光れNISSANリヤエンブレム2…光を回す
1
前回は使用するLEDの特性を把握したところまで。光源の目星がついたので、思い通りに配光するパーツを作っていきます。
これが全体のパーツ構成。各パーツは完成形ではなく、没パーツも寄せ集めてとりあえず説明用の写真を撮ったもの。この中で実際に車に装着したのは、エンブレム本体とLEDだけ。LEDも仮配線です。
2
うまく光らせるための造形に知恵を絞るのがこのパーツ。アクリル板で工作するのが一般的ですが、あえて軟質ビニルを使用しています。難しさはともかく、切り抜く時間だけは早いのがこの素材の長所。気持ちがめげないうちに、何度も試作品を作ることができます。
ニッサンのエンブレムは、ふつうなら円の内側は切り抜くところですが、アクリルよりも散光しやすい軟質ビニルの特性を生かして、なにか出来ないかと実験しています。
一番左側は、円の内側を切り抜かずに溝だけ掘ったもの。
左から二番目は、ふつうに抜いた状態。
右のパーツは何もしないただの円。
3
これに光を当てて様子を見ます。LEDのかわりに上からライトで照らし、乱反射させるために下には薄いプラ板を敷いています。
左から、溝を掘ったものは、それなりに溝が光ってくれますが、綺麗な溝を掘るのが難しい。
次に、切り抜いた部分は、内側の輪郭は綺麗に光りますが、円の外周には光が届きにくい。
右側のただの円は、当然ですが円の外周輪郭は明るく光ってくれます。そして途中の平面もうすぼんやりと発光するのが、軟質ビニルの特徴。アクリルだともっと光の抜けがいいので、こうはなりません。ステージの照明効果で、光を見せるためにスモークを焚きますが、大雑把に言うとそれに近いものと思ってください。
ということで、今回は中を抜かずに丸いまま使うことに決定。
4
パーツの形が決まったので、実際にLEDを入れて光を回し、様子を見ながら調整をしていきます。
とりあえず半分のLED3個と定電流ダイオード(CRD)を使って仮組み。使用するCRDや抵抗の配線例は、LEDパラダイスが製品と一緒に送ってくれる説明書に詳しく書いてあるので助かります。
5
こんな感じで机の上で光らせながら、光り具合の微調整をしていきます。
このあたりの作業からだんだん楽しくなってくるところで、部屋を暗くしてはニヤニヤして眺めつつモチベーションを高めていきます。あやしいオッサンです。
6
一方、エンブレム裏側は、スモークの塩ビ板とプラ板を、ホットボンドとバスコークで貼り付け。…と簡単に書いてますが、そこに至るには試行錯誤と没パーツの生産を繰り返しています。
今回は、とにかく薄くして懐を稼ぎたいのでウインドウ用のスモークフィルムも使ってみました。プラ板+フィルムという組み合わせ。
結果は、フィルムが思ったより暗く、また光が綺麗に抜けないのでボツ。可視光線透過率26%という一番明るそうなのを買って来ましたが、それでもスモークの1mm塩ビ板よりはるかに暗い。うまくいけば、ほぼプラ板の厚みだけで作れると踏んだのですが、残念。
7
話変わって、各パーツの接着。
土台の塩ビ板と軟質ビニルは、塩ビ専用接着剤を使用。アクリル用と同じく溶剤のように粘度の低い液体です。毛細管現象を利用してすっとしみこんで接着!のはずだったんですが、面積が広いとそう甘くは無い。ここでも没パーツを生産することに(涙) 気泡さえ入らなければ、区別がつかないほど綺麗に溶着し、透明度も申し分ありません。
もうひとつ活躍したのは、エーモンの強力両面テープ。というか1ミリ厚の透明な粘着シートですね、これは。テープなんてシロモノではありません。防水と密着度、透光性を優先して採用しました。
なにしろ1ミリもあるので当然木口の見た目は悪くなります。しかし、この厚みが幸いする効果もありまして、それは次回に解説します。
8
パーツの形が決まったので、それにあわせてLEDの本配線。もうなりふりかまってられません。グダグダです(笑)
白い被膜の単芯コードを使っていますが、本当は白いのも使いたくなくて、すべて銀色がベストです。ヘタに緑色や赤の被膜コードを使おうものなら、色移りしてせっかくの文字が台無しに(涙)
とにかく防水絶縁ショート防止のため、ホットボンドやバスコークで埋め込んでしまい、無理矢理封印。
熱排気のために少しの空間と、細くてもいいからダクトでも設置できたらよかったんですが、ボディに配線以上に穴あけするのはためらわれ、熱で寿命が短くなっても仕方ないと妥協しました。
[PR]Yahoo!ショッピング
タグ
関連コンテンツ( イルミ の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク