
MSM-07 ズゴックは、モビルアーマーを多く開発したMIP社の開発による唯一のモビルスーツであり、ツィマッド社のMSM-03ゴッグと同時期に開発に着手した。アッガイの型式番号であるMSM-04は本来なら本機に与えられるはずであったが、先に運用されたゴッグのデータをフィードバックしたためアッガイよりも量産化が遅れ、このMSM-07の型式番号与えられたという経緯を持つ。だがその高い完成度はジオン公国製モビルスーツの中でもトップクラスであり、先行して量産化されていた2機種に代わって水陸両用モビルスーツの主力となった。ジェネレーターの冷却を水冷式から水冷・空冷式のハイブリッドに変更したことで搭載する冷却水を減らすことに成功し、ゴッグより20tほど軽量化されている。そのため、水中はもとより陸上でもMS-06J陸戦用ザクIIと同程度といわれる軽快な運動性能を示した。モノアイ・レールは全周ターレットとなり背部の視認性が向上した。武装として頭部に240mmミサイル発射管を6基(映像では8基見られる場合もあり)を装備している。これは水中での発射も可能であるが耐圧深度が低く、主に浮上・上陸後に用いられた。両腕部は他の水陸両用モビルスーツと同様フレキシブル・ベロウズ・リムと呼ばれる多重関節機構を採用し、先端にアイアン・ネイルとよばれる3本のクローを装備している。これは打突・斬撃用の近接兵器として用いられ、高い機動性を生かすことでパイロットによっては配備が始まった地球連邦軍のジムを一撃で葬ることが可能であった。3本のクローの中央には収束率の高いメガ粒子砲を内蔵しており、胴体に内蔵することでその射角が限られていたうえに拡散型であったゴッグのメガ粒子砲と比較して、非常に高い自由度と貫通力を持っていた。指揮官用として機動性などを強化したS型 (MSM-07S)が存在するが、戦争末期には一般兵向けの量産も全てS型に移行た。S型の中でも赤く塗装されたシャア専用機が有名である。
ベルファスト基地に入港していた第13独立部隊(ホワイトベース隊)への奇襲に始まり、宇宙世紀0079年11月30日の連邦軍本部ジャブロー攻防戦では大量のズゴックが戦線へ投入。にもかかわらずジャブローを陥落させられなかったジオンは翌月には地球上での重要拠点の一つであったキャリフォルニア・ベースを連邦軍に奪回され、次第にゴッグ・ズゴックといった水陸両用の戦力は活躍の場を失っていくこととなる。
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ファーストガンダム | 日記
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2005/02/12 22:39:11