S2000発売20周年記念アクセサリー開発責任者・川村朋貴LPLの愛車は
“見る人が見れば分かる”さりげない大人のチューニングメニューが満載だった!
そんな川村LPLの愛機を自身もS2000ジオーレのオーナーでもある、
遠藤正賢がレポートする。
今回は、インテリアアイテムの続きと気になる走りのチューニング編です!
遠藤 ちなみにオーディオは何を選択されているのですか?
川村 ナビはメーカーオプションのものを外し、アメリカのみで販売されているALPINE製ディスプレイオーディオを個人輸入してインストールしています。
メーカーオプションで選択できたHonda DVD Navigation SystemはDVD-ROMを
使ったナビだったため、今となっては使い勝手が悪い。そこでディスプレイオーディオに換装。
川村 CDプレイヤーの機能はありませんが、このディスプレイオーディオは
奥行きが少なくて、メーカーオプションで選択できたHonda DVDナビの
ユニットと全く同じ奥行きなんですよ。
通常、2DINサイズのナビをインストールするためには、
その後ろにあるエアコンダクトを切断する必要があるのですが、
このディスプレイオーディオはコンパクトなので大がかりな加工がいりません。
遠藤 やっぱり大切なS2000ですから、そういった切ったり穴をあけたりという加工はなるべくしたくないですものね。
川村 そうなんです。それにこのディスプレイオーディオはApple Car Playが使えるので、iPhoneを接続してナビとオーディオの機能も持たせていますよ。
遠藤 私のS2000は純正のDVDナビです笑
インテリアの加飾アイテムもよく見ると変更されていますね?
川村 そのほかインテリアまわりの加飾はHonda純正品を流用して
カスタマイズしています。
シフトノブはNSX-Rの純正チタン製のものを流用しました。
シフトブーツは、S2000欧州仕様最終モデルの
「アルティメットエディション」用がレッドステッチなので、
これまたその純正部品を装着しています。
サイドブレーキレバーは社外品ですが、ASMさんの
レッドステッチの本革巻きのものを装着しています。
遠藤 純正品を流用することで、見る人が見ればわかる、大人なカスタマイズをされているのですね。玄人好みですね笑
トランクルームになにかヒミツはありますか?
川村 トランクは、純正ナビのDVDユニットを外して空いた位置に、アルパイン製のパワーアンプを装着しています。こちらもアメリカ専売モデルを個人輸入しました。
遠藤 オーディオにもこだわられているのですね!
あ!ドアにはデッドニングが施されている…?!
ドアを閉める音がなんだか違うなぁと思っていました。
川村 トランクルームの下の窪んだスペースにはアイリスオーヤマさんのコンテナボックスを置いています。これがぴったりなサイズなんですよね笑
遠藤 このボックスはS2000乗りの間では定番メニューですね!
さて、多くの読者の方が気になっているかと思いますが、
エンジンルームに関してはいかがでしょうか?
どのようなチューニングメニューが施されているのでしょうね?
オレンジのインテークホースとストラットタワーバーが目を引く。戸田レーシングのエキマニもよくのぞき込まないと発見できない。
川村 まずストラットタワーバーでボディ補強を入れていますね。
他にもフロントフェンダーインナーブレースやフロアにも補強が入っています。
それからS2000の北米仕様にあった「CR」グレード用の
スティフナーを入れたり、あちこち補強しているので、
ノーマルとは相当走り味が変わっています。
本当にこれで良いのかは分かりませんが(苦笑)。
遠藤 ボンネットを開けても見えないところにめちゃくちゃ
手が入っているのですね!
川村 今はOHLINSの車高・減衰力調整式サスペンションを装着していますが、高いレートのスプリングを入れると、その入力に対してボディがねじれやすくなると思い、ボディを固めていましたが、外したほうが快適かもしれません(笑)。そのほかTEINや当時モノのModuloのサスペンションもストックしてあります。
吸排気系で言うと、エアクリーナーは無限さんの純正交換タイプのものに交換して、インテークはASMさんが販売するSAMCO製です。エキゾーストマニホールドもASMさんが販売する戸田レーシング製のものを入れています。
遠藤 なるほど!マフラーはノーマルなのですね。
なにかこだわりがあるのでしょうか?
川村 昔はマフラーも交換していた時期もありましたけどね(笑)。
ノーマルはノーマルで良い音がしますよね。
SACLAMさんのマフラーをいつかは装着してみたいなと思っています。
パイピング、溶接が芸術的で。音も静かで綺麗なマフラーなので、とても興味があります。
ホイールはノーマル。さりげなくグリーンのベルハウジングが顔をのぞかせ、プロジェクトμのローターであることがすぐわかる。
遠藤 ブレーキにも手が入っていますね。
川村 ローターはプロジェクトμ製です。タイヤはミシュランのPILOT
SPORT4を装着していますが、バランスが凄く良いタイヤです。
遠藤 ちなみにリアストレーキは純正品ですか?
20周年記念の復刻品とも異なるようですが…
川村 このリアストレーキはS2000 TYPE Sに標準装備されているものを流用しています。
…とまぁこのように私のS2000はパッと見では分からないように、
相当いろいろイジってあります(笑)。
エクステリアはややローダウンされている程度で詳しくない人が見ればあまりイジってあるようには見えないが、その中身はファインチューニングされた玄人好みな仕様。
遠藤 ノーマルを乗り続ける中で、「ここをもっと良くしたい」と思った所を純正パーツと社外品を巧く使いながらチューニングされているんですね。
全体的に純正っぽくいじられていますが、見る人が見ればわかるような流用技やパーツのチョイス、玄人好みのチューニングはさすがです。
川村 ありがとうございます。今回20周年記念アイテムを開発しましたが、こうして自分のクルマをいろいろ純正品/社外品と使ってチューニングしてきた経験も踏まえて、純正の良さを凄く大切にして作りましたね。
遠藤 ちなみに今回の20周年記念アイテム開発で、
S2000オーナーとして川村さんがしたかったことを叶えられた部分はありますか?
川村 一番はフロントエアロバンパーですね。元々「S2000をマイナーチェンジさせたい」というのが開発コンセプトなので、そう思わせるにはバンパーという大物パーツを換える必要がありました。それに、マイナーチェンジであれば動的性能も上がっていなければならないということで、スポーツサスペンションもそうです。
スポーツサスペンションを500セット限定にしたのは、S2000のサスペンションは他の車種から流用していない専用品部品なのですが、生産メーカーさんの方では生産がもうとっくの昔に終了しています。
補修交換用の部品は作り溜めしていますが、今後もお客さんが安心して補修部品を購入できるようにするためには、スポーツサスペンションとして供給できるのは500台分しかないということなのです。
それ以上に供給量を増やそうとすると、すでに製造を終えた金型を作り直さなくてはならず、そうすると今回の価格は実現できません。
手に取っていただくには納得できる価格設定も重要なことですので、申しわけないと思いつつ500セット限定にしたのはそういった経緯がありました。
ですから、我々の活動をずっと見ていてくれて、今回20周年記念アイテムをご購入いただいたお客様には特に、楽しんでいただけたら嬉しいですね。
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S2000 20周年記念アイテムを企画開発した川村LPLもS2000を愛する1オーナー。
そんな川村LPLの愛機を訪ねると、「S2000愛」が感じられるファインチューニングな1台だった。
S2000を愛してやまない彼が手掛けたアイテムもまた、S2000愛に満ちた、自分もオーナーだからこそわかる、かゆいところに手が届く製品。
受注は2021年の2月19日まで!
まだGETしていないS2000オーナーはHonda Carsへ急ごう。
※すでに完売しているアイテムがございます。ご了承ください※
※当記事で紹介している純正部品の流用はあくまでも自己責任に基づき川村LPL個人で行っているものであり、適用や動作・安全を保証するものではありません。
※流用に関するお問い合わせは一切受け付けておりませんので、ご了承ください。
S2000発売20周年記念アクセサリー開発責任者・川村朋貴LPLの愛車は“見る人が見れば分かる”さりげない大人のチューニングメニューが満載だった!
そんな川村LPLの愛機を自身もS2000ジオーレのオーナーでもある、
遠藤正賢がレポートする。
左のジオーレは筆者・遠藤正賢の車両。右のS2000は川村LPLの愛機。
Hondaの純正アクセサリーを手掛けるホンダアクセスから2020年6月に発売された、
S2000発売20周年記念アクセサリーの数々。
これらの開発を取りまとめた、開発責任者の川村朋貴(かわむらともき)さんは、現役のS2000オーナーでもある。
その愛車は一見すると、自身が企画、開発した20周年記念の「エアロバンパー」を装着している以外はごくノーマル然としている。
だが、実車を拝見しながら詳しくお話を伺うと、S2000オーナーなら思わず膝を叩きたくなるであろう、“見る人が見れば分かる”さりげない大人のチューニングメニューがふんだんに盛り込まれていた!
自身で企画したフロントエアロバンパーをもちろん装着。ライセンスフレームは新車当時から装着しているもので、こちらはホンダアクセス製のものだ。
川村 これが私のS2000です。2004年モデルで、ビッグマイナーチェンジ後の高根沢工場での最終生産モデルです。
遠藤 AP1-135といわれる号機のものですね。よく見てみると、Hマークエンブレムが変更されていますね。
川村 はい、これはNSXの純正フロント用エンブレムを流用しています。
S2000の初期型(AP1-100、110)は樹脂で覆われたタイプでしたが、その頃はエンブレムにはプレミアムカラーの設定がなかったんです。ですがNSXにはすでに設定されていたので、そのエンブレムを流用しました。
フロントエアロバンパーを装着する前は、定番のニューフォーミュラレッドのエンブレムを装着してTYPE R風にしていたんですが、バンパーを交換するにあたり「もうそろそろ落ち着いた雰囲気にしたいな」と思いまして。
遠藤 なるほど。
そういえば、このボディカラーはプラチナホワイト・パールですよね?21万円高のプレミアムカラーだったと記憶しています。
川村 はい。とても気に入ったカラーでしたので、
奮発して購入しました(笑)。
これまたS2000に詳しい人でなければカスタマイズされていることに気づけない
さりげないイジり方。
遠藤 リアにはTYPE Sのエンブレムも装着されていますね。
川村 これはINTEGRA TYPE S(DC5)のエンブレムなんですよ。
INTEGRAにはS2000よりも以前にTYPE Sが設定されていたので、
それを装着しました。つまり、私のS2000が元祖TYPE Sです(笑)。
2004年のマイナーチェンジでINTEGRA(DC5)に「TYPE S」を設定。
その前にもPRELUDE(BB6)やINSPIRE/SABAR(UA4)などにTYPE Sを冠したモデルが設定されていた。
2007年の一部改良の際にS2000にも「TYPE S」が設定された。フロントのバンパーと大型のリアウイングが特徴的だ。
遠藤 (笑)。S2000 TYPE Sのエンブレムはマットブラックですものね。
INTEGRA用はSマークがオレンジなのですね。
ところでこのリアスポイラーの正体はなんでしょうか?
あまりにもS2000のデザインにマッチしていて、純正っぽい雰囲気ですが。
川村 この小さいガーニーフラップはどこかの通販サイトで買った社外品です。塗装代込みで2500円くらいでしたね(笑)。
こういうさりげないものを装着して、ちょっとだけ違いを出しています。
フルバケットタイプのRECAROシートを奢る。シート表皮にはアルカンターラが使われており、高級感だけでなく、走行時のホールド感も高めてくれる素材だ。
遠藤 室内に目を移すと、シートは運転席・助手席ともRECARO製のフルバケットシートになっていますね。
川村 「SP-GN」という、日本人の体型に合わせて作られたフルバケットシートのアルカンターラ仕様で、ASMさんが限定で販売されていたものの中でもさらにシルバーシェルモデルといって・・・本来はシェルが黒いのですが、シルバーのものは世界で16脚しかないんです(笑)。
遠藤 それは…凄いレアですね(笑)。インパネ周りはどんなカスタマイズをされているのでしょうか?
川村 ステアリングなどはノーマルですが、間欠時間調整機能付きのワイパーレバーはホンダアクセスが純正アクセサリーとして設定していたものです。これは実は私が以前開発したものなのです。
自分が欲しくて作り、それを装着しました(笑)。もう廃盤になってしまい、買うことができませんが…
遠藤 そうだったんですね! 開発者もひとりのS2000乗りだからこそ、欲しいアイテムがわかるんですね。私も間欠ワイパー、あると便利なので欲しいですね。
川村 それから…もちろん、自分で企画した
今回のS2000 20周年記念アイテムも装着していますよ!
ユーザーの皆さんと同じで、このアイテムのオーダー開始日にわざわざ休みを取って、Honda Carsに行って、フロントエアロバンパーほか、
いろいろと予約して購入しましたよ笑
つづく
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