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2011年02月28日

バブル期のマツダ高級セダン

今回は手持ちのカタログの中から90年代初頭のマツダ高級セダンを御紹介します。
日本中がバブル景気に沸くなか、マツダもその勢いに乗って拡大路線に突き進みます。

マツダはトヨタ・ニッサンに追いつけ追い越せと販売チャネルを一気に5つに増強し
それに対応するべく車種も大量に用意しました。

しかし顧客も販売側も覚えきれないほどの車種の大量投入や複雑な多チャネル体制、さらには
シトロエン・ランチアといった輸入車にまで手を広げたことはバブル崩壊とともにマツダに深刻な
ダメージを与える事となります。

バブル期のマツダ車は素晴らしいデザインのものが多いのですが、いかんせん販売政策の失敗が
響いてユーザーへのプロモーションが不足し、その真価を理解してもらえずに終ったものが多いです。

まずは極めて個性的なデザインを纏って登場したアッパーミドルセダン「アンフィニ MS-8」です。
マークⅡやローレルといった既存のライバルとは一味も二味も違うスタイリッシュなセダンです。

惜しむらくは当初の計画ではピラーレスの予定であったのが、細いながらピラーがついてしまった
ことでしょうか。
ヘッドライトやテールライトは蛇をイメージさせる複雑な形状を見せます。
日本独自のデザインを強く打ち出した「光岡 オロチ」とも通ずるイメージがあります。



内装も外装に負けず劣らず個性的なデザインに仕上がっています。
しかしながらアッパーミドルクラスでありながら、自慢のベージュの本革は用意されませんでした。

コラムシフトではなくインパネシフトで、フロントはセミ・ベンチシート風ですが5人乗りです。



同時期のファミリアにも共通するガーニッシュ一体式のテールライトや、滑らかなウェストラインが
魅力的です。
ペルソナと同じくピラーレス・ハードトップのボディで、コスモのようなベージュの本革内装であれば
もっと魅力的なセダンに仕上がったのではないかと思います。



こちらは長きに渡ってマツダの旗艦(ロードペーサーは例外として)を務めたルーチェをクラスアップ
し登場した最上級セダン「センティア」です。
兄弟車に「アンフィニ MS-9」があります。

クラウンやセドリックといった伝統的で保守的な旧来の日本の高級車とはまったく違うアプローチで
新しい高級車を問うたマツダの意欲作です。
角張ったボディ、分厚いグリルとライト、ゴテゴテとしたサイドモールなどの従来の手法を採用せず
薄く長いライト、スマートでギラギラしていないグリル、スムースで妖艶なフォルムを打ち出しました。

ロー&ワイドなスタイル、繊細なデザイン、高品質と先進のメカニズムが詰まっています。



特に内装の素晴らしさはこの時期の国産車では群を抜いた存在でしょう。
イタリア車やイギリス車と対等に渡り合えるクオリティを誇っています。

しかしながら保守的な日本の高級車ユーザーを切り崩すのは難しく、販売政策の失敗による
アピールの不足もあって苦しい戦いを強いられました。
最近はめっきり見かけなくなりましたが、一昔前は「安価なVIPカー」として若者に好まれ
ヨレヨレの状態で走っているのが多かったです。
シャコタンにされたクルマはほとんどが潰されてしまったでしょう。



「ユーノス500」は「10年色あせぬ価値」を目指した5ナンバーの高級セダンです。
ジウジアーロが「世界で最も美しい小型セダンのひとつ」と評価したという記事を見たことがあります。

この時期のマツダ車らしいシンプルながら流麗なフォルムや落ち着いた高級感を湛えています。
本来ならもっと評価されていいハズですが、知名度そのものが低いという問題があります。



機能的にまとめられたインパネや1800ccでありながらV6を採用したエンジンに特徴があります。

最近になってやたらと謳われるようになった「プレミアム・コンパクト」や「コンパクト・ラグジュアリー」
とは違い、本質的に高級でありながらもその真価を理解したユーザーは少数に留まりました。



バブル期からは外れますが、実質的には「ユーノス800」である「ミレーニア」です。
もともと「ミレーニア」はグレード名でしたが、ユーノス・チャネルの消滅に伴い車名に昇格しました。

現在RX-8に乗る友人の前のクルマがコレだったので、同乗した経験もあります。
アテンザ系の顔つきの最終型よりもユーノス800の雰囲気を残す「縦グリル」のモデルが好みです。

800と比べて、バンパーやターンシグナルレンズのデザインがだいぶスッキリとしています。



先進的なミラーサイクル・エンジンも設定されています。



今回はセダンのみですが、この時期には他にも魅力的なモデルが多数デビューしています。
しかしながら知名度が上がらぬまま退場を余儀なくされたモデルが多いのがなんとも不憫です。

バブル期のクルマも既に20年が経過し、いよいよ旧車の仲間入りです。
程度の良いモノを割安で確保できる最後のチャンスではないでしょうか??
ブログ一覧 | マツダ | クルマ
Posted at 2011/02/28 22:08:09

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この記事へのコメント

2011年3月1日 0:15
こんばんは。

私も一時期、ユーノスプレッソを
買いそうになったことがあります。
…買いませんでした(笑)。

あれも小排気量のV6でしたね。
コメントへの返答
2011年3月1日 0:28
こんばんは!

この時期のマツダ車は車名と姿がなかなか一致しません(笑)

当時は三菱にも小排気量V6がありましたよね!
2011年3月1日 7:59
こんにちは。

センティア、カッコ良かったですよね。ビッグボディに4WS機能でリアホィールが動いていたのが印象に残ってます。

センティアは伸びやかなデザインと引き換えに、ボディが巨大化して車幅はプレジデントより大きかったんですよ。
コメントへの返答
2011年3月1日 9:16
こんにちは!

今では見かけなくなった4WSもこの頃は
多かったですよね。
バブル期はツインターボやアクティブサス
とか、贅沢なメカがたくさん使われてましたね。

センティアって全体的にスリムなせいか
それほど大きく見えないんですよ。
やっぱり高級車は押し出しが強くないと
売れないんでしょうかね。
2011年3月1日 11:10
この頃のマツダは何でも出せって感じでしたね・・・。

作り込みはいいのですが内装等プラスチック感が出てしまいなんだか安っぽかった。

MS‐8はペルソナの後継みたいな感じだけどでかすぎた!!サンルーフはフレンディーとたぶん一緒なので屋根いっぱいいっぱいだったのが印象的。

センティアハネームが変わったのが残念だった・・・形式はHDでルーチェの後継なのですが。

500は外車みたいで良かったな、OPで18金グリルがあったけど付けてた人っていたのかな?

800もミラーサイクルエンジンが売りでしたが高価だったせいか余り見かけなかった、センティアがなくなってからもMC等で息の長かった一台ですね。

通勤途中にAZから出ていたクレフが止まっています(現役)、これもいい車だったのですが、販売店がAZなので・・・あまり売れなかったですね
コメントへの返答
2011年3月1日 20:01
意欲的なモデルが多数生まれた反面
バブルの奢りみたいなものも感じますね。
この頃の日本全体に言えることですが・・・

MS-8のサンルーフは写真でしか見たこと
ありませんが、経年劣化に耐えれるのか?
と思えるほどのデカさですよね。
モーターにすごい負担がかかってそうです。

センティアに限らず、歴史あるネームを次々と
廃止するのはもったいないですね。
マツダはディーラー名から「マツダ」の文字を
消しちゃいましたが・・・

現在では最上級セダンがアテンザなんで
ちょっと寂しいですね。
三菱もニッサンも最上級車が消滅してるので
仕方ないとも思いますが。
2011年10月13日 23:37
初めまして、MS-8のグランデールGのサイドビューがランティスセダン(後期タイプR)と瓜二つで驚きました!
MS-8らしきホイールをスタッドレスに使用したいと目論んでおり、写真を見てイメージが固まりました

ありがとうございます!
コメントへの返答
2011年10月17日 13:31
はじめまして!
コメントありがとうございます。
返事がすっかり遅くなってしまいスミマセン。

昔、サーキットでレース仕様風ランティスを見て格好いいなぁと思いました。
カタログもどこからか?入手しました。
意欲的なクルマでしたが、いかんせんデビュー時期が悪かったですよね~

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