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200系ハイエースのスライドドア電動化キットを当家のE24に取り付けるべく、作業を行っています。
E24に装着可能か未知の状態でしたが、前購入者が取り付けを断念したのか?結構格安でしたので、興味本位ダメ元で両側用を入手しました。
モノは韓国のDASCOというメーカーで、後つけによるスライドドア電動化をリーズナブルに行える分、純正ポン付けと違い穴開けや位置決めが必要となるなど、取り付け難易度は比較的高いといえます。
取付説明がWEB上でアップされていますが、これがかなりアバウトな玄人向けで、配線図もなくハイエースに装着するのも難儀しそうです。この手の作業に慣れている方なら何となく分かるのでしょうが・・・。
入念に検討した結果、当家のE24に取付可能と判断し、時間と手間が掛かりますが取付作業を行います。
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先ずは、オープンラッチアクチュエータを取り付けます。
ドアノブを握る動作を電動で代行する部品です。
年式の新しいE24コーチには、パワーラッチオープナーが純正で装着され、固いドアノブをアシストするようですが、当家の場合は未装着なので、写真の位置にキットのものを取り付け、この位置に元々あるイージークローザー制御ユニットは下部の空間に結束バンドで固定しました。握ったときにアースに落ちるドアハンドルのスイッチは、そのまま開閉スイッチとして使えるので、純正配線を分岐します。
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ドアロック検知スイッチを新たに取り付けます。
施錠時にスライドドアモーターを作動させないために必要です。
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スライドドアにラックギアを取り付けるための穴を開けて、
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ナッターで取り付け用のネジ穴を作成します。
作業時間よりも、位置決めやケガキのほうが圧倒的に時間と手間が掛かっています。
汎用ながら200系ハイエース用にキット化されたものなので、E24に流用となると当然様々な検討が必要になり、時間も掛かりますが、思案するのもまた楽しいものです。
現行ハイエースに比べ、ドア開時のボディとドア内張りのクリアランスに余裕がなく、ナッターを施す鉄板がある場所となると、ピンポイントでここしか取り付け出来ません。ミスが許されない作業です。
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内張りにも穴開けです。位置決めの失敗が無いように慎重を期します。
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スライドドアのナッターによるビス穴作成が終わったら、内装が濡れるのを防ぐためのビニールをブチルラバーで接着します。
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スライドドアが開いている時にもドアハンドルスイッチ信号の取得が必要なので、配線が必要です。
キットに附属するケーブルベアーを駆使して配線しますが、ステップ下のローラーに干渉しないように現物合わせで取り付けます。これも取り付け位置やケーブルベアーの長さや固定方向変更のためベヤーをバラして調整するなど検討にかなりの時間を要しました。
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スライドドアのモーターはラックギアレールへの吊掛け式です。
現行ハイエースよりもスライドドア幅が3センチ程狭いので、ラックギアレールを切り詰め、ビス固定穴開け加工が必要となります。樹脂製なので加工は比較的楽に出来ます。
車体側にも入念に位置を検討してナッター加工です。内張りは切り欠きを設け、既設のトーシンテックオートステップからバッテリー電源とドアの開閉状態を検知するカーテシ配線を取得します。ヒューズは電動ステップと共用とし、15A→25Aに容量アップしました。
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後付け感タップリで洗練されてないですが、ちゃんと動きました。動作速度は遅めでイージークローザーが無くても半ドアにならない位モーター駆動は強いので、傾斜があっても大丈夫です。
開閉ブザー音がレトロ感があり、年式相応でしょうか。
開閉指令は付属ケーブルをアースに0.5秒程度落とすことで認識するので、幾つでも開閉スイッチを増設出来ます。
キットにはリモコンスイッチも付属しますが、スライドドア専用となってしまうので、汎用キーレスのトランクスイッチ等と連動させるとスマートだと思います。
難点としては、構造上純正ドアの全開位置まで開かないのと、モーターユニットの出っ張りでキャプテンシートを前にスライドさせてもリアスペースへの出入りが窮屈になるのが玉にキズです。
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運転席からの開閉スイッチはこの位置にしました。社外キーレスのAUX ボタンでもスライドドアが開閉できるように配線を組みました。
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配線のパターンは、運転席ドアロックアクチュエータの極性逆転型でしたので、写真のとおりとしました。
AUXボタンを押すと青線がアースに落ちるので、スライドドア開閉指令を繋ぎましたが、アース時間が短いのか?上手くいきません。
テスターでアース状態を確認すると、アース時間よりもアースに対する抵抗値が大きいので指令を感知できない様でした。
基板実装用途の小さなリレーを使い、しっかりアースをとることで解決しました。
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ドア挟み込み防止のタッチセンサーを取り付けます。スライドドアエッジ部分に取り付けますが、黒ゴム接着材を使いセンサーチューブを固定し、配線をドア内部に引き込みます。
閉まる動作の途中にドアエッジを触ると反転して開きます。
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これでスライドドアとステップを連動して遠隔操作できるようになりました。
しかしながら、これが全開で、20センチ程度全開幅が狭くなってしまいました。
本来入手したかった後付けのスライドドア電動化キットは、E24用にトーシンテックから出ていまして送迎バスに採用されていました。スライドドア下の車外にアクチュエータを取り付けるタイプです。このタイプなら全開まで開くと思われ使い勝手は良いと思います。ただし、電動ステップとの同時装着は出来ないので、これはこれで良しとします。
30年前のクルマですが、現代のクルマの便利さに少し近づくことが出来ました。
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