北陸Deepの片鱗ツアー

　今回，石川県へ伺うに当たり,これだけは食べとかなくちゃならん!というものを,事前に調べておいた。

　なのに結果としては,そのうちの一つしか食べられなかった。

　金沢市場の海鮮と,ハントンライスは次回へ持ち越し。

　そう,今回ありつけたのは

　ご存じ!(誰が?)
　　「チャンピオンカレー」
　通称「ちゃんカレー」である。

　カーナビを頼りに有名店にたどり着くと,思ったより大きな駐車場に驚く。規模的には田舎の田んぼの中にある，不夜城パチンコ屋くらいの敷地面積だ。

　さすが，キング・オブ・ご当地グルメ!!

　中に入ると,ビニールで仕切り倒されたカウンターしかない店内の
その席数が，
　どう考えても敷地面積と釣り合わない,要は「スカスカ」の様相。

　席間でフォークダンス踊れる

　とは正にこのことだろう。

　まあそんなことより,一番メジャーとされる「ちゃんカレーL」というのを食券機で買い,やる気なさそうだけど肌だけはきれいそうな店のおねーちゃんにチケットを渡す。
　待つことしばし，おおっとやって参りました,これだぁー噂のチャンピオン!!


　待ってましたとスプーンを手に取り,食す・・・・食す?!

　んんん!?　あれー,なんか変だぞ・・・

　これ,フォークやん!スプーンちゃうやん!!(なぜか関西弁化)

　おっと待てよ慌てるな。こういうときはまずは観察だ観察・・・

　すると,向かい側のおにいちゃんも,ソーシャルなディスタンスのお隣さんもみな,黙って普通にフォークで食べている。中には新聞片手にフォークでカレーを何事もなく食べている人も!

　まさかと思いつつ，そうーーーーっと店内ぐるりと見回してみても,スプーンとフォークみたいな「2本使い」は誰一人としていない。

　「ははーん,そういうことか・・・・」

　こう言うことは以前にも心当たりがあり,昔，大阪へ行って「お好み焼き定食」という正に炭水化物の上塗り的ご当地グルメを頂いたとき,大阪人は「ヘラ」というか「コテ」を使って,何事もなくお好みを食す,ということにえらく驚いたことがある。
　つまり,大阪で箸なんざ使ってお好みを食べようもんなら

　「あっ,お上りさんやね」
　「まあ,しゃーないわなぁ・・・」
　
　のような，まるで中国人が和食みたいなのと同じような眼差しを向けられること必至だったのである。(その件のブログは以下に

　　https://minkara.carview.co.jp/userid/552538/blog/31895678/　)

　そうだ,ここ北陸で名物と言われているこの「ちゃんカレー」を食べるのに
「あのー，スプーン無いんですけどー!!!」などと店員さんに文句付けちゃったりなんかした暁には，
　「あー・・・，だーめねー・・・」
　「まったくのところ・・・モグリ・・・ね・・」
のような，「・・・」だらけの眼差しと共に，観光客用に仕方なく用意されていた，真新しいスプーンが供されることは，まず間違いなかったのだ。

　ヨカッタ!!気付いて本当に!!

　というわけで，表面上だけは落ち着き払ったまま，写真なども撮りつつ，完食。


　食べてみて分かったのだが，器の内側のカーブのラインと，フォークの曲線部分とのクリアランスが実に絶妙で，カレーの取りこぼしなどもほとんど無く，何の違和感もなくフォークでカレーを食べることができた。

　カレーはスプーンでも
　カツカレーはフォーク。
　二本も使うは，粋に反す!!

　うーーーむ。北陸・・・・

　なかなか深いではないかー!!