アウディのRS3セダン(マイナーチェンジ後)に乗ることができたので、印象を忘れないようにメモ。
なお、比較対象は主としてBMWのF20型118dです。
□全体的な印象
・特に剛性感の高さは感動的なレベル。反面、運転して得られる味わいは薄め。そしてBMWやポルシェとは明確に異なる味のクルマ。
・出来の良否とは関係なく、個人的な好き嫌いでいえば肌に合わないかも。
□運転環境
・シートに対するペダルのオフセットが少し気になるが、慣れの範囲内。
・オプションのスポーツシートは、178センチ75キロの私の体格には大き過ぎてサポートが足りない印象。
・ステアリング形状に違和感を感じる。例によってD型であることの他、グリップの断面が真円ではなく親指側が抉られているため、握り込むと角が当たるのがその原因。
ただ、ブヨブヨで極太のBMWと違い、グリップが細くて硬く締まっているのは美点。
□剛性感
・剛性感極上。荒れた路面で内装起因の低級音が少し出るのが気になるくらいで、それ以外ではグシャっとした感触がほとんど出ないのは素晴らしい。
・フロアだけが硬い等、どこか特定の場所が突出するのではなく、全体が一つの塊として剛性感を作っているような感じで、とても現代的な感触。
特に、踏切のような段差を乗り越える時の、ストン、ストンという脚のスムーズでブッシュ容量を削ったような引き締まった感触が実に素晴らしい。
□ステアリングフィール
・電動としては悪くないが、描写力は薄味で油圧式の良くできたものと比べると並のレベル。
・中立の手応えを出しすぎな点が不自然で気になる。RS3から118dに乗り換えると、118dの中立付近の遊びが大きく感じてしまうくらいであり、演出過多だと思う。
□変速機
・DCTの感触は当初の頃よりも心なしかダイレクト感が薄くなった気がする。BMWのMモデル向けDCTの方が直結感は強い。
・BMWとZFの8HPの組み合わせとの比較だと、変速のダイレクトさはアウディの勝ちだが、変速のスムーズさも含めて総合的に見ると、互角の出来だと思う。
□ブレーキ
・パッドが食いつく感触を感じ取れる繊細な仕上がりで、踏力でコントロールできる。
・ただし初期制動が強め。RS3と同じ感覚で普段乗っている118dやボクスターに乗り換えると止まらなくて驚く。
□その他
・普段の感覚でステアリングを切り込んでいくと何故か操作だとラインがタイヤ2本分くらい膨らむ印象。運転姿勢が微妙に決まらないため、ステアリングが遠くてしっかり切り込めないためかも。
・ステアリングを切ればでどこまでも曲がっていく感じ。反面、私のような素人では荷重移動で姿勢を作る実感を得るのは足の硬さもあって難しい。
・アクセルペダルの踏力はかなり軽く、かつ非線形のセッティングによる演出が強めの印象。
これと比較すると、BMWはペダルの操作力が重めに設定されているため、加速の仕方に重厚感を感じる。
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2019/05/02 00:00:04