリングストップ機構の洗練度

 アイドリングストップ機構でエンジンが再始動した時のショックが他メーカーのアイドリングストップ機構搭載車に比べると大きいように思います。
 また、もう既にムーヴのアイドリングストップ車がよく走っているのですが、もともとスターター音が大きいので、再始動時にそばを通るとびっくりすることがあります。
 それからこれはメーカーの考え方が現れる部分なので、一概に良い悪いとは言えないのですが、ブレーキペダルを踏み込むことでエンジンをドライバーが任意で再始動できるようにしてあるのですが、私は停車時にブレーキを床まで踏み込む癖があるので(踏み込みが軽いと動き出したり、エアコンのコンプレッサー作動時に動き出すことがあるのが怖い)、せっかく止まったエンジンがすぐに再始動することがありました。
 日産マーチの備わっている、停止中でもハンドルを切ると再始動できて、交差点での右折待ちからの発進時の安全性が高まるという機能はステラにはありません。
 アイドリングストップ機構の違和感のなさというか完成度を、代表的なアイドリングストップ車で比較すると、
マーチ>ステラ(ムーヴ)>アクセラ
という感じでしょうか・・・

・減速時のCVTのベルト音 
 これはステラに限らずダイハツ製の軽に共通していますが、減速時の「ヒュ~~ン」というCVTのベルト音が他社製CVT車よりも大きくていかにも安っぽく、気になります。スバルオリジナルの軽は早くからCVT車を採用した車が多かったのですが、こんな大きな音がする車はありませんでした・・・


総評 
富士重工がトヨタ傘下となって、それまで富士重工独自開発されていた軽自動車各モデルは、続々とダイハツ車のOEMに切り替わっていっています。ステラがダイハツムーヴのOEM車に切り替わったことで、いよいよオリジナル富士重工製の軽自動車はサンバーを残すのみとなってしまいました。
 富士重工の軽自動車生産には、名車・スバル360以来連綿と続く非常に長い歴史があり、また四輪駆動や四輪独立懸架、4気筒エンジンやCVTをいち早く採用したりと、技術面でも他社の軽自動車をリードしていました。
 ただ、そういった技術的優位性は、軽自動車のコアターゲットであるおばちゃんやおねえちゃん達にとってはどうでもいいことで、色とか形がかわいいとか運転しやすいとか便利な装備が付いているという方がよっぽど重要です。
 また、技術的に優れているがゆえに技術至上主義というかオタク的になってしまっている面がありました。例えばサンバーは4気筒エンジンであるが故に低速トルクが薄く、他メーカーの軽トラ・バンよりも荷物満載状態での発進がしにくかったり、先代ステラもハイト軽は室内の広さが売り物なのに、後輪独立懸架にこだわるあまりに、リヤサスペンションによって室内空間を侵食していて、ライバル各車よりも後席や荷室が明らかに狭かったりしました。
 こういったことを考えると、技術オタクになってしまいユーザーのニーズに応えていなかったスバルの軽が消えてゆくのは、致し方ないところなのかなとは思います。
 しかし、スバルの軽、そして今後登場が噂されているトヨタの軽はダイハツ製、日産・マツダの軽はスズキ製、スズキ・日産に接近する三菱は今後が不透明、系列子会社に軽自動車の開発・生産を丸投げしていたホンダに一時期軽自動車の販売中止の噂が流れるなど、最終的に軽自動車はダイハツ系とスズキ系に集約されてしまうのではないかという状態です。軽自動車の多様性・選択の幅がだんだんと狭まっているのは、ユーザーにとっては決して有利なことではありません。特にスバルのように特色があったメーカーの製品が消えていくのは非常に残念です。
 一足先にダイハツから供給されているルクラ(=タントエグゼ)、プレオ(=ミラ)、ディアス(=アトレー)とも、一応ラインナップされてるよという程度で、ほとんど売れてないようです。トヨタが「スバルの軽なんて、一応品揃えとして置いときゃいいか・・・」程度の認識しか持ってないとすれば、何やら暗澹とした気分になってきますね・・・
 ステラのハードそのものは、出来の良い先代170系ムーヴを引き継ぎ、このクラスの水準以上の仕上がりだと思います。ムーヴがステラかの選択は、ブランドの好き嫌い・ディーラーや担当営業マンの対応で選べばよいでしょう。

 
↓↓関連試乗記こちらもぜひ↓↓
タントカスタム試乗記
タントエグゼ試乗記
先代ムーヴ試乗記
ワゴンRスティングレー試乗記
パレットSW試乗記
Posted at 2011/06/06 15:13:32 | コメント(6) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スバル編 | 日記
2009年06月01日 イイね!

新型レガシィ乗ってみました

新型レガシィ乗ってみました 新型レガシィ乗ってみました。
 試乗車のグレードは自然吸気エンジンの2.5i Lパッケージ、ボディカラーはサテンホワイトパールです。


○だった点
・運転が楽しめること
 レガシィといえば代々、日本車としてはトップレベルのドライバーズカーであると思います。新型はボディサイズの拡大による車格アップやトヨタの関与によるスバルらしい「味」の希薄化が懸念されましたが、相変わらず運転が楽しい車です。
 具体的にどんなところが楽しいのかは、以下に記すエンジンパワーやCVTの出来の良さ、車両感覚の掴みやすさなどを総合した結果だと思うのですが、試乗コースのアップダウンが続く交通量の少ない4車線道路をちょっと飛ばして走るのは気持ちいいです。
 
・室内空間の拡大
 室内空間は先代までに比べて非常に余裕があります。特に後席空間の空間は大きく改善し、頭上・膝前・横幅ともボディサイズが拡大された恩恵が現れています。

・動力性能に余裕がある
 試乗車の2.5i Lパッケージは2.5Lの自然吸気エンジン(170馬力)ですが、パワー・トルクとも十分で、レガシィのキャラクターによく似合うエンジンです。先代BP系までは2Lが主体だったのですが、ターボ付きはまだしも2.0iなどNAはいかにもパワー不足で、レガシィのキャラクターに似合っているとは言い難いものでした。また2Lターボは確かにパワフルですが、燃費や排出ガスの点でターボ付きは不利です。
 新型は2.5Lが主体で、パワーではなくトルク重視となって、ようやくレガシィらしいエンジンを手に入れたように思います。

・マニュアルミッションが設定されている
 最上級グレードの2.5GT Sパッケージのみですが、マニュアルミッションが設定されています。変速に要する時間やサーキットでのタイムなどは今やツインクラッチ式トランスミッションが上回っていますが、レガシィのようにサーキットでのタイム云々よりも運転を楽しむドライバーズカーには手動変速が相応しいでしょう。
 せっかくならば他のグレードにも幅広くMTの設定があればなおよかったのですが…

・出来の良いCVT
 レガシィとしては初めてのCVTですが、非常に出来が良く、レガシィらしい上質感を損なっていません。いかにもCVT的なベルトの唸り音や停止直前のひっぱられ感などはほとんど感じません。CVTにあまりいい印象を持っていない方もぜひ乗ってみていただきたいです。
 ちなみにパドルシフトが備わっているのですが、パドル操作時のクリック感やパドル自体の質感、シフトダウン時の反応速度なども優れていると思います。

・車両感覚がつかみやすい
 角張ったデザインで、かつボンネットの峰が運転席からはっきり見えて車両感覚が掴みやすいです。
 水平対向エンジンらしい低いボンネットを失ってしまったのはやや残念ですが、日常使用での取回しの良さはありがたいです。

・見やすいサイドミラー
 フォレスターなどにも共通しているのですが、サイドミラーが見やすく後方の安全確認がしやすいです。


もう少し頑張ってほしい点
・車を“着る”感覚が希薄になった
 先代BP系はボディサイズの割りに室内空間が狭かったのですが、新型は確かにサイズが拡大して居住性は向上しました。それとひきかえに、コンパクトで車全体に意識が行き渡るような、車を“着る”感覚を失ってしまいました。
 新型のサイズはこのクラスの車としては標準的で、アコードなどに比べると断然運転しやすいのですが…

・レガシィのアイデンティティを失った外観デザイン 
 レガシィの外観デザインといえば、ワゴンはリヤハッチまで黒くラップラウンドしたヒドゥンピラー、セダンは6ライトのサイドウインドウと、代々続くデザインアイデンティティがありましたが、新型はそのどちらも捨ててしまい、レガシィらしさが希薄になってしまいました。最近のDセグメント車のトレンドを押さえたデザインとも言えるのですが、アコードのような、アテンザのような、アベンシスのようなデザインになってしまったのがちょっと残念です。 

・2WDの設定があってもいいのでは?
 昨年登場したエクシーガには2WDが設定されていたため、新型レガシィにも設定が復活するかなと思っていましたが、結局復活しませんでした。スバルといえば4WDですが、燃費や車重などを考慮すればWDの方が有利です。4WDと2WDの間に昔ほど走行安定性の違いがあるとは思えないので、4WDにこだわり過ぎずスバル車の間口を広げるために2WDを設定してもいいのではないでしょうか。

・B4にトランクスルーが欲しかった
 B4にはアームレスト部分以外のトランクスルーがありません。最近はミニバンなど使い勝手のいい車が主流なだけに、セダンゆえに使い勝手が悪いということでは、セダン離れに拍車が掛かりそうです。


総評
 新型はボディサイズが大幅に拡大したことが話題になっています。みんカラのレガシィオーナーの方の中でもこのことについては賛否両論です。私はレガシィ門外漢ですが、乗ってみるとドライバーズカーであるレガシィの良き伝統を保っており、レガシィらしい車であると感じます。
 今後もあまりトヨタテイストが強まることなく、レガシィらしさ・スバルらしさを保って欲しいですね。

※関連リンク
・先代レガシィ試乗記
・エクシーガ試乗記
・フォレスター試乗記
・アコード試乗記
Posted at 2009/06/01 22:47:57 | コメント(8) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スバル編 | 日記
2008年10月13日 イイね!

インプレッサ アネシス乗ってみました

インプレッサ アネシス乗ってみました インプレッサの4ドアセダン版、アネシスに乗ってきました。
 試乗車は1.5リッターの豪華装備グレード・1.5i-L(2WD・AT)、ボディカラーはスパークシルバーメタリックです。



○だった点
・ガラス面積が広く視界がよい
 最近の車の多くは実際には高い全高をそう見せないようにするデザイン上の処理や、衝突安全対策からウインドウの下端が高くて窓が小さく、室内に閉塞感があるものが多いのですが、アネシスはウインドウ下端が低くて窓が大きいため、室内に開放感があります。
 また、窓が大きいことは、車の周囲の死角が減り安全運転に貢献します。交通量の多い市街地中心部で試乗したのですが、歩行者・自転車などがよく見えて安心感がありますし、狭い駐車場にも入れやすいです。

・必要十分な動力性能 
 ハッチバック登場時に同じ1.5リッターの15S(4WD・AT)に乗ってみたのですが、この時走り出した瞬間に感じたのは「お、遅い!!」ということでした。街中でちょっと強く加速をする時もなかなかスピードに乗らず、正直言って遅い車でした。
 インプレッサの1.5Lは先代GD系時代からエンジンパワーが足りないと指摘されてきましたが、アネシスの動力性能はほとんど問題ありません。エンジンのスペックはハッチバックと特に変わった点はないようですが、街中を走っている限り軽快に走り、不満のない動力性能です。
 シャシー性能については、非常に素直でライントレース性に優れている印象です。重心が低くてロール感が少ないため、運転していて気持ちいいです。

・乗り心地が良い
 現行型ハッチバックが登場したときから定評のある乗り心地ですが、アネシスにも引き継がれており、1.5Lクラスの車としては非常に快適です。

・トランクスルーの実用性が高い 
 アネシスは全車にトランクスルーが標準装備されていますが、後席背もたれを倒すと長方形の巨大な穴が出現し、非常に実用性が高いです。また倒した背もたれがほぼフラットになり、床面の段差も少ないため、ワゴン的に使えそうです。
 トランクスルーが付いていても、穴が小さかったり床面の段差が大きかったりする車が多い中、アネシスは使えるトランクスルーです。

・リヤワイパーが標準装備
 非常に地味な装備ですが、3BOXセダンにもかかわらず、リヤワイパーが全グレードに標準装備されています。ハッチバックに比べてリヤウインドーへの雨や汚れの付着が少ないとはいえ、安全に直結する装備なのでありがたいです。まして、リヤワイパーは後付けができない装備なので・・・



もう少し頑張ってほしい点
・後席背もたれの角度が寝すぎ
 後席背もたれの角度がやや寝ており、ダラッといい加減に座る姿勢になってしまいます。後席の頭上空間が握りこぶし横に一個分(身長175cm)程度とややタイトなので、頭上空間をクリアするために背もたれを寝かせているのでしょうが・・・
 せっかくトランクスルー付きで背もたれの角度は変えられるはずなので、今後の改良時に、背もたれ固定位置を何段階か選べるようにしてはいかがでしょうか。

・シートの出来がイマイチ
 前席シートは背もたれが低くて、肩付近のサポート性が良くありませんし、背もたれ・座面とも体を点で支えている感じで、平板な印象です。追突時の頚椎へのダメージを軽減するアクティブヘッドレスト機構が備わっているのはいいのですが、背もたれクッションにその存在が感じられてあまり快適ではないのと、ヘッドレスト上部が常に後頭部に接している感じで少しうっとうしいです。
 またエクシーガの試乗記にも書いたのですが、サイドサポート部の表皮の合成皮革がビニール丸出しの安っぽい質感です。スポーツ性をアピールすることを狙っているのかもしれませんが、全面トリコットでいいと思います。

・ブレーキの効きがいまひとつ
 これもエクシーガの試乗記に書いたのですが、ブレーキの効きがあまりよくありません。60キロ程度からやや強めのブレーキをかけると、ローターにパッドが喰いつかず、「ツツツ~」と滑走していくような印象です。シャシー性能は高いだけにやや残念です。

・1.8リッターのラインナップがあってもいいのでは?
 1.5Lでも必要十分な動力性能なのですが、プラスアルファの余裕を求めるといきなり2Lになってしまいます。2Lはスポーティグレードのみとし、ベーシックグレードには1.7~1.8Lでよいのではないでしょうか。



総評
 現行インプレッサが登場した時、日本国内ではハッチバックのみとなったことは物議を醸しました。インプレッサと言えばやはり4ドアセダンのイメージが強かったからだと思うのですが、スバルがそれと決別したことには私も驚いたものです。
 このほど、北米などでは発売されていた4ドアセダンが、「アネシス」のサブネームと共に日本国内にも投入されましたが、「インプレッサ=高性能セダン」というイメージから完全に決別する車として登場しました。法人や保守的なユーザーなど、「トランク付きの3BOXセダンでないと・・・」という需要に特化しているようで、STiはおろかS-GTすらラインナップされておらず、一見地味な印象は否めません。

 ただ、実際に乗ってみるとアネシスが単なる廉価版のつまらない車ではないということがわかります。しっとりした乗り心地や必要にして十分なエンジンパワー、素直なハンドリング性能、使いやすく開放的な室内空間など、スバルの車が昔から持っていた良心がこの車にもしっかり引き継がれている印象です。スバルがトヨタ傘下に入ったことにより、スバルの車らしい味が失われるのではないかという危惧もありましたが、同じ1.5リッターセダンでもカローラアクシオなどとは全く違う、スバルらしい車です。決して派手ではないが、このような良心的な車が出てくると、スバルとトヨタのコラボは決して悪いものではないなと思います。
Posted at 2008/10/13 13:28:26 | コメント(8) | トラックバック(1) | 新車試乗記 スバル編 | 日記
2008年06月21日 イイね!

エクシーガ乗ってきました

エクシーガ乗ってきました 超注目のスバルエクシーガに乗ってきました。

 試乗車はノンターボの最上級グレードの2.0i-S(2WD)、ボディカラーはカメリアレッドパール、メーカーオプションでクルーズパック(パワーシート、クルーズコントロールなど)、パノラミックガラスルーフなどが付いて約270万円の仕様です。
(ターボ付きの2.0GTもあったのですが、ターボ付きが動力性能がいいのは当然ですから、素に近いグレードがどのような走りをするのか思い、2.0i-Sにしました。)


 スバルオリジナルの3列シートミニバンは以前から出る出ると言われ続けていましたが、ついに登場しましたね。
 実車に触れて乗ってみた感想としては、インプレッサ、フォレスター、そして今回のエクシーガと新型車が出るたびに従来のスバルらしさが希薄になってきているなあという印象です。外観は現行レガシィをタテに引き伸ばした印象、一昔前のスバルの車で特徴的だったドロドロという排気音もなく、内装パーツにはトヨタ車と共通のパーツが散見されるなど、よく言えばとっつきやすく、悪く言えばスバルらしからぬ没個性な車であると感じます。

 それから、この車の開発スケジュールからして、トヨタが関与できた期間はそれほど長くないと思えるのですが、それでもトヨタが関与していることの良い点と悪い点両方を感じ取ることができるのが興味深く感じました。
 以下詳細を述べていきます。


○だった点
・ボディサイズを感じさせない取り回しのよさ
 大柄なサイズのわりに取り回しは非常に良好です。フロント、リヤ、サイドのウインドウ下端の高さが低く、車両の直近の確認がしやすく安心感があります。また、角ばったデザインや盛り上がったフロントフェンダーの峰のおかげで車両感覚が掴みやすく、バックモニターやクリアランスセンサーがなくても、駐車が容易にできます。
 オデッセイやウイッシュなどは、背が低くスタイリッシュに見せるためウインドウ下端の高さを上げて窓を小さくしたことにより、車の直近の見切りが悪くて死角が多く、取り回しがしにくく感じますが、エクシーガはそういうことはなく、家族で乗る車としての安心感があります。

・乗用車らしさとミニバンの使い勝手の両立
 レガシィツーリングワゴンに似た乗用車的な外観で、ミニバンにありがちな生活臭を感じさせず、かつ極端に全高を低めたり窓を小さくしていないことにより、ミニバンらしい実用性も考慮されています。この車ならドライバーもまずまず運転を楽しむことができるでしょうし、3列目シートの乗員から苦情が出ることも少ないのではないでしょうか。

・極端に凝ってない3列目シートの収納
 最近のミニバンは3列目シートの収納が凝っている車が多く、折りたたんで跳ね上げるのにスプリングを使ったり、床下にダイブダウンさせたり・・・と工夫を凝らしていますが、いざシートに座ってみると座面が極端に小さかったり、クッションが薄く座り心地が悪かったり、またシート収納の操作が煩雑だったりと、実用性に疑問がある車があります。
 エクシーガの3列目シートはシンプルな背面可倒式ですが、シートアレンジにあまり凝らなかったことにより、シート自体の座り心地や大きさがまずまずのレベルで確保されていますし、シートバックを倒して荷室を広げるのも非常に簡単です。
 荷室スペースは、床面が確かに多少高く感じるのですが、全高が高く、また床面がほぼフラットになるため、実用面で不満が出ることは少ないのではないでしょうか。

・2WDの設定グレードが多い
 エクシーガにはスバルの車としては珍しく2WDの設定が豊富で、最上級のGT以外はすべて2WDと4WDの二本立てです。
 スバルの車といえばなんと言っても4WDですが、降雪地域以外のユーザーにとっては、燃費の悪化や重量増など4WDゆえのデメリットは気になる点です。2WDの選択肢が増えたことは正直ありがたいです。今後のレガシィのモデルチェンジ時にも2WDの設定を拡大させていただきたいと感じます。

・ある意味トヨタ的なバランスのよさ
 総評でも書いたとおり、従来のスバル車らしい個性は希薄なのですが、逆に全く初めてスバルの車に乗る人にとっては、あっさりした外観スタイルや使い勝手のよい室内空間など、抵抗感なく受け入れられる雰囲気があります。もしもこの車が完全にスバルオリジナルで発売されていたとすると、かなり技術志向のマニアックな車になった反面、ユーザーのことが考慮されない独りよがりな車になってしまったかもしれませんね。こういった点には多少なりともトヨタの意見が反映されているのでしょうか。


今一歩だった点
・車重の重さを感じる
 試乗車は2.0i-Sの2WD(148PS、車重1,490㎏)ですが、街中でも緩慢さを感じる動力性能です。ミニバンとしては低い全高やスバルご自慢の「低重心」設計のため、いかにもミニバン的な上屋の重いもっさり感はないのですが、車重に対して絶対的にアンダーパワーです。もう少し軽量化を頑張っていただきたいところです。
 
・排気量2.5L程度が適切では?
 この車重で、さらには多人数乗車の可能性を考えると、2Lエンジンは力不足であると感じます。レガシィにラインナップされている2.5Lエンジンが適切ではないでしょうか。
 また、原油高かつ環境問題の喧しい昨今、スポーツカーでもない車にハイオクガソリン仕様のターボ車が設定されているのはいかがなものでしょうか。2Lターボってこの車のキャラクター(さらにはレガシィも)に似合わないように思うのですが・・・

・ブレーキの効きがいまひとつ
 車重が重いことに関連するのですが、ブレーキの効きがあまりよくありません。60キロ程度からやや強めのブレーキをかけると、ローターにパッドが喰いつかず、「ツツツ~」と滑走していくような印象を受けます。ターボの方がNAよりブレーキローター径が大きいのですが、NAもターボと同径にすべきではないでしょうか。

・ドアミラーが小さく見にくい
 レガシィ、フォレスターなどは大きく見やすいのに、なぜかエクシーガはドアミラーが小さく、後ろがやや見にくいです。

・GTの内装の質感
 2.0GTの標準仕様のシート生地は合成皮革+ファブリックなのですが、この合成皮革の部分が非常に安っぽく、ビニール丸出しです。2.0i-Sの全面ファブリックのシート地の質感は納得できるものなので、GTも共通でいいのではないでしょうか。

・個性の薄いキャラクター
 長所のところで書いたこととやや矛盾するのですが、「スバルから3列シートのミニバンが出る」という噂を聞いたとき、昔からのスバルらしさが詰まった、マニアックな車が登場すると期待して、トヨタやホンダのミニバンとは違う、個性的な車になるだろうと思っていました。しかし、実際にエクシーガを目にすると、「よくできてはいるんだけど、何か物足りない・・・」という、まるでトヨタの車に抱くような感覚を覚えます。
 こうやってスバルの個性が薄まり、トヨタ色が強まっていくのは、車好きとしては一抹の寂しさを感じます。


次回予告

 7月登場のビアンテ、と言いたいところですが、ダッジキャリバーというマイナーな車のレポートのストックがあるので、それをやってみたいと思います。
Posted at 2008/06/21 01:08:15 | コメント(3) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スバル編 | 日記
2007年12月25日 イイね!

緊急試乗!!乗ってきました新型フォレスター

緊急試乗!!乗ってきました新型フォレスター 新型フォレスター乗ってきました。

 本日が発売日ですが、ディーラーには既にターボ付きの2.0XTとNAの2.0XSの試乗車がありました。
 実は結構早い段階でディーラーに車は来ていて、従来型ユーザー向けの内見会は行っていたそうです。みんカラユーザーの方も既にご覧になっている方もおられるようですね。

 試乗車はXTとXSのどちらにしようか迷ったのですが、購入可能性が高いのはXSなので、2.0XSのAT(ボディカラーはニューポートブルーパール)を選択。(XTのターボパワーにはちょっと心惹かれたのですが、夕方の混んでいる時間帯で、スピードも出せなさそうだったので…)


 新型で3代目となるフォレスターですが、いかにもステーションワゴンの派生車的だった初代からすると、次第にSUV的な性格を強めてきたように思います。とはいえ、基本的には旧型のコンセプトの発展型で、一見新鮮味がないように思えますが、実は中身は相当に進化しています。特に旧型オーナーの方が乗り比べると、質の向上に驚くのではないでしょうか。
 友人が旧型(SG型)フォレスターXTに乗っていて、その印象との比較になりますが、インプレッサをベースに半ば無理やりSUV風にし、その上2Lターボのハイパワーエンジンを積んだことにより、どこか粗さや詰めの甘さが目立った旧型に比べ、新型は大人のSUVとして魅力的な存在になっています。
 旧型はSTi仕様が登場するなど、速さを前面に押し出していましたが、新型はスローライフの時代に似合う、大人のSUVとして熟成させていって欲しいと思います。



○だった点
・ボディサイズの拡大による居住性の向上
 旧型比で全長が+110㎜、全幅が+45㎜、全高が+90㎜と非常に大きくなっていますが、実際に乗ると大きさは感じません。むしろ、車格のわりに後部座席や荷室が狭く、SUVとしての使い勝手に疑問符のついた旧型よりボディサイズを拡大したことにより、室内が非常に広くなったというプラスの作用が出ています。
 全高が高くなったことにより、ドライビングポジションがSUVとして必要なアップライトな姿勢がとれるようになったのも良いと思います。

・軽快感が出た
 旧型はインプレッサベースでありながらどこか鈍重な感じがありました。エンジンパワーはあるので、直線でスピードは出るのですが、コーナーでは重い感じがあり、決して飛ばして楽しい車ではありませんでした。
 新型は車重が70キロ程度増加している(XT)にもかかわらず、運転した印象としては旧型より軽快です。コーナーでの挙動も、全高が90㎜も高くなっているにもかかわらず、ロードホールディングが高く安定していて、背の高さを感じません。

・乗り心地の改善
 旧型はタイヤ幅が215でそれほど太くないにもかかわらず、常に足回りがドタドタした感じで乗り心地が悪かったのですが、新型は乗用車的な落ち着いた乗り心地です。

・内装の質感の向上
 インパネのデザインがインプレッサと同一なのですが、インプレッサよりも質感が向上している印象を受けます。インプレッサ登場時には正直あまり内装の質感には感心しなかったのですが、フォレスターには自然に馴染んでいるように感じます。

・マニュアルミッションの設定
 最近の2Lクラスの車としては珍しく(スバルの車としては決して珍しくないのですが)、全グレードにマニュアルミッションの設定があります。恐らく数は出ないのでしょうが、それでもメーカーの富士重工がこれだけの選択肢を我々ユーザーに与えてくれていることが非常にありがたいですね。



今一歩だった点
・やや中途半端な性格
 旧型よりも本格SUV路線を強めてはいるのですが、それでもステーションワゴンなのか、本格SUVなのかわかりにくく依然としてやや中途半端に感じます。日産のエクストレイルと同じカテゴリーであると思うのですが、エクストレイルはライトクロカン型SUVでありながら、本格的なオフロード性能も考慮されておりSUVらしさを明白に感じるのですが…

・2.5Lが欲しい
 新型フォレスターには旧型同様2Lターボがラインナップされていますが、このターボエンジンは小排気量で性能と環境性能の両立を狙う新世代型の過給器(例:VWのTSIやマツダのDISIターボ)ではなく、従来の高性能型ターボといった性格で、今の時代にはちょっと合わないように思います。2.5Lなどの大排気量NAを設定するか、過給器に頼るとすれば、環境に配慮したものにすべきではないでしょうか。

・いまどき4速AT
 オートマチックがいまどきなぜか4速です。
試乗車はNAのXSだったのですが、発進加速がややかったるく感じました。また燃費についても、夕方の混雑した時間帯に乗ったせいもあるのですが、平均燃費計表示値で7.3㎞/Lと決して良好な数値ではありませんでした。
 エンジンパワーは148馬力で必要十分のはずですから、5速や6速の効率の高いATと組み合わせて走りと燃費を両立させて欲しいと思います。



総評
 正直言ってそれほど期待せずに乗ってみたのですが、思った以上にいい車になっていました。旧型の悪い部分が改善されて、大人が乗れる車になっています。
 購入するとすればネックは燃費かな?混雑した市街地での走行とはいえ、7㎞/L台はちょっときつい。レガシィの2.0iの燃費から考えて、そんなに悪いはずはないと思うのですが…


欲しい度:☆☆☆☆☆☆★★★★
楽しい度:☆☆☆☆☆★★★★★
買える度:☆☆☆☆☆☆☆★★★
維持費 :☆☆☆☆★★★★★★ 
Posted at 2007/12/25 20:35:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スバル編 | 日記

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