効果がわかりにくい?車向けに多く存在する添加剤とその効果は?

2019年3月15日

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カー用品店に行くと、さまざまな添加剤が販売されています。その種類は燃料にいるもの、オイルに入れるもの、バッテリー用、冷却水用など実に多彩です。数多く存在する添加剤は果たして効果があるのでしょうか? 今回は添加剤の種類と効能、そして実際の効果について考えていきます。

燃料に入れる添加剤

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燃料に入れる添加剤はいくつかの種類があります。ひとつはパワーアップ系の添加剤です。ガソリンでも軽油でも燃料が燃えてその力を引き出していますので、なんらかのパワーが上がる要素があれば、パワーアップは望めます。たとえばNOSというシステムは、亜酸化窒素をエンジン内に噴射するシステムで爆発的にパワーアップが望めます。ここまで極端なものでなくても、パワーアップをする可能性はあるのです。また、ノーマルエンジンでは効果がなくても、その添加剤に合わせたチューニングを施したエンジンでは効果があるというものもあります。

燃料系の添加剤でメジャーなもののひとつに清浄剤というものがあります。これは主にインジェクターの汚れなどを除去することを目的にしています。燃料内に清浄剤を混入することでインジェクターの微細な穴の汚れや、バルブまわりの汚れなどを除去することを目的としています。当然古いクルマ、走行距離が長いクルマほど効果が現れます。また直噴エンジンの場合はバルブまわりといっても燃焼室側には効果がないと思われます。

ガソリンスタンドですすめられることも多いのが「水抜き剤」です。これはガソリンタンク内にたまった水分を除去することが目的です。通常ガソリンと水は分離していますが、「水抜き剤」を入れることでガソリンと水が混じり合い、そのままエンジンで燃えて除去されるというシステムです。効果は期待できますが、それよりも一度ガソリンをドレンボルトから抜いたほうがより効果的でしょう。ただし、この作業は危険であり、抜いたガソリンをどう処理するかという問題もあります。タンク内に水分が残っているとタンクが錆びるという話がありますが、最近は樹脂タンクが増えています。当然、樹脂タンクは錆びません。

冷却水への添加剤

冷却水へ使う添加剤もいくつか種類があります。最近は冷却水そのものが高性能タイプになっているものもあるので、添加剤を使う際にも適合をしっかりと見極める必要があります。冷却水の添加剤は冷却水の粘度を落としてウォーターポンプ抵抗を減らそうという考えのものや、消泡剤をメインとして泡の発生を抑えるものなどもあります。また、漏れ防止のための添加剤もあり、これは意外なほどに効果がありディーラーなどでも使われることもあります。

オイルへ入れる添加剤にはさまざまなものが存在

オイル添加剤は長い歴史があるジャンルです。古くから存在する添加剤の場合は、劣化したオイルの性能を復活させるような機能を持ったものがあります。つまり、落ちてきた粘度をアップしたり、酸化を防止したりというものです。現代のエンジンは非常に粘度の低いオイルを要求していますので、こうした粘度復活、つまり粘度をアップするようなタイプの添加剤を使うとかえって燃費が悪くなったりする可能性があるので注意が必要です。

もうひとつのメジャー系添加剤はオイルそのもの性能をアップするというよりも、エンジンオイルを介してシリンダーとピストンに抵抗を低減する物質(モリブデンなど)を定着させることを目的したものです。摺動部の抵抗が低減すれば当然エンジンはスムーズに動くようになるので、静粛性の向上やパワーアップが望めます。


(諸星陽一)

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