【レポート】MINI、トヨタと共同開発する"小さなMINI"に「マイナー」の名前を復活!?
(autoblog、2015年1月31日)
MINI、トヨタと共同開発する”小さなMINI”に「マイナー」の名前を復活!?
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2015年2月1日)
BMWから新生したMINIは、モデルチェンジの度に肥大化し、大型モデルも当然のような顔をしてラインナップに加わり、全く以てミニでは無くなったのは周知の事実。
そこへ、原点回帰とも言うべきモデルの開発に、遂に認可が下りたとのことです。
いいですねえ。
真にMINIらしさを求めるなら、フロントマスクやブランド名といった上辺だけでなく、大きさも重要なファクターですからね。
僕自身小さな車が好きだというのもあって、尚期待します。
しかも、特筆すべきは、往年の名前が復活。
MINIとしての正統である小型サイズと、リヴァイヴァル・ネームの組み合わせ。
楽しみです。
この話自体は、以前からありました。
当初の姿は、
トヨタ自動車 iQの車台を利用した、2+1シーターの「ロケットマン・コンセプト」でした。
・【噂】これまで以上に小さな「MINI」の市販化が決定!?
(autoblog、2011年5月21日)
・本当のMINIが復活!? トヨタ iQ ベースにMini ロケットマンを市販化か!?
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2014年9月18日)
しかしiQの生産終了が噂されたのと(OEMである
アストン=マーティン=ラゴンダ シグネットの販売が振るわずに生産終了したのが、その噂を後押しした格好です)、あまり小さな車は欧州の安全基準や顧客から求められる快適性を満たせないからなのか、計画は凍結されたまま、長い月日が経ちました。

どうせいつものようにコンセプトカー止まりで、実現させる気なんてないんだな……そう思って、すっかり忘れていた頃へ、冒頭のニュースです。
今度は、「ロケットマン」の名称は廃され、代わりに「マイナー」の名が宛がわれるようです。
マイナーとは、小さささを意味する単語であり、ミニとも併せてその小ささを二重に表現しています。
この名称を復活させてきたという辺り、今度こそBMWは本気だと思っても、差し支えないでしょうかね…?
今、トヨタはBMWと提携して、新型車の開発をしています。
その内実はもっぱら、トヨタ側にとってのスープラ後継であり、BMWにとっての次期Z4であり…(重厚長大なGTカーである前者と、ライトウェイトオープンスポーツカーである後者とで、どうやって整合性を図るのかという話は、ひとまず置いておく)。
それと、クリーンディーゼルエンジンの、共同開発。
現在進行形でそういった関係性があるので、トヨタプラットフォームの流用自体は、比較的スムーズに話が進むものと思われます。

ところが意外なことに、iQばかりか、
トヨタ・モーター・ヨーロッパ アイゴ用の
Aプラットフォームさえも、流用は見送られたそうです。
アイゴはパッソよりも若干小さい欧州専売Aセグメントであり、合弁企業「
TPCA」内で共有するために開発された車です。
プジョー 108、
オトモビル・スィトホェン C1(セェアン)としても展開しています。
大きさは申し分なく、何より欧州で実績があるので、適任だと思ったのですが…。
その代わり、トヨタとBMWは新たに車台を開発するそう。
わざわざこのためだけに一から開発するとは考えにくいですから、当然ながらMINI・マイナー以外にも様々な派生車種の展開を目論んでいることでしょう。
噂ではトヨタ版はスターレットを名乗るとか?
例によって日本では販売されないでしょうから、北米で、サイオンブランドで販売されそうな気がします。
・トヨタ×BMWの提携関係強化で「MINI」を共同開発へ!【トヨタ版MINI】は【スターレット】復活?
(Ethical & LifeHack、2015年2月3日)
CAFEやユーロ6の縛りにより、欧州ではメーカー内の全車種合わせた排気量が規制されている。
年々厳しくなる安全性能や、顧客から求められる運転快適性。
そして、一目見て確かに変わったという印象を持ってもらいやすいように、年々大型化。
その影響下からはMINIも免れず、鳴り物入りで復活したにも拘わらず、結局は他の車と同じ道を辿る。
三代目MINIブランド全体では、欧州での流行であるB~Cセグメント5ドアハッチバックを筆頭に、
クロスオーバー(海外名:カントリーマン)はより無骨なSUVテイストが強まり、古典的スタイルを纏ったロングノーズオープン2シーターモデル「
スーペルレッジェーラ」も企画されており、二代目以上に個性豊かなラインナップになりそうです。
しかし、そのどれもが、初代や二代目よりも大型化。
公式には否定されていますが、
フィアット 500(チンクエチェント)Lリヴィングのような、3列シート7人乗り大型ミニバンも、いずれは実現しそうな勢いです。
というか、ここまで来たからには、いっそ実現して欲しいぞ。丁度BMWからは、MINIからフィードバックされて出来た7人乗りFFミニバン「
2シリーズ・グランツアラー」が控えていることだしね!
(↑やけっぱち)
・MINIがこれ以上の大型化や7人乗りモデルの計画を否定
(autoblog、2014年3月12日)
それら大型化の一途を辿るラインナップと釣り合いを取るためかどうかは不明ですが、真のMINIが満を持しての登場です。
環境への影響や、ドライバーの使い方や体形やライフスタイルの変化、新興国需要などで、小型車への需要が高まっています。
そんな中において、グローバル・カーとして大型化したはずが逆にガラパゴス・カーになってきたという逆転現象を、MINIは自ら招いている側面もあろうかと思います。
そう、かつてのオリジナルMINIは、小型車だからこそ大ヒットを記録し、世界中から愛されたのです。
今、時代はダウンサイジングです。
軌道修正の役割を、マイナーは担ってもいます。
スズキ アルトだけでなく、MINIも原点回帰です。
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コンパクトカー | クルマ
Posted at
2015/02/08 16:18:36