サイドスリップ測定

もうすぐ車検なので車高を上げるのですが、トゥーが狂うのは避けられません。

車検ではサイドスリップの項目があるので簡易テスターで今の状態を記録しておくことにします。

アライメントとサイドスリップをゴッチャにしてる人がたまにいますので説明しておきます。

サイドスリップとは前輪が転がる時にどの程度横に動く力が発生しているかという基準です。
基準値は1m進む時にプラスマイナス5mm以内と定められています。

つまりトゥーインだと外向きの力が発生しネガティブキャンバーだと内向きの力が発生しますのでそれらの総和になります。

またフロントだけなので4輪アライメントテスターで言うスラスト角とかは関係ありません。

Gunson TRAKRITEサイドスリップテスターはeBayなどでもよく見かける構造は単純ですが精度も良く何より安価で昔から使ってます。

左側です。
このようにタイヤの前に置き、針をゼロに合わせておいてハンドルを真っ直ぐにし動かさないように乗り越えます。

右側です。片側ずつ測れば良いのですが面倒だし2つあるのでいっぺんに測ります(笑)

左側計測値です。
わずかにマイナス

右側です。
わずかにプラス

トゥーとキャンバーで互いに打ち消すように調整しているのでサイドスリップはトータルゼロです。

これが車高を上げるとステアリングロッドに引っ張られてトゥーがイン側に入って来るはずです。
注:ほとんどの車はキャリパーの反対側にステアリングロッドがあります。前側にキャリパーがある場合は動きも逆になります。

ステアリングロッドいじるの面倒なのでサイドスリップが基準値に収まるギリギリまで車高を上げて車検に臨みます(笑)

書き忘れましたがサイドスリップの試験基準は日本に初めて高速道路が出来た時に真っ直ぐ走らないと危険だろうと出来た昭和の基準です。

最近の特にヨーロッパ車の多くはハイキャスターにして直進安定性を確保する事が多く基準に合わない車種が少なくありません。

このような車種は横滑り量の特例扱い車種として認可を受け各陸運事務所に通達されてますので安易に計測して違ーうと焦らずディーラーなどに問い合わせてくださいね。

BMW横滑り量の特例扱い車種一覧表
http://www.g-oasis.jp/members/news3/images/bmw.pdf


実はコレ知らないショップで基準から外れた状態に調整され高速でフラフラ走ってたって笑えない話もあります。