【画像】 モスがマックにケンカ売ってると話題に
(痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2013年1月11日)
昨年12月20日から今月一杯まで続く、日本マクドナルドホールディングスの「
ENJOY! 60秒サービス」キャンペーンは、かなり話題になってますね。
勿論悪い意味で。
・やはり無理があった! マクドナルドの「ENJOY!60秒サービス」が酷いと話題に
(痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2013年1月5日)
・マックの60秒キャンペーン ヤフーのリアルタイム検索でバイトから悲鳴続出
(暇人\(^o^)/速報、2013年1月11日)
客は、少なくとも僕は、実はそんなに速さなんて求めていないんですよね。
むしろ安定した品質と味とサービスが欲しいのであって。
それで得をするのは費用対効果の見込める上層部と、株主と、低下した品質に相応しい一部の客層。一般的な客層には何の恩恵もない。何より、従業員が給料にも待遇にも反映されず、疲弊して心身を病んでいく一方。
ステーキけんの
井戸実社長のように、露骨に開き直って「
うちが出してるのはジャンクフードだから“安かろう悪かろう”で良いんだ! 上手いもんが食いたけりゃ他所行け!」では、客として訪れるのはそれに相応しい民度の人々ばかりになる。
そして、そんな客層が求めるものとは往々にして推して知るべしであり、しかし客商売である以上応じざるを得ず、際限のない悪循環に陥り、最後に待っているのは相応しい末路。
・トップクリエーターの仕事術 ジョヴァンニ・ペローネ【4】本当の問題はモノが安くなりすぎたことではないか
(日経Bizアカデミー、2008年9月1日)
・マクドナルドの59円バーガー「間違った経営戦略」 原田社長、低価格競争に警鐘
(暇人\(^o^)/速報、2012年10月11日)
・若者の入社3年以内の離職率を初公表 高いのはもちろんあの業種
(ピカピカニュース2ch、2012年10月31日)
・スーパーにクズ客多すぎワロタwwwwwww
(勝つる!! 2chまとめブログ、2012年11月30日)
・仕事を増やしておきながら、「残業を減らせ」 ←これまじやめろ
(ピカピカニュース2ch、2012年12月16日)
・日本人のモンスター消費者っぷりがやばい サービス提供者も自分と同じ人間だということを考えろ
(暇人\(^o^)/速報、2013年1月2日)
・日本マクドナルド「60秒サービス」開始でポテトの塩抜き頼む“凄客”が続々来店中
(痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2013年1月13日)
・ユニクロ「ジーユーが990円で売る商品 を2990円で売っていた。値下げしないと厳しい」
・マクドナルドがそっと行った値上げは5県で実施中と判明!原田社長「消費者は完全に守りに入っている」
(暇人\(^o^)/速報、2013年1月16日)
そういえば、「今注目のベンチャービジネス!」と話題になり、全国区のテレビで何度も取り上げられたり、『マネーの虎』に出演したり、ビジネス書が飛ぶように売れたものの、結局はニートに逆戻りしていった社長たちが幾人もいましたね。
・【マネーの虎】堀之内 九一郎さんが運営する生活創庫が不渡りを出し事実上の倒産へ
(ハムスター速報 2ろぐ、2013年5月1日)
・【悲報】マネーの虎たちの現在wwwwwwwww
(暇人\(^o^)/速報、2013年5月22日)
当のマックも、先代の社長・兼・CEOだった
藤田田氏は一躍時の人となり、テレビに講演に執筆にと引っ張りだこで、「
勝てば官軍ですわwwwww」とインタヴューで笑いながら豪語していたまさにその後、
2年連続経営悪化の責任を取らされ会社を追われるように去っていき、一部の親族以外誰からも看取られることなく、寂しく生涯を終えました。
そして今は、藤田流を当初は否定していた現・
原田泳幸社長も、まさに同じ轍を踏みつつある(というか、裏で糸を引いている
谷村有美夫人の采配ミスかも。彼女の歌、好きだったんだけどなあ…)。
僕は普段それほど外食はしないほうではありますが、これではあまりにも従業員の方々がいたたまれないから、敢えて今の時期はマックには行っていません。
(まあ、雪が降る今の季節は、外出自体がそもそもしにくいのですけれど…)
そんな中、モスバーガーによる、上記のPOPです。
同業種であるけれど、敢えて競合せず、違う特色を打ち出すことで差別化を図るのですね。
確かに話題や売り上げには繋がらないかも知れませんが、長く安定した収益が見込める商売というのは、結局こういうやり方だと思います。
目先の話題性や安さや速さも勿論大事ですが、僕としてはできるだけこういうお店でお金を落としたいです。
なぜ唐突にこんな話を始めたかというと、11日に販売された、
日産自動車 エクストレイル(LDA-DNT31)の
マイナーチェンジモデルに関するニュースを読んで、上記のマックの件を思い出したからです。
日産「エクストレイル ディーゼル」大幅値下げ!【デリカD5】や【CX-5】対抗?
(Ethical & LifeHack、2013年1月12日)
日産エクストレイルがマイナーチェンジで、手の届くクリーンディーゼルへ。
(clicccar、2013年1月16日)
マツダ CX-5は、特徴的なデザイン、クリーンディーゼル駆動、SKYACTIVエンジン、エコ一辺倒ではない走りなどで瞬く間に人気となり、
昨年中最も売れたSUVとなりました。
しかしエクストレイルはCX-5に先駆けて、同じミドルサイズSUV、同じディーゼル駆動、高い不整地走破性を売りにしている車です。日産としては脅威に感じないわけがないでしょう。まして車好きにアピールしやすいMT仕様もある。
だからディーゼルモデルの装備を削った廉価グレード「20GT S」を新たに設定し、価格も6MTが\2,737,350、6ATが\2,789,850に下げることに成功しました。カテゴリやスペックだけでなく、価格でもCX-5と同等(\2,580,000~\3,190,000。ディーゼルモデル)になり、明らかに真っ向勝負を挑んでいます。
しかしその内容は、装備をシンプルにしたと言えば聞こえは良いですが、実際にはシンプルを通り越して貧相であり、安全装備さえないがしろにしたもの。
今時このサイズの車で、サイドカーテンエアバッグがないなんて。オプションもほとんど無きに等しい。他にも、見えないところだからと、遮音材も省かれていそうな気もします。
僕としては「高級セダンじゃないんだし、快適装備なんか必要最少限あれば良いから、その分安くして」という考えであり、よって個人的には一向に構わないのですが、エクストレイルは世界戦略車でもある以上それは片手落ちというものです。
まして同価格帯のCX-5が新技術をふんだんに投入し、至れり尽くせりなので、余計悪目立ちします。
色々と共通項があるとはいえ、CX-5はクロスオーバーで6ATのみ、エクストレイルはクロカンで6MTありと、本来両者が住まう土壌は全く異なるはずなのですよね。
だから変に対抗心を燃やさなくとも、その個性や特色を最大限アピールすれば良かったものを…。
他、聞くところによれば、新聞折込広告ではやたらと「SUV売り上げ第一位!」をアピールして、しかし欄外に小さな字で「
2012年度上半期における日産全SUVの総合売り上げ」と注意書きがあるという、ミスリードを誘う謳い文句が躍っているとか。
安くなればその分買いやすくなり、ディーゼルの恩恵を受ける人も多くなり、一時的な売り上げも見込めるでしょう。
でも本質的なものを、供給側が見誤っているような気も、なきにしも非ずです。
エクストレイルは現行日産車では数少ない好きな車の一つなので、複雑な気分です。
同様に、
トヨタ自動車 クラウン・アスリート(DBA-GRS214/GRS210)と
クラウン・ロイヤル(DAA-AWS210)のデザインが斯様に変わったのも、そんなところが理由なのかなとも思えてきます。
「いつかはクラウン」という言葉は、もはや死語。今やセルシオがあるし、レクサスブランドもあるし、メルツェーデス=ベンツやアウディやBMWといった欧州製高級車も昔に比べて敷居が随分下がった。ユーザーにすればクラウンだけに狙いを定める理由がなくなり、今やクラウンは存在意義が根本から揺らいでいる。
ならば敢えてそれらと競合させず、いっそ別の道を与えてやるのも親心だとの判断だったのでしょうか。
「変わっていくことの良さは他の車に任せて、クラウンだけは変わらない良さを追求して欲しかった」
「変わるのは良いんだけど、これは裏目に出てしまっている」
などという声が挙がるのもよく理解できるのですが、そうでもしないと今の時代にクラウンを生き残らせてやれないのかも知れません。たとえ仇花になったとしても。
まして同じトヨタでさえも、GSやLSなどといった、クラウンを脅かす車が幾つもひしめいているのだから。
・
トヨタ「クラウン」の憂鬱 大胆チェンジに踏み切った3つの理由
(東洋経済ONLINE、2012年12月25日)
際限なく価格競争を繰り返して共倒れになるか、異なる特色をアピールして生き残りを図るか。ナンバーワンを目指すか、オンリーワンを目指すか。
それはどちらも正しいし、答えなんてないからこそ、皆悩んでいるのでしょう。
ただ、真っ向勝負を挑まなくとも戦う方法は幾らでもあると、モスは言っているような気がします。
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自動車談義 | クルマ
Posted at
2013/01/16 23:12:19