本物そっくり?段ボール製のランボルギーニ「ダンボルギーニ」が完成
(THE PAGE、2015年12月9日)
「ダンボルギーニ」ついに本物「ランボルギーニ」と共演へ 復興に華添える
(同、2015年12月22日)
段ボール製の「ダンボルギーニ」が本物のスーパーカーと共演へ、復興に華添える
(乗り物速報、2015年12月23日)
今日の14:46で、
東日本大震災から、丁度5年目になります。

1995年1月17日の阪神・淡路大震災や、2007年7月16日の新潟県中越沖地震でさえも、ようやく過去の話になってきたところ。
まだ5年しか経っていないこちらは、未だ復興の途中です。
(写真は、震災から4ヶ月後に訪れた、宮城県仙台市青葉区にあるJR仙台駅前通り商店街の一画「
クリスロード」)
再開発の方針を巡って住民同士が対立し、そのせいで行政は復興を進ませることが中々出来ず、またそのせいで未だに仮設住宅住まいを余儀なくされている人々がいる。
或いは、やっと復興した街並みで新たな生活の始まりだと思いきや、若い人は働く場所を失った地元を捨てて帰って来なくなり、過疎化が深刻になった。
等々の歪みが、未だに続いているといいます。
復興と言っても、決して美談ばかりではない。
・
被災地ってそんなに復興してないの?
(大艦巨砲主義!、2016年3月13日)
当時は民主党・
菅直人政権でしたが、初動を誤ると、このように未だに尾を引くのですね。
議会制民主主義の弱点として、一度変えられた法律は、元に戻すか更に変えるためには、相当の手間と時間と関係省庁の擦り合わせが必要。
日本は独裁国家ではないのだから、政権が変わったからといって、即座にどうにか出来るものではないのです。

そもそも蓮舫率いる
事業仕分け団は、阪神・淡路大震災の反省から政府が長年培ってきた災害対策マニュアルを、税金の無駄遣いだと言って、全てシュレッダーに掛けて破棄してしまった。
このような非常事態のための貯金だったはずの官房機密費も、民主党は「埋蔵金を発掘した」と言いながら嬉々として使い込んでしまったので、却って何も出来なかった。
当時は野党に転落していたはずの自由民主党のほうが、よほど被災者のために動き回っていました。

さて、被災地の一つである宮城県石巻市では、段ボール加工会社「
今野梱包」が、女川町駅前通商店街「シーパルピア女川」内のテナントに、段ボールで作ったスーパーカーを展示したとして話題になったのは、記憶に新しいところでしょうか。
モデルになったのは、
ヌォーヴァ・アウトモービリ・フェルッチオ=ランボルギーニ アヴェンタドール・LP700-4。
通称“
ダンボルギーニ”です。
段ボールであることを意識させない、精巧な仕上がりです。
流石にドアは開かず、内装も再現されていませんが、ヘッドランプにはLEDが内蔵されてあり点灯可能。
エンブレムも、闘牛から乳牛に変えられています。さり気無いですが、洒落が利いていて楽しいです。
従来も、ペーパークラフトで原寸大の自動車模型を作る試みは、古今東西何度もありました。
・【ビデオ】究極の折り紙!紙のみで制作されたアウディ A7!!!
(autoblog、2011年6月18日)
・【ビデオ】ホンダの新型軽自動車「N-ONE」原寸大ペーパークラフト、作ってみる?
(autoblog、2012年10月31日)
・【ビデオ】紙で作った全長2.4mの「アヴェンタドール」!
(autoblog、2013年9月11日)
・段ボールのレクサスが登場!
(サイ速、2015年10月7日)
・段ボールのレクサスが登場!
(乗り物速報、同日)
・【画像】 ダンボールで作られたレクサスがすごすぎると話題に
(痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2015年10月8日)
・【ビデオ】レクサス、段ボールで実際に運転可能な「IS」セダンを制作
(autoblog、2015年10月10日)
A7は内装も再現されており、ISに至っては実際の走行が可能。
それらは、個人の趣味が高じたものや、自動車メーカー自らによる技術のお披露目が、主体でした。
ダンボルギーニもやはり、
今野英樹社長(43歳)の自動車趣味と、段ボール加工技術のお披露目とが、合わさったものです。
少し調べたら、この会社は以前から、現地でイベントが催される度に、こういった段ボールを用いた巨大オブジェや巨大遊具を提供していたのですね。
いわば広告効果を当て込んで。

ですがそれ以上に、奇抜なこと・目立つことをすることで、去って行った若者を呼び戻したい、クリエイティヴな仕事は東京でなくとも可能であることを訴えたい、地元の活性化に役立てたい……そんな思いによるものです。
再開発の方針を巡って住民同士で対立し、一向に復興が進まず、仕事がなくなったので若者は地元を捨てて都会へ出て行ったきり帰ってこなくなり、益々過疎化に拍車が掛かり、いつしか人々の顔からは笑顔が消えてしまった。
このダンボルギーニが注目されることで、人々が再び元気になり、よそから観光客を呼び込んで、地域に貢献できる存在になって欲しいとの思いで作り上げたとのこと。
今野梱包が震災復興に一役買ったのは、これが最初ではありませんでした。
震災当時も、避難所の仕切りや、仮設住宅の簡易ベッドや収納棚などを、段ボールで作って提供していました。
そして遂には、昨年クリスマス前の一日だけとはいえ、本物のアヴェンタドールとの共演も果たしました。
企業とはボランティアではなく営利組織なのだから、お金儲けを第一に動くのは当然です。
しかしそれだけでなく、地域に奉仕するのもまた、企業にとって大切な仕事の一つです。ましてコンプライアンスがあるのなら。
今野梱包、まさに地域のために働く企業なのですね。
いずれは、ここが車好きたちの名所となったり、ランボルギーニオーナーズクラブのオフ会会場になったりなど、していくのでしょうか。
これを切っ掛けに新たな観光名所になると良いですね。
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Posted at
2016/03/11 14:28:50