昨年フロントスピーカーを交換したものの、イマイチ性能が発揮されてないこと、以前から気になっていた車内の騒音が余計気になるようになったことから、デッドニングに挑戦することにしました。
デッドニングをする前に、騒音について少し調べてみました。
こちらのサイトには様々な車種のロードテストのデータが掲載されており、騒音計測もありました。
一覧化されていなかったので、検索してかき集めてみました。
アイドリング値を見てみますと、コンパクトカーやスポーツモデルは40dB後半の傾向、高級車(青文字)は40dBを切るものも散見されます。
EVのテスラ(緑文字)が35.4dBですが、無音の部屋でも騒音レベルは35dBなので矛盾しているわけではないようです。
70mph(112km/h)の値では、コンパクトカーやスポーツモデルは70dB中盤、高級車(青文字)は60dB前半といったところでしょうか。
デッドニングの効果をきちんと計測してみようと、Amazonで騒音計を購入しました。
USB接続で付属のPCソフトを使ってログも取れるものを選びました。
計測の仕方が不明でしたが、助手席の頭の位置に近いところで計測してみました。
デッドニング前の計測した結果は以下の通り。
アイドリング(750rpm):約60dB
高速100km/h走行:約80dB
うーん、なかなかの騒音です・・
1999年登場のライトウェイトスポーティーカーならこんなものなのかも?
さて、デッドニングです。
基本的にデッドニングは「制振」→「吸音」→「遮音」の順に行っていくそうです。
つまり、ボディパネルなどの振動を抑え、通過してきた音を吸収、それでも通過してきた音を遮断(跳ね返す)・・と。
ということで、購入したものは以下の通り。
【制振材】
レアルシルト(30x40cm) 20枚:\30,400
光 純鉛 貼るだけ(50mmx1m) 4枚:\1,105
【遮音&吸音材】
レアルシルト アブソーブ Lサイズ 8枚:\24,960
エーモン 音楽計画 デッドニングキット スピーカー周辺 簡単モデル:\1,966
エーモン 音楽計画 デッドニングキット スピーカー周辺 簡単モデル(制振材増量+内張りはがしセット):\2,268
【吸音材】
ゼトロ耐熱吸音シート(43x76cm) 4枚:\8,841
エプトシーラーシート(100x50cm) 1枚:\3,447
クッション材 ミクセルPU CH402(1.2x2.0m) 1枚:\2,550
エーモン 静音計画 エンジンルーム静音シート(72x120cm) 1個:\2,195
【遮音材】
軟質遮音シート・サンダム(3.0x1.0m) 切売:\2000弱
合計 \79,000 ぐらいになりました・・。
このほか、脱脂用のシリコンオフや、フロントスピーカーと同じスピーカー(TS-F1740、\5,801)をリア用に別途購入しました。
いよいよ施行開始です。
まずはリア周りから。内張りを全て剥がします。(参考サイトは
こちら)
フロントスピーカーで超苦労したリベット外し、今回はきちんと電動ドリルを購入しました・・。
フロントスピーカーが17.5Wにも驚きましたが、リアはなんと12Wでした・・。
巨大な空間が広がっています。小さい制振材が1枚、申し訳程度に貼ってあります・・。
「エーモン 音楽計画 デッドニングキット」と鉛シートを使っていきます。
さらに空洞をクッション材で埋めていきます。
リアスピーカーを装着後、音を出しながら振動している箇所に制振材を貼っていきます。
下の大きな穴はシートベルトに合わせて切り出した遮音マットで塞ぎました。
トランクのマットに合わせてクッション材と遮音マットを切り出しました。
リアパネル裏にもクッション材と遮音マットを貼りました。
リアフェンダーの後ろ側も先程と同様に鉛シートとクッション材を貼り、
他のパネル部分には叩いて響く部分にレアルシルトを貼っていきました。
リアシート下はガソリンタンクがあるためか鉄板が分厚いうえにアスファルト材(?)がガッチリ貼ってあったので手をつけませんでした。
内張りも空間があるところにはクッション材やスポンジを貼っていきました。
クッション材を敷いた上にスペアタイヤを戻していきます。
内張りを戻してリア周りは終了。
次にドアです。
あまり重くならないよう気を付けて施行します。
ビニールを剥がし、ブチルを除去・・しようと思ったのですが、
20年近く経過してブチルがほぼ硬化してしまっており、取れそうもないので、柔らかい部分だけ除去しました。
巨大なサービスホールです。こちらにも申し訳程度の制振シートが見えます・・。
フロントスピーカーを外し、裏側や周辺に「エーモン 音楽計画 デッドニングキット」を使っていきます。
性能も値段もお高いレアルシルト・アブソーブをパネルに貼っていきます。
この製品は水にも強いので、ウィンドウが動くドア内の施行に向いています。
巨大なサービスホールをレアルシルトで塞ぎますが、裏側に残る大部分の粘着部分には遮音シートを貼りました。
さらに、穴を完全に塞ぐとスピーカーの重低音まで塞いで迫力が半減する・・らしいので、
約4cm(スピーカーの1/4サイズ)の穴をスピーカーから一番遠く人間に近い箇所にあけました。
施行後です。
次はエンジンルームとの隔壁(バルクヘッド)です。試行錯誤しながらワイパーとパネルを外しました・・。
しかし、ZZTセリカはエンジンが室内側に食い込んでいるほか、後方排気のため下手なものは貼れません・・。
ということで施行できる空間は限られてしまいました。
タイヤハウス内も施行しました。
フェンダーライナーを外し、汚れを落としてから、エプトシーラーを貼りました。
ドア側との隔壁の隙間はレアルシルト→レアルシルト・アブソーブを貼りました。(写真撮り忘れました・・)
ボンネット裏には「エーモン 静音計画 エンジンルーム静音シート」を貼りました。
ここまでの施行で、計測してみた結果・・!!
ほとんど変わってない・・・・
マジですか。
このあと、オハハコでGV☆さんを乗せて函館に行くことになったのですが、
「フロアと足元のバルクヘッドの方が効果があるのでは?」と、紹介してもらったMotorFanを読みつつ、
面倒だから施行をためらっていた上記部分にも手を出すことに・・・。
センターコンソール、シートを外し、カーネットを剥がせる状態にしました。(臨時収入は50円w)
運転席側の足元、ダッシュボード裏は空間だらけだったので、高級車のようにカバーをかけることに。
用意したのはこんなの。全部で2000円ぐらい?
ペダルなどを避けるように切り出しました。
ここに遮音シートとクッション材を貼りました。
壁には低周波数を吸収するゼトロ耐熱吸音シートを貼り、さらにクッション材を貼りました。
ここにさきほどの蓋をつけるわけですが、さすがにペダル上は気をつけないと危険なので、
確実に落ちてこないよう、金具を取り付けました。
足元のカーペットを剥がしますと、さすがにここは騒音が激しいのか、分厚いゴムシートなどで施行がしっかりされていました。
このあと、ペダルの邪魔にならない箇所にゼトロ耐熱吸音シートを貼っていきました。
床下はペラペラの鉄板でした。
今度こそ効果が出てくれるよう、レアルシルト→ゼトロ耐熱吸音シート→遮音シートをガッツリ貼っていきます。
センターコンソールの隙間にもエプトシーラーとクッション材を貼っていきました。
これで今回のデッドニングは全て完了です。
果たして結果は・・・!?
うーん・・・
アイドリングは違いは見えず・・。
高速走行時を見ますと、1~2dB下がったように見えなくもない・・。
ちなみに乗ってる人間の印象としましては、
・少なくとも「明らかに静かになった」という印象は無し・・。
・スピーカーの音は明らかに良くなった。(目標通りで大満足)
・マフラー音は抑えられている。(特に加速時)
・舗装されたばかりの路面の良いところでは1段静かになった印象。
(100km/h走行時ではロードノイズでエンジン音が全く分からなかったのが、フロア施行後は少し分かるように)
ということで、
「場面場面では効果が出たものの、騒音計測で明らかになるほどの効果は得られず」
という結果となりました・・・。
騒音って奥が深いですね・・・。
騒音対策はいったんこれで終わりますが、
来年の車検時にでも再挑戦しようとかと思います。
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・・・と、ここで終わる予定だったのですが、
5/1の「ヒルモエEX」でデッドニングの話をしているうちに、
「他の車も騒音計で測ってみよう!」という流れになりました。
せっかくなので、その時の測定結果を貼っておきます。
※各車の詳細な情報は聞いておりませんでしたので、参考程度に・・。
※計測させていただいた皆様、ありがとうございました!