パイオニアのBDプレーヤーを修理した備忘録です。
2018年に購入したプレーヤーですが、1年ほど前からディスク取り出しボタンを押してもトレイが出ないことが時々あり、最近は頻発するようになりました。
このプレーヤーにはよくある症状のようで、ネットで同じ症状の修理動画などを参考にして、ファイルパンチ穴の補修シールをディスククランパーに貼ってみましたが完治せず、ディスクの回転振動も出るようになってしまいました。どうやら別の原因のようです。。
何はともあれ分解して原因を突き止めましょう。
トレイのベゼルを外すため、トレイを出したままにして電源コードを抜き、ひっくり返して写真の爪部を外します。外れたらトレイを手で押し戻しておきます。
外装ケースを外し、メカユニットからのコネクタ3か所を外します。メカの後方のビス1か所を外すとメカユニットが外れます。
クランパーホルダの爪部が左右に2か所ずつあるので慎重に外します。
パンチ補修シールは2枚(0.2mm)貼ったのですがそのため、クランプ精度(ディスクをセンタリングする精度)が悪くなりディスクの振動に繋がったのだと思われます。
もちろんこのシールは剥がしておきます。
トレイを引き出し(引きだせないときはメカ裏面の白いカムレバーを動かす)左右2か所のストッパを押して引き抜きます。
ゴムベルトとプーリーとスイッチ基板を外します。スイッチ基板は裏側の爪をずらして外します。
この状態でカムレバーを左右に動かしてみるとメカが下がるポイント(トレイが出始める前)で渋くなり、スムーズに動かない事が判りました。どうやら原因はこのカムレバーにありそうです。
カムレバーを外すのですが、まずメカユニットを持ち上げるため4か所のビスを外してゴムのインシュレーターを持ち上げて後方へずらしておきます。
カムレバー写真のストッパーをたわませて右端に寄せます。裏側も切り欠きと爪の位置が合うので、メカ側のピンを持ち上げながら、手前に回転させるように引き起こして外します。結構難しいので破損させないように要注意です。
ピンが通る溝を観察すると写真の部分にバリがあり、斜面も段差があることが判りました(NG)。もう一方の斜面は問題ない(OK)ので、この部品の成型上の不具合だと思われます。最初はグリスで何とか動いていたものの、グリスが切れてバリや段差が負荷となり動かなくなってしまったのでしょう。
やすりとカッターでバリを除去し、ひっかっかりが無いように平滑にしてからグリスを塗ったところ、カムレバーはスムーズに左右に動くようになりました。
組み立ては分解の逆順所でOKです。爪を曲げるときは無理に力を入れずに少しずつたわませるのがコツです。かくいう私はクランパホルダーの位置決めピンを折ってしまいましたので・・・
以上の修理でトレイの動作も完治し、ディスクの回転振動もなくなりました。
言うまでもなく自己責任ですがパンチシールで治らなかった方の参考になればと思います。
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Posted at
2024/02/08 16:20:57