車中泊の暑さ対策

2022年7月27日

夏 車中泊 キャンプ

アウトドアブームとともに人気が高くなってきた車中泊ですが、コロナウィルスのまん延によって注目度はますます上がってきています。しかし、夏の車中泊は暑さとの戦いであることも事実。いかにして涼しく過ごすか? を考えていきます。

アイドリングでエアコンを使うのは条例違反

駐車場 アイドリング アイドリングストップ

30年以上昔はエンジンをかけたままエアコンを作動させて車内で寝る……なんてことが普通に行われていましたが、今はアイドリングしたままにしておくのは大問題です。

各都道府県の条例でも禁止されているので、アイドリングでエアコンを使うのは事実上不可能だと思って下さい。もちろん、信号待ちや渋滞でのアイドリング&エアコンは使用は問題ありませんし、熱中症予防としてやむをえずエアコンを使うことも問題ありません。

しかし、快適に寝たいからアイドリングしっぱなしはNGです。

車内はかなり狭いので、密閉して寝ると熱気がこもってしまいます。クルマ(の容積)が小さければ小さいほど熱はこもりますから対策が必要となります。

車内に熱をこもらせないためにはどうすればいいのでしょうか?

 まずはエンジンの熱をしっかりと逃がすことから始めるといいでしょう。車内にエンジンの熱はあまり伝わって来ませんが、それでもエンジンが熱くなっていれば、それなりに熱は伝わります。

今夜は車中泊と決めたなら、宿泊場所には早めについてボンネットを開けてエンジンの熱を逃がしたいものです。とくにフロントシート下にエンジンがあるキャブオーバー車は、しっかりと熱を逃がさないといつまでも車内に熱が伝わります。

ところでそこは車中泊をしていい場所ですか?

道の駅が登場したてのころは、道の駅は車中泊を行うのに最適な場所でした。しかし、マナーの悪い利用者が増えたことなどによって、車中泊を禁止している道の駅が増えてきています。

道の駅を利用したいときは、まずは利用しようと思っている道の駅が車中泊可能かどうか? を把握しましょう。

高速道路のSAやPAも車中泊は推奨されていません。仮眠については問題ありませんが、ガッツリ寝てしまうのは問題視されます。長くても1泊にとどめるのが常識でしょうし、車外で自炊をするといった行為もマナーがいいとは言えません。

涼しい場所を求めて移動する 虫除けネットを使う

夏の車中泊でもっとも辛いのは暑いことです。これを避ける方法のひとつに涼しいところに行く、ということがあります。

たとえば、日当たりのいい海岸線よりも、日陰のある山のほうが涼しいのは当たり前です。今の時代はインターネットを使って、天気予報なども見ることができますから、自分が快適に過ごせそうな気温の高度の場所を探してそこに移動して車中泊を楽しむというのも有効的な方法です。

比較的涼しい寝場所を確保したからといっても、狭い車内に人間がいると体温や呼吸で車内の温度と湿度が上がり、不快指数はアップしてきます。

そうしたときには窓を開けて空気を入れ換えてあげるといいのですが、今度は蚊などの虫の攻撃を受けることになります。窓を開けて虫を避けるにはなんと言っても網戸でしょう。

1ボックスカーなどでは網戸のオプションがあることもありますが、一般的なクルマでは網戸のオプションは見かけることがありません。しかし、ドアに被せるだけで網戸にすることができる便利アイテムがあります。ドアに被せて、ウインドウを開けるだけのタイプのものは装着も簡単です。また、犯罪被害などにはあわないよう、注意を怠らないようにすることも非常に大切です。人気のない場所での車中泊は避けるべきです。

写真:アフロ

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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