
3月22日(土)、春の九州4日目(後半)。
午前は青島から都井岬の日南フェニックスロードを走った。
午後からは、いよいよ鹿児島県の大隈半島に入る。
都井岬を出て向かうは、鹿児島県と接する宮崎県串間市にある「第二高畑山」。
標高382mの第二高畑山は、車で山頂まで上がれて眺望を楽しめる場所だというが、ネット上でも情報が少ない。
都井岬では思いのほか長い時間を過ごしたことから、昼食はコンビニで入手して第二高畑山の山頂で昼食にしようという算段だ。
登山道の入り口は、串間駅から西へ伸びる県道112号を2km進んだ串間市大字西方11836で右折し川沿いの道を2km進んだところにある。
IMG_0337 posted by
(C)maiko
舗装された登山道は入り口から山頂まで約2.3km、串間市の市政情報によると「幼稚園児から中学生までが遠足に利用できるくらいのゆるやかな山道」と書かれているが、どうしてなかなかの勾配だった。
頂上近くになると急勾配と半径の小さいターンが続き、GTでは切り換えさないと曲がれないターンもあり、切り返しの際に前進しようとすると針葉樹の落ち葉でタイヤがスリップすることもあった。
(旋回半径の大きいGTはひと苦労…)
頂上に到着すると、車4~5台分の平らな地面と登山道の反対側には芝生の斜面になっており、串間市全域を眺め下ろすことができる素晴らしい眺望だ。
IMG_0338 posted by
(C)maiko
IMG_0340 posted by
(C)maiko
IMG_0349 posted by
(C)maiko
ここは「市民いこいの森公園」にもなっているので、一応、1組のテーブルとベンチがあった。
車と串間市を眺めながらの昼食は、コンビニ弁当でも美味さ格別だ。
IMG_0355 posted by
(C)maiko
NHKのテレビ・FMラジオ放送の中継局も設置されているが、不思議と邪魔には感じられない。
IMG_0371 posted by
(C)maiko
※第二高畑山

(拡大可)
第二高畑山を下り、国道448号に出て鹿児島県に入り、志布志湾に沿った国道448号は大隈半島の内之浦ヘと続く。
”内之浦”といえば、昨年9月にイプシロンロケット打上げのニュースが記憶に新しい「宇宙航空研究開発機構(JAXA)」の「内之浦宇宙空間観測所」があり、施設の見学か可能だ。
向かう途中にある幾つかの橋には、欄干の左右にロケットにちなんだオブジェがあり、内之浦湾と肝付町が一望できるこの橋には日本初の人工衛星「おおすみ」のオブジェだ。
IMG_0384 posted by
(C)maiko
内之浦宇宙空間観測所は、ぜひ訪れてみたかった場所の一つ。
施設見学には、門衛所にて住所・氏名などを書き込んで車に入場許可証を貼る。
敷地は広いから車での訪問が最適だ
IMG_0417 posted by
(C)maiko
先ずは、20mΦパラボラアンテナを目印に衛星ヶ丘展望台へ。
IMG_0394 posted by
(C)maiko
人工衛星との交信用20mΦアンテナは、敷地の一番高い標高344mに設置されている。
IMG_0409 posted by
(C)maiko
20mΦアンテナのある衛星ヶ丘展望台から見る、交信用34mΦアンテナに衛星追跡センターとコントロールセンター。
IMG_0401 posted by
(C)maiko
同展望台から見る、M(ミュー)センター。
大型ロケット発射場のM(ミュー)センターには、ロケット整備塔だけではなく、ロケット組立棟、人工衛星整備室、イプシロンロケット発射装置、発射管制室がある。
IMG_0407 posted by
(C)maiko
●交信用10mΦアンテナ
現在は、1989年2月に打ち上げられた地球磁気圏観測衛星「あけぼの」用にのみ使われているらしい。
運用から25年も経つ「あけぼの」はとうに設計寿命を超え、幾つかの観測機器が劣化・運用停止、バッテリー容量も低下しているものの、まだ過半数の観測装置が正常に動作しているため現在も運用されている。
IMG_0421 posted by
(C)maiko
●観測ロケット発射場(KSセンター)
右は打上げ用ランチャーサイト。
IMG_0427 posted by
(C)maiko
●M-3S型ロケット(実物大模型)
実物ではないのが残念だが、それでも十分。
IMG_0431 posted by
(C)maiko
●S-520型ロケット(実物大模型)
IMG_0438 posted by
(C)maiko
●門衛所
M(ミュー)センターへは一度出る必要があり、ここで入場許可証も返却する。
IMG_0444 posted by
(C)maiko
●M(ミュー)センターのロケット整備塔
発射設備は、この整備塔の内部にある。
IMG_0455 posted by
(C)maiko
●M-V型ロケット(地上試験機)
地上試験機は、打上げ実験を行う前に射場の地上設備とロケットの整合性の確認や作業の訓練などに使われる。
IMG_0450 posted by
(C)maiko
●糸川英夫博士の像
戦後、ゼロからスタートして困難を続けながら道を切り開いた、日本の宇宙開発の父。
当初は医療電子工学に取り組み音響工学で博士号を取得したが、昭和28年に研究発表のため渡米した際に図書館で数多くのロケット関係の本と出合ったことが運命を変えた。
帰国後、ロケット開発の協力を求めて企業を説いて回るも協力を申し出る企業は無く、唯一申し出た富士精密工業(株)(現、IHIエアロスペース社)の協力で23cmのペンシルロケットの開発に着手。
国分寺、千葉でのペンシルロケット水平発射実験を経て、秋田県岩城町でペンシルロケット、ベビーロケット(全長1m)に次ぐカッパロケットの発射実験をっていた。
カッパロケットの飛翔性能の上昇に伴い、新たな実験場を全国に模索し、昭和35年(1960年)、内之浦の長坪峠で小用を足しながらこの地に決めたという。
この像は、昨年11月に生誕百周年の記念に建てられた。
IMG_0441 posted by
(C)maiko
※内之浦宇宙空間観測所

(拡大可)
内之浦宇宙空間観測所の施設見学時間の終了時間16時30分になり、国道448号で西へ走る。
この日の最後は、南大隈町根占にある「パノラマパーク西原台」だ。
頂上には展望所があり、目前には錦江湾と指宿の開聞岳、南大隈町が見渡せ、パラグライダー愛好家のスポットでもある。
ここで夕日に染まる開聞岳の撮影をすることにしたが、既に1名のカメランが待機していた。
IMG_0469 posted by
(C)maiko
IMG_0475 posted by
(C)maiko
日の入りが位置的に開聞岳の裏になることでこの場所に決めたのだが、偶然にも開聞岳の頂上に太陽が沈む日だった。
留学生を連れて夕焼けを見に来た地元の人の話によると、『春分の日の翌日と秋分の日の前日が開聞岳の頂上に太陽が沈む』のだそうだ。
そう、春分の日(3月21日)の翌日、つまり3月22日なのだ。
一年に2回しか見られないパノラマパーク西原台から見る開聞岳の頂上に立つ夕日の光景は、夕焼けの御輿来海岸の干潟より稀な景色だ。
IMG_0502 posted by
(C)maiko
IMG_0522 posted by
(C)maiko
※内之浦~パノラマパーク西原台

(拡大可)
林道にあるパノラマパーク西原台周辺は当然外灯などの明かりが無く、初めての道でもあるため、まだ空に明るさが残る19時前に撤収した。
この日の宿泊は、本土最南端のホテルな「
ホテル佐多岬」で、鹿児島湾岸の国道269号と県道68号を使う約34kmの道程だ。
19時過ぎに撤収、ホテル佐多岬到着が夕食時間の20時を過ぎると想定したために素泊まりとし、途中の道の駅根占は営業終了、飲食店やコンビニも無いとのことで予めカップラーメンを用意していた。
しかし、この大隈半島は、路面の荒れは少なくて交通量は少ない。
特に南大隈町のある南部は人家も少ないため、19時ともなれば車もほとんど走っておらず、ホテルまでの34kmで見かけた車はたったの2台だった。
そのため、ホテルに到着したのが19時半と嬉しい誤算で、急遽夕食のオーダーを入れることができた。
実際には、道の駅根占を過ぎて営業中と思われる飲食店を2軒だけ見かけたが。
※3月22日の走行ルート

(拡大可)
(続く…)
ブログ一覧 |
旅行 | 日記
Posted at
2014/04/11 18:41:06